
流れつかめずまさかの敗戦 府立3連覇の夢絶たれる/第67回全日本学生選手権
府立連覇の王者として迎えた今大会。他大学が〝打倒明治〟で迎え撃つ中、3連覇を狙い挑んだ。初戦、2回戦と危なげなく駒を進めるも、関西学大との準々決勝。先鋒戦を落とすと相手の勢いに飲まれ、最後まで流れをつかむことができず。3勝4敗で敗戦しベスト8で敗退。3連覇とはならず、木村メイジの最後を有終の美で飾ることはできなかった。
◆12・11 第67回全日本学生選手権(エディオンアリーナ大阪)
〈男子〉
▼明大――ベスト8
・1回戦
〇明 大5-0近 大
國 枝0-0山 下
○岡 崎1-0須 田
○土 屋2-0岡 田
○井 上2-0井 上
○野 村2-0北 山
蓮 野0-0栗 原
○木 村2-0岡 本
・2回戦
〇明 大7-0岡山商科大
〇矢 吹2-0萩 野
○玉 置2-0岸 野
○大 川2-0能 瀬
○國 枝1-0石 原
○吉 田2-0井 開
○森 川2-0福 山
・準々決勝
明 大3-4関西学大○
土 屋1-2松 田○
蓮 野負傷山 本○
○森 川2-0藤 井
井 上1-2板 敷○
玉 置0-2田 島○
○野 村2-0赤 木
○木 村2-0小 村
〈女子〉
▼明大――1回戦敗退
・1回戦
明 大0-3流通科学大〇
(不戦敗)新 垣○
市 川1-2本 池○
西 尾0-1佐 々○
明大は昨年、一昨年と府立連覇。そして今年度の全国大学選抜選手権、東日本大学選手権でも優勝を果たし、〝絶対的王者〟として今大会に挑んだ。目指すはもちろん3連覇。「絶対に優勝をする」(井上晴陽・法2=三井)と意気込みは十分だった。初戦の近大戦、2回戦の岡山商科大戦はともに安定した強さを見せ快勝。しかし迎えた関西学大との準々決勝。先鋒を任された1年生の土屋賢生(法1=関西福祉科学大)が1本を先取するもその後相手に立て続けに2本を奪われまさかの敗戦。その後三峰の森川征那(文2=三井)が1勝を奪い、悪い流れを断ち切るかと思われたが、勢いが出ず1勝3敗。あと1敗でもしたら敗退という窮地に追い込まれ、三将の玉置剛(法4=済美)に命運が託された。「相手の流れに飲み込まれた」(木村柊也主将・文4=関西福祉科学大)。絶対王者だからこそのプレッシャーが焦りにつながった。終始相手に流れをつかまれ、本来の実力を出せず。1本も取れないまま、相手に勝ち星を奪われ敗戦。優勝を期待されていたなかで準々決勝敗退という結果に選手たちは肩を落とし、悔し涙があふれた。男子の敗戦後に行われた女子の戦い。明大からは西尾文花(文4=多治見北)、市川由奈(法3=関東学院)の2人が出場した。西尾、市川ともに粘り強さを見せたが惜しくも敗戦。1回戦で敗退という結果になった。
これまで幾度と圧倒的な強さを見せてきた主将・木村。そんな木村の最後の試合は3連覇の夢が途絶えた中での戦いとなった。準々決勝敗退が決まり、明大には重い空気が漂っていた。しかし、最後まで木村の目には気迫がこもっていた。試合が開始するとわずか6秒で1本。さらにその2秒後には完璧な面突きで2本目。試合開始からわずか8秒で試合を決める圧巻の勝利。最後の最後まで力強い背中を後輩たちに見せ続けたその姿は〝最強拳士〟そのものだった。
優勝を逃し、連覇は途切れた。「もっと自分を追い込んで来年は優勝する」(井上)。今年度の雪辱は絶対に来年度晴らす。王座奪還に向け、明大拳士たちは再び歩み始める。
[佐藤あい]
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