
強豪相手に粘りの相撲を見せるもあと一歩届かず/全日本学生選手権
100回の節目を迎えた全日本学生選手権(以下、インカレ)。大会2日目は団体戦が行われBクラスからの出場となった。準々決勝を制するも準決勝は1ポイント差で惜しくも敗戦。それでもBクラス3位となりAクラス予選に駒を進めた。Aクラス予選では3試合とも敗れたが、明大相撲部の〝前へ〟出る相撲を確かに見せた。
◆11・5~6 第100回全日本学生選手権(国技館)
▼個人戦
田村勇希(商3=平館)――4回戦敗退
松村将伍主将(政経4=向の岡工)――3回戦敗退
美麗順平(政経3=文徳)――3回戦敗退
赤間将太(政経4=鳥羽)――2回戦敗退
永山竜哉(政経4=埼玉栄)――2回戦敗退
▼団体Bクラストーナメント
◯明 大3―2朝日大
明 大2―3専 大◯
▼団体Aクラス予選
明 大1―4日 大◯
明 大1―4中 大◯
明 大2―3東農大◯
記念すべき100回目の開催となった今大会の第1日は個人戦が行われ、5選手が出場した。この日一番の成績を収めたのは田村。3回戦に進んだ明大の3選手のうち2選手が先に敗れており、明大勢全滅の危機だった。迎えた相手は駒大の大型選手。取り組みが始まってすぐ相手の脇を取ると、そのまま投げて勝負あり。見事な素早いすくい投げで唯一の4回戦進出を決める。だがしかし4回戦ではその田村も敗北。個人戦は悔しさのにじむ結果となった。
2日目の団体戦ではBクラスからの戦いとなった明大。前回大会では決勝で相まみえた朝日大と準々決勝で激突することになった。先鋒・美麗が外掛けで敗れるも二陣・松村が寄り切りで勝利。勢いそのままに3連勝しAクラス予選進出を決めた。しかし準決勝では専大を相手に2―3で敗戦。「Bクラスで優勝したかった」(松村)と悔しさが残る結果となった。
続くは強豪ひしめくAクラス予選。初戦の相手は先月の東日本学生リーグ戦(以下、リーグ戦)で1部優勝を果たした日大。苦戦する取り組みが多かったがここで躍動したのが松村だった。「相手の選手は高校の時からやっている選手だったため作戦がうまく決まった。さらに得意の左投げを土壇場で出すことができた」(松村)。明大勢唯一の勝ち星を挙げ、主将の意地を見せ付けた。
2回戦は先月のリーグ戦で敗れた中大との対戦。0―4の劣勢で登場した大将・赤間は長い取り組みになった。「絶対にリベンジする気持ちで取ると思っていった」(赤間)。気持ちのこもった相撲で勝利を引き寄せた。
3回戦は東農大と死闘を繰り広げる。先鋒・美麗は1回戦、2回戦と連敗を喫していたが「引いて負けることが多かったが空き時間で練習して追い込むことができた」(美麗)。寄り切りで勝利し先鋒の役割を果たす。この流れに乗り初勝利といきたいところだったが「自分の形がぶれてしまい相手の形になってしまった」(松村)。ここから3連敗し勝利が遠のく。それでも大将・赤間は小手投げを決め、一矢報いる。しかし2―3で決勝トーナメントに進出することができなかった。
今大会で4年生は引退を迎える。「自分たちみたいに負けて終わるのではなく勝って終わってほしい」(松村)。Aクラス復帰、インカレ優勝の目標は後輩たちに託された。「後輩たちは絶対にいいものを持っているので頑張ってほしい」(永山竜哉・政経4=埼玉栄)。Aクラスで互角に戦うためには〝前へ〟向かう相撲を継承しつつもさらなる飛躍が求められる。冬を乗り越え、一回り成長した選手たちを見るのが楽しみだ。
[西田舞衣子、七海千紗]
試合後のコメント
松村
――今年度はどのような1年でしたか。
「個性的なメンバーも多い中で主将をやっていくのは大変でした。副主将の永山に支えてもらいながら頑張れたので感謝の気持ちでいっぱいです。部全体として後輩たちはポテンシャルがあると思うので今の3年生たちには頑張って強くなってもらいたいです」
赤間
――大学4年間を振り返っていかがですか。
「3年生の時からレギュラーで使ってもらっていたのになかなかAクラスで勝つことができませんでした。それでも4年生の最後に気合い入れて稽古するようになって、周りの人たちにも評価され始めて、インカレのAクラスで2点取れたというのは自分の中で良かったなと思います」
永山
――大学4年間を振り返っていかがですか。
「辛いことがほとんどで何回も心が折れそうになりましたがインカレの舞台で活躍したいと思って入学して、その目標を達成するためだけに一生懸命やってきて最後出場することはできましたが勝ちたかったというのが正直な気持ちです」
美麗
――4年生はどのような存在でしたか。
「チームを引っ張ってくれて、今までたくさん迷惑をかけてきましたが、最後に点を取って盛り上げられたので良かったです」
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