
見せつけた底力 新たなる飛躍へ/秋季リーグ戦総括
昨年度2部で全勝優勝を果たし、昇格を成し遂げた明大にとって3年ぶりの1部リーグ戦。今年度のリーグ戦は昨年とは異なり総当たりを2巡行い、優勝を争うものだった。目標の1部上位に向け走り出した明大だったが現実は甘くなかった。1部の圧倒的な高さやスキルに歯が立たず1巡目では大きく負け越してしまう。それでも2巡目ではジャイアントキリングを起こすなど1部でも自分たちの力が通用することを証明した。
明大は主力であるSG越田大翔(政経2=仙台大明成)を欠く中で、リーグ戦を迎えた。初戦の相手は昨年度1部3位の実績を残した強豪・白鷗大。初戦ということで幸先の良いスタートを切り、目標の1部上位につなげていきたい明大。しかし、序盤から大学日本一とも言われる白鷗大のディフェンスに苦しめられる。後半に入っても点差を縮めることができず、69―49と20点差をつけられ敗北。リーグ戦初戦はほろ苦いスタートとなった。翌日の相手は今年度から明大とともに2部から1部へと昇格した国士大。昨年度2部で全勝優勝を達成した明大にとって負けられない相手だ。前半から両者一歩も譲らない展開に。しかし最終Qに入り3Pシュートから流れを引き寄せた明大がリーグ戦初白星を飾った。次戦の青学大にも勝利し、初の連勝を達成。しかし、その後は1部の壁に阻まれ8連敗を経験した。1巡目を終え3勝10敗と大きく負け越していた明大。課題は後半の粘りだった。
10勝を目標に掲げ2巡目へと挑んだ明大は1巡目終了時点でリーグトップの位置にいた専大と対戦。第1Qでは相手の留学生の高さに苦しめられリードを許す。しかし、この試合の明大はいつもとは一味違った。相手のミスを逃さず確実に得点を重ねていく。中でもPF伊藤治輝(政経2=桐光学園)が25得点、SF田邉太一(情コミ3=福大大濠)は24得点と獅子奮迅の活躍を見せ、強豪相手に見事勝利。勢いそのままに格上である中大、昨年度も1部所属の青学大にも勝利し3連勝。1部でも十分に戦えることを証明した。リーグ戦も終盤に差し掛かった10月29日。相手は1巡目で延長戦の末に敗北を喫した神大。リベンジを誓う明大は開始直後から3Pシュートを中心に攻撃を展開する。対する神大も明大のファールを誘う攻撃で応戦。両者互角の展開のまま第4Qへ。神大が1点リードで迎えた残り0.3秒。味方が放ったシュートのこぼれ球をPG平松克樹(情コミ2=福大大濠)が拾い体勢を崩されながらシュートしシュートファールを獲得。これを沈め、試合は延長戦を迎えるとそこから3度の延長戦を経て最後は明大の粘り勝ち。1巡目からの課題を克服してつかんだ勝利だった。
リーグ戦の最終成績は8勝18敗で11位。目標の1部上位とはならなかったが昇格1年目にして上位のチームから勝ち星をあげるなど収穫の多いリーグ戦だった。来年度は今年度主力で活躍していた下級生が上級生の立場になりさらなる躍進を見せてくれるに違いない。これからも明大男子バスケットボール部から目が離せない。
[島田五貴]
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