
副田・山中組 最終成績は全国ベスト4/全日本学生室内選手権4日目
全日本学生室内選手権(以下、インカレインドア)は大会4日目を迎えた。明大勢で唯一勝ち残った副田温斗(営3=四日市工)・山中朝陽(文1=四日市工)組は、男子ダブルス準決勝に出場。相手のサーブと積極的な攻勢に苦しめられ、あと一歩のところで決勝進出を逃したものの、全国ベスト4という快挙を成し遂げた。
◆12・7〜11 全日本学生室内選手権(江坂テニスセンター)
▼12・10
[男子ダブルス準決勝]
副田・山中組 0{3―6、4―6}2 大田・加藤木(法大)組 ◯
【男子ダブルス準決勝:副田・山中組VS大田空・加藤木組(法大)】
決勝に駒を進めることはかなわなかった。新生・四日市工高出身ペアの今試合の相手は、前日に町田晴(文4=四日市工)・村田英夢(理工1=麗澤瑞浪)組にストレート勝ちした法大の大田・加藤木組。特に大田は副田にとっては高校の同級生、山中にとっては高校の先輩であり、プレースタイルを熟知している相手だった。
試合は開始早々、一気に0-3まで引き離される幸先の悪いスタートに。「高校の先輩ということもあって少しやりにくい中、自分的には大田さんから逃げないようにしていたが、心のどこかで逃げているような感覚もあった」(山中)。長身を生かした相手の速いサーブと2人とも前衛に入るツーアップの激しい攻勢に、苦戦を強いられる。しかし、その後は徐々に盛り返し、お互いにキープし合う展開へ。「自分たちのサーブはキープできたが、相手のワンブレークで落としてしまった」(山中)。速いテンポの試合運びの中でなかなか調子を上げ切れず、第1セットを3-6で落とした。
続く第2セットは序盤からキープ合戦に突入。「山中も空(大田)のことは知っていて少しびびっていたが『気にせずプレーしたほうがいいよ』と声を掛けたら、セカンドセットはいいプレーが続いた」(副田)。そのまま両者一歩も譲らない意地のプレーを繰り広げ、ゲームカウント3-3で迎えた第7ゲーム。ついに山中のサービスゲームを奪われ、直後にキープを許すとゲームカウント3-5まで追い詰められた。第9ゲームではジュースまでもつれ込む中、副田が何とかキープするものの相手の勢いを止めることはできず。4-6で第2セットを取られ、ストレートで敗戦となった。
「全日本学生選手権(以下、インカレ)もベスト4で終わっているので、その壁を越えたかった」(副田)。副田は夏のインカレに続き、今大会も全国大会決勝進出には及ばなかった。それでも「ペアが変わった中で、またベスト4に入れたというのは自信になった」(副田)。2つの全国大会で4強入りを果たした経験を、今後の戦いでも生かしたい。一方の山中もルーキーながら9月の関東学生選手権(以下、夏関)での準優勝をはじめ、数々の好成績を残した一年となった。「自分の足りないところはまだまだあるのでそれを改善しつつ、自分のいいところを伸ばして単複ともにいい結果を残したい」(山中)。フレッシュな勢いそのまま、来年のタイトル獲得を目標に、さらなる実力を積み上げていく。
今試合をもって、明大硬式庭球部の一年は幕を閉じる。5月の関東学生トーナメント(以下、春関)における町田晴(文4=四日市工)の男子シングルス8年ぶりの準優勝を皮切りに、8月のインカレ、9月の夏関、そして今大会と好成績を残し〝個〟の力を見せつけた明大。今後はさらなるシングルスの強化を課題にチーム力を向上させ、部の目標である王座出場を目指していく。躍進を続ける硬式庭球部に、来年も期待せずにはいられない。
[渡辺悠志郎]
試合後のコメント
副田
――今年一年を通していかがでしたか。
「苦しい時期もありましたが、インカレでベスト4に入ったり、リーグ戦で町田さんと組んで勝てたり、夏関で結果残したり、最後の全国もベスト4には入れたりと、充実した一年になったと感じているので、来年はダブルスだけではなくて、シングルスでも勝てるようになりたいと思います」
――最上級生になっていかがですか。
「個性豊かな同期ばかりなので、意見が食い違うこともありますが、その分全員の意見がまとまれば強いチームになると思うので、そこは自分たちがまとめていきながら後輩たちを上の舞台に連れていければいいなと思います」
――来年の意気込みをお願いします。
「やはりリーグ戦で勝つためにやる以上、結果で見ても明治はなかなか全国大会の舞台で上位に食い込んでくる選手がいないので、来年は全員のレベルを高めてやっていきたいなと思います」
山中
――今日の試合の良かったところと課題点を教えてください。
「要所でボレーは決めることができ、リターンも入ってはいたので、そこは良かったかなと思います。課題としてはぐっとネットに近づいてボレーをしてくる相手に対して、やはりボールを沈めないといけなかったり、低く打たなかったりしないといけないという中で、どうしてもサイドに打ってしまい、そこでネットになる、サイドに逃げるという風になっていたので、もう少し柔軟にロブを使ったり、真ん中に突いたりという考えを持てれば良かったかなと思います」
――今年はどのような一年でしたか。
「春関、インカレ、夏関、インカレインドアとあって、自分的にもいい結果を残せたなとは思うのですが、やはりタイトルは取れていないのでまだ満足するところではないです。自分は元々シングルスプレーヤーで、シングルスでは予選2次ファイナルで夏関も春関も負けているので、次はシングルスでも出られるようになって単複で活躍できるような選手になりたいと思います」
――今年は1年生が躍動した年でもありました。
「1年生だから仕方がないとか、結果が出ないのは当たり前というのではなくて、1年生からしっかりやることをやっていく。遠慮しないというか1年生ならではの勢いというのがやはりあると思うので、それを4年生になっても続けるというのは難しいのですが、このまま勢いよく最後まで突っ走っていきたいと思います」
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