チームの力で1部残留へ 願いは後輩へ託される/全日本大学対抗選手権
全日本大学対抗選手権(以下、インカレ)最終日は藤谷柊主将(政経4=和歌山県立那賀)をはじめ3選手が出場。インカレの舞台に本来の力を出し切れず、団体7位という結果に。目標には届かなかったが、そこには晴れやかな顔で競技生活を終えた4年生の姿があった。
◆11・29~12・1 第68回全日本大学対抗選手権(サイデン化学アリーナ)
▼109キロ級
6位 寺西(S133 J163)、
木下 記録なし
▼+109キロ級
6位 藤谷(S137 J177)
※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル
2部降格の危機から這い上がるために、1点でも多く点数を獲得したい明大。最初に登場したのは109キロ級の木下裕介(法4=名城大付)。スナッチは1本目の失敗が後を引き、記録なしに。続くクリーンアンドジャークの3本目、上へ挙げ切っていたが堪えることができずトータルでも記録なしに終わってしまった。次に登場したのは藤谷主将をはじめ、チームから期待を寄せられていた寺西洸士郎(営2=滑川)。2本目で133キロを失敗するも、3本目には成功。「3本目でベストプラス1キロが取れてよかった」と満足の表情を浮かべた。クリーンアンドジャークでは、アップの時ほどの調子が出せない。思うように記録が伸びず6位となった。「自分のいつも詰めが甘いところが出てしまったので改善していきたい」(寺西)。
最後に登場したのは、+109キロ級の藤谷主将。スナッチの2本目では自己ベストの137キロを狙う攻めの試技に挑む。失敗してしまうも、3本目には「1回触って重量慣れしたというのと、今まで積み重ねてきた経験と感覚で調整した」と持ち前の修正力を発揮。しっかりと自己ベストタイを記録した。クリーンアンドジャークは1、2本目とも安定した試技で突破し、3本目は表彰台に食い込む181キロに挑戦。岸本龍太郎前主将(令3法卒)から「絶対に取って、漢見せてこい」と熱い激励をもらうも、あえなく失敗。大学で競技を引退するだけに、悔しい表情が見えた。
目標の団体3位には届かなかったものの、藤谷主将は「みんなで精一杯やった結果なので、OKです」と、仲間の頑張りをたたえた。今大会で4年生の多くは競技人生を終える。コロナ禍もあり厳しいものとなった大学での競技生活に拍手を送るとともに、来年度は今大会表彰台に登った川上直哉(政経3=尼崎工)や、深見健(政経1=安曇川)を中心としたより進化した明大に期待がかかる。
[杉田凜]
試合後のコメント
藤谷主将
――今日に向けて特に強化した点はありますか。
「脚ですかね。脚を鍛えて種目に生かす、ということを1年間かけて行ってきました」
――大学4年間を振り返ってどのような競技生活でしたか。
「もろにコロナの影響を受けまして、コロナが出てしまえば1カ月くらい練習できない期間もあったので、そこでやはり何回か心が折れそうになった時もありました。それでも諦めずにコツコツとやるというスタンスで自分たちの代は頑張ってきたので、そこは良かったと思います」
――後輩で注目している選手を挙げるならばどなたですか。
「川上ですね。競技力がかなりあるので、このまま伸びていって、部を引っ張っていってくれるような存在に彼も成長して欲しいです。人間性と競技力両方成長して欲しいなと思います」
木下
――クリーンアンドジャーク3本目が終わったあとに座り込んでいましたが、どのような気持ちでしたか。
「本当にふがいないなという気持ちと、自分はもうこれで競技人生終わりなので、それを考えた時に、やらかしたなと思いました。一生懸命やりましたが、そこで自分の力不足が出たなという悔しい気持ちでした」
――後輩に伝えたいことはありますか。
「自分たちがいなくなった後も3年生は部を引っ張っていく立場になるし、2年生も上級生になり面倒を見ていく側になるので、自分たちのこの結果を深く受け止めて、さらなる躍進をして欲しいです。この分を来年解き放ってくれればいいかなと思います。」
寺西
――団体の順位についてはいかがですか。
「下級生で出させていただいている割にはあまり点数も取れなくて、チームのために貢献できなかったのでそこは申し訳ないと思います。自分のいつも詰めが甘いところが出てしまったので改善していきたいです」
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