
(女子)江川が優勝 明大勢から4人が全日本進出/東日本選手権
上位7人が全日本選手権(以下、全日本)への切符を得られる今大会。5日はF S (フリースケーティグ)の演技が行われ江川マリア(政経1=香椎)が1位、佐藤伊吹(政経4=駒場学園)が3位、松原星(商4=武蔵野学院)が4位、本田真凜(政経3=青森山田)が6位、堀見華那(商2=愛知みずほ大瑞穂)が17位、岡部季枝(法3=新渡戸文化)が24位に入った。明大からは江川、佐藤、松原、本田の4選手が全日本へ挑んでいく。
◆11・3〜6 東日本選手権(ALSOKぐんまアイスアリーナ)
ルーキーらしからぬ堂々とした演技でSP(ショートプログラム)で首位に立った江川。F Sでも序盤から3回転ルッツ、ダブルトーループの連続ジャンプを成功させると波に乗る。苦手とする後半の3回転ループ、3回転ルッツではミスが出るも、『民衆の歌』の力強いメロディーに乗りながらの生き生きとしたステップは圧巻だった。東京選手権、東日本選手権ともに優勝を収めた江川だが「今シーズンの流れからしたら悔しい」と自身の演技にまだ納得していない。成長著しいルーキーの活躍から今後も目が離せない。
(写真:ポーズをとる佐藤)
SPでは7位と悔しい結果に終わった佐藤。ラストイヤーでの全日本出場に向けて、序盤から気持ちのこもった演技を披露する。東京選手権でミスの出た前半の3回転フリップ、後半の3回転サルコウ。これらを重点的に練習した成果が実を結び本番でもきれいに決まり、ひとつのミスも出さない完璧な演技で総合3位まで順位を押し上げた。「自分の力を全て出し切りたい」。最後の全日本で自身の集大成を見せるべく、演技にさらに磨きをかけて挑んでいく。
(写真:力強い滑りを見せた松原)
S Pでは5位の松原。冒頭の3回転サルコウと3回転トーループの連続ジャンプをきれいに着氷。続くダブルアクセル、3回転トーループの連続ジャンプを成功させまとまりのある優雅なスケーティングを披露する。中盤の3回転ループではミスが出るもすぐに切り替え『フォレスト・ガンプ』を演じ切った。今大会では怪我の影響で構成を落としたプログラムに。「無理だろうなという状況から、練習してきて良かった」と4位での全日本進出にほっとした様子を見せた。
(写真:笑顔の本田)
新調した白を基調とした衣装で登場した本田。6分間練習からジャンプを決めSPからの好調ぶりを示していた。冒頭の3回転ループでミスが出るも「もう一回スタートだと思って切り替えた」と細部まで行き届いた美しいスケーティングで観客を魅了し『ムーラン・ルージュ』を演じ切った。総合では6位に入り全日本の出場権を獲得した本田。8年連続の大舞台で力を出し切れるか。注目である。
(写真:表現面に力を入れた堀見)
「気持ちを強く持って挑んだ」と演技での笑顔が印象的だった堀見。6分間練習での好調ぶりが空回りしてしまい冒頭の3回転ループで転倒してしまうも「表現の細かいところまで意識しようと思っていた」としなやかで伸びのある演技を披露。スピンでもレベル4を獲得し手応えをつかんだ。悔しい結果に終わった東京選手権からの1カ月間、質の高い練習を詰めたことで自信を持って今大会に臨んだ堀見。次戦へ向けて今大会の課題であるジャンプの修正を中心に最後まで怯むことなく突き進んでいく。
(写真:流れるような滑りを見せた岡部)
自身の意地が見えた演技だった。SPでは腰の痛みもあり21位と出遅れた岡部。FSでもなかなか調子が上がらず不安を抱えて本番を迎えた。2つ目のジャンプでの転倒時に体を強打し下を向くも決して諦めない。『エクソジェネシス』の壮大で優しげな曲調に乗り氷上を舞った。「反省点ばかりだったのでしっかり休んで来シーズンを迎えたい」。来シーズンは万全の状態で自身の演技を取り戻したい。
明大からは4名が全日本への出場を決めた。シニアデビューの江川。最上級生の佐藤、松原。実績十分の本田。各々の思いを胸にさらなる練習を積み重ね勝負の冬を迎えていく。
[冨川航平]
試合後のコメント
江川
――東京ブロック女王、東日本女王で迎える全日本、結果をどう受け止めて全日本に向かっていきたいですか。
「結果は1位でしたが、まだ1位でいいのかな?というような悔しい演技だったので、全日本では東日本1位として堂々と胸を張って演技ができるくらいにもっと自信をつけたいですし、それ相応の実力ももっと練習でつけていかないといけないなと思っています」
佐藤
――全日本で頑張りたいことというよりも楽しみにしていることはありますか。
「いつも全日本で演技を終わってあいさつをするときに上を見上げるのですが、そこにたくさんのお客さんがいて、拍手をしてくださるのがうれしいので、今回もできるだけたくさんのお客さんが立って拍手してくださる姿を見られるようにそれを楽しみに頑張りたいなと思っています」
松原
— —良かった点と悪かった点を教えてください。
「最初2発決められないと落ちてしまうと思っていたので、最初決められたのが良かった点だと思っています。悪かった点はショートもフリーもループが決められなかったところかなと思います」
本田
――全日本出場が決まって今の気持ちはいかがですか。
「長い間スケートをしていても、予選というのは緊張するなと改めて今でも感じましたし、6分間練習が良かったのでそこで少し落ち着いて演技はできて今はほっとしています」
堀見
— —演技を振り返っていかがですか。
「F Sは気持ちと体がかみ合っていなくて、いい演技ではなかったのですが楽しく最後まで諦めず滑れたかなと思います」
岡部
— —今後に向けて何か力を入れていきたい部分はありますか。
「ジャンプを曲の中でしっかりできるようにして、スピンもステップもしっかりできるようにしたいです」
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