自分たちのプレーできず 帝京大に悔しい敗北/関東大学ジュニア選手権
涼しい秋晴れの空の下、関東大学ジュニア選手権(以下、ジュニア選手権)のリーグ戦最終戦が行われた。相手はここまで全勝の帝京大。前半から積極的に攻め込んでくる帝京大に対して、明大は粘り強いディフェンスで対抗し0―0のノースコアの状態が続く。しかし、先制点を帝京大に許すとその流れのまま次々と追加点を献上してしまう。後半に2本のトライを取り返し点差を詰めるも、追い付くことはできず最終スコア12―38で帝京大に敗北。明大は今大会のリーグ戦を3位で通過し、決勝トーナメントへの進出を決めた。
◆10・30 関東大学ジュニア選手権(帝京大百草グラウンド)
▼対帝京大戦
明大12{0―14、12―24}38帝京大○
試合序盤は両者少しの失点も許さない互角の勝負が続いた。開始直後から帝京大の猛攻を受け、自陣深くまで攻め込まれてしまうも、鋭いタックルを決めゴールラインを死守する。「ファーストコンタクトを大事にしていこうと話していたので、入りのディフェンスは良かった」(右ロック亀井茜風・政経3=長崎北陽台)。明大も攻められてばかりではいられない。前半6分には中央から右サイドにパスを展開していき、最後に右ウイング西川賢哉(政経3=桐蔭学園)がラインぎりぎりを走り抜けるも、帝京大のディフェンスに阻まれ惜しくもトライとはならず。このまま積極的に攻め込み先制点を挙げたい明大であったが、ここからは防戦一方の展開に。「相手のプレッシャーに押され自分たちがしたいプレーができない状況が続いてしまった」(右センター山村和也・商1=報徳学園)。明大も力強いタックルで相手のミスを誘う素晴らしいディフェンスを見せ、前半33分までは0―0のノースコア戦が続いたものの、34分に帝京大が先制点を挙げる。自陣5メートルラインでの相手ボールのラインアウトから、モールに持ち込まれそのままトライ。その直後の前半41分には、相手ボールのスクラムから立て続けに追加トライを挙げられてしまう。「大きいミスではなく小さなミスから隙を突かれ得点を取られてしまった」(左プロップ床田淳貴・情コミ3=桐蔭学園)。明大は1本のトライも取れず無得点のまま0―14で試合を折り返した。
点差を追いかける展開となった勝負の後半。何としてでも得点を挙げたい明大はハーフタイムに「後半の立ち上がりから主導権を握っていこう」(左ウイング東海隼・情コミ1=光泉カトリック)と話し気合いを入れ直す。だが、後半も先に得点を挙げたのは帝京大だった。後半始まって早々の1分と5分、さらに18分にそれぞれトライを献上してしまい、スコアは0―35に。思うように得点が挙げられず苦しむ明大であったが、ついに待ち望んでいた1本目のトライを挙げる瞬間が訪れる。後半27分、敵陣左サイドでのマイボールラインアウトから右サイドにパスをつなぎ展開すると、タッチラインぎりぎりでラストパスを東が受け取りインゴールへダイブ。「近くの選手とトークをしてトライを取ることができたのでよかった」(東)。そして試合終了間際の後半41分には、敵陣ゴール前からスタンドオフ池戸将太郎(政経3=東海大相模)が右サイドのインゴールにキックパスを出すと、それを裏に抜け出した山村がキャッチしそのままグラウンディング。「裏が空いていてそこにパスを呼び込んでうまく入れてもらったので、きれいに取れたトライだった」(山村)。明大にとって貴重な追加トライとなった。その後、自陣での明大のペナルティーに対し帝京大がペナルティーゴールを選択。落ち着いて枠内に収め、帝京大が3点を追加したところで試合はノーサイド。最終スコア12―38で明大は悔しい敗北を喫した。
帝京大のプレッシャーに苦戦し、自分たちのプレーができず負けとなった今試合。「帝京大に対して勝ちたいという気持ちはみんなよかったが、細かいところの差が出てしまい徐々にペースを持っていかれてしまった」(ゲームキャプテン・スクラムハーフ丸尾祐資・商4=報徳学園)。2勝2敗で今大会のリーグ戦を3位で終えた明大。決勝トーナメントではリーグ戦で敗戦した早大と帝京大にそれぞれ借りを返し勝利を収め、ジュニア選手権を制覇してくれることに期待したい。
[久保田諒]
試合後のコメント
亀井
――今試合を振り返っていかがですか。
「体も当てられていてフィジカルバトルでは勝てていました。FWはワンブイワンというテーマだったのですが、そこは意識できていたと思います。しかし大事な場面で集中力の差が出たという感じです」
丸尾
――帝京大のどこに1番苦戦しましたか。
「セットプレーです。スクラムや流れの中のアタック、ディフェンスはよくて、相手のアタックを守れると思いました。セットプレーのところで帝京のプレッシャー受け続けていたというのが、うまくいかなかった要因の一つにあると思います」
山村
――今試合のトライはどちらも1年生のトライでしたがいかがでしたか。
「昨日(東)海隼とも頑張ろうという話をしていて、今日結果的に2人で2本トライを取ることができたので、BKとしてもいいですし1年生としても自信になると思います。次の試合でもトライができるようにつなげていきたいです」
東
――決勝トーナメントに向けての意気込みをお願いします。
「今大会のリーグ戦で早大と帝京大に負けているので、しっかりとそこにリベンジしていけるように、みんなで準備してやっていきたいと思います」
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