4年生の花道飾れず 470級10位に沈む/全日本学生選手権

2022.11.14

 毎年開催地が異なる全日本学生選手権(以下、全日本インカレ)。年の舞台は、風があまり吹かないことで知られる滋賀県琵琶湖だった。1年間の集大成として優勝を目指して挑んだものの、強豪の壁は高く、明大470級は全24校中10位に終わった。

 

◆11・3~6 全日本学生選手権(柳が崎ヨットハーバー)

▼470級――10位

 

 1番艇の今村紗栄副将(商4=長崎工)・後藤玲音(政経2=明大中野)組は、今大会でも安定した走りを見せた。「個人的に(今までで)一番走れたレースだった」(今村)と、全国の強豪が集まる中、全8レース中3レースで1桁順位。「最後の大会なので、しっかりスタートは出ようというのは2人で話していて、スタートでうまくいったレースはだいたい前を走れた」(今村)。これまでの大会で課題に挙げていた走り出しに成功したことが功を奏した。

 

 服部友賀(法2=津工)・堤祐人(政経2=明大明治)組は、第1レースの15位が最高順位。「思っていたよりも周囲のレベルが高く、自分たちの実力が通用しなかった」(堤)。琵琶湖特有の風に対応できず、苦戦を強いられる展開に。それでも、今村・後藤組同様「スタートが今までずっと苦手だったが、スタートで出られるレースが何本かあったので、そこは成長したなと感じた」(服部)と、来年度に向けて大きな収穫も得られた。

 

 3日目8レースを終えた時点で、9位とはわずか12点差の10位に。4日目の結果次第では十分逆転可能だった。しかし、迎えた4日目。9時頃に出艇したものの、風がほぼ吹かず、待機を余儀なくされる。そして2時間以上待機の末、その日のレース終了を知らせるAPAが掲揚された。3日目、4日目がノーレースとなった昨年度の全日本インカレ同様、風に翻弄(ほんろう)される結果となった。

 

 今大会をもって、4年生の今村、八木栄樹(理工4=作新学院)は引退し、新チームが発足する。「今年優勝どころか入賞すらできずに悔しい思いをしたので、来年は福岡である全日本インカレに向けて、栄樹さんと乗せてもらった経験を生かして頑張りたい」(安藤彩葵・商3=塩釜)。明大ヨット部の目標は『全日本インカレ総合優勝』。現状では両クラスともレベルアップが欠かせない。惜しくも全日本インカレ出場を逃してしまったスナイプ級とともに、冬を越えて、たくましくなった姿を来春に見せてくれるだろう。

 

[佐野悠太]