
児玉快走もシード権逃す 総合9位で悔いの残る結果に/全日本大学駅伝対校選手権
箱根駅伝予選会(以下、予選会)2位通過から3週間。疲労も残る中で挑んだ全日本大学駅伝(以下、全日本)。前代未聞の上位4校が大会新記録、区間新記録も連発とハイレベルな戦いに明大は力が及ばなかった。2区では児玉真輝(文3=鎌倉学園)が区間4位と好走を見せるも、総合9位でシード権を逃す悔しい結果に終わった。
◆11・6 第54回全日本大学駅伝対校選手権(熱田神宮西門前~伊勢神宮内宮宇治橋前)
▼9位 明大 5時間15分29秒
伊勢路への挑戦はルーキーの森下翔太(政経1=世羅)から始まった。スタートからいきなり目片(青学大)が仕掛ける予想外の展開に。しかし、森下は動揺の表情を見せることなく淡々と自分のペースを刻む。全体としてハイペースで進んだが、見事シード圏内の8位で児玉に襷をつないだ。昨年度も同じ区間を走り2位であった児玉は三浦(順大)と序盤から並走、終始安定した走りを見せる。「しっかり仕事を果たせた」(児玉)と最終的に区間4位で4人抜きを達成し、チームの順位を押しあげた。
ここまで順調な滑り出しに思えたが、3区の櫛田佳希(政経4=学法石川)は予選会で転倒もあり「練習や調整を合わせられなかった」(櫛田)と一時は順位を二つ落とす苦しい走りに。それでも最後は粘りを見せ國學院大を追い抜き5位でまとめた。2年連続で4区に出場した小澤大輝主将(政経4=韮山)は「点数をつけられないくらいの走り」(小澤)と2大学に追い越され順位は後退。期待された結果を残せず、シード権ボーダーラインに近づく7位で襷をつないだ。その後、初めての大学駅伝デビュー戦となった新谷紘ノ介(政経2=世羅)も、襷を受け取った時点から順位を二つ落とし、シード権外に転落。しかし、世羅高校OBでの襷リレーとなった6区で吉川響(文1=世羅)が意地の走りを見せ、1年生ながら区間7位と大健闘。中央学大を追い越し総合9位に浮上した。
各校のエースが集まる7区には予選会日本人3位と好走を見せた富田峻平(営4=八千代松陰)が満を持して出走。嫌な流れを断ち切り、シード圏内へ順位を上げたかったが、本来の実力を発揮できず。区間8位と差を縮めることはできなかった。過去の記録では8区のみで逆転しシード圏内へ順位を上げたタイム差の最大は43秒。尾﨑健斗(商2=浜松商)が襷を受け取った時点でシード圏内である東洋大に51秒差とかなり絶望的な状況であったが、あきらめることなく前を追い続ける。しかし、シード権には一歩及ばず、9位でゴールテープを切った。
3年ぶりにシード権を落とし、予想を大きく下回る結果となった明大。それでも、ルーキー2人の力走など今後につながる収穫も得られた。「箱根駅伝(以下、箱根)では倍返しするくらいのつもりで絶対に結果を残す」(園原健弘総合監督)と気持ちを切り替える。全日本はまだ通過点に過ぎない。箱根ではさらなる高みへ。明大競走部の挑戦は続く。
[原田青空]
第99回箱根駅伝まで、あと58日。
※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。
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