好感触を得て次戦へ 佐藤1位、大島2位/AUTUMN COBATON

 11月に東日本選手権(以下、東日本)やグランプリシリーズ(以下、GP)など、大事な一戦を控えている明大勢。調整を兼ねて、大島光翔(政経2=立教新座)と佐藤駿(政経1=埼玉栄)が今大会に出場した。FS(フリースケーティング)のみ演技し、佐藤が166.28点で1位、大島が135.68点で2位につけた。

 

◆10・29~30 AUTUMN COBATON(埼玉アイスアリーナ)


 

 11月にGPを控える佐藤。冒頭に跳んだ4回転ルッツはオーバーターン。2本目に4回転トーループと2回転トーループの連続ジャンプを跳び、きれいに着氷する。「最近、トリプルアクセルの調子が悪かったが、2本とも決めることができたので良かった」と、それ以降もミスのほとんどないジャンプを見せる。ジャンプ以外では、腕を柔らかく使い演技に程よい緩急を持たせた。「コンビネーションジャンプに3回転ジャンプを付けることができず、完璧なノーミスではなかった。後半のステップで少しバテてきてしまったのが課題」と、次戦以降で今大会以上の演技を望める模様だ。


 (写真:『トップガン』を踊る大島)


 大島は「最後まで集中を途切らせずに演技ができた」と、大きく崩れることはなく踊り切った。冒頭、4回転ルッツは転倒となったが、続くトリプルアクセルはGOE1.33を引き出す出来。3本目の3回転ループは着氷で流れが詰まった。自身が演技後に振り返ったように、連続ジャンプを決め切ることができなかった。「ファーストジャンプを流れるようしなければいけない」と、克服すべき課題は明確になっている。

 

 今大会を終えた二人は、次戦に向けて前向きな言葉を口にしている。課題の克服と各要素の精度の向上に励み、演技を磨いていく。一戦一戦を戦い抜き、大舞台で躍動する姿に期待が高まる。

 

[守屋沙弥香]

 

試合後のコメント

佐藤

――最近はどのようなことを重点的に練習していましたか。

 「今の課題としてジャンプうんぬんよりも体力的な問題があるので、曲かけがあるときはFSを全部通してやるようにしているのと、できる限りミスを抑えることをやっています」

 

――最近の練習の調子としてはいかがですか。

 「全体的に時間の使い方もうまくできていると思いますし、4回転ジャンプも1日に何本と決めてその回数は跳べているので、ジャンプ自体はいいかなと思っています」

 

――ケガから復帰して何回か試合に出ていますが、試合勘はつかめてきていますか。

 「東京選手権が最初の試合だったのですが、その試合は試合勘が抜けていたというか、全然緊張しなくて、試合運びが自分の思うようにうまくできませんでした。東日本学生選手権と今回の試合で、試合にだんだん慣れてきて自分の思うような演技に近づいてきていると思うので、GPでこれ以上のものが出せるように頑張りたいと思います」

 

――GPでの目標を教えてください。

 「もちろんグランプリファイナルに行きたい気持ちはあるのですが、一つでも多くの試合に出ることを今シーズンの目標の一つにしているので、GP2戦ともに表彰台に上って、ファイナルに行っていい結果を残せたらいいなと思います」

 

大島

――最近はどこを重点的に練習していましたか。

 「体力や集中力が途切れてしまって、後半のトリプルアクセルで転んでしまったりパンクしてしまったりというミスがあったので、2本目のトリプルアクセルは絶対に降りることができるように重点的に練習してきました」

 

――最近の練習での調子はいかがですか。

 「正直、いいと言えるほどの調子は保てていないのですが、徐々に東日本に向けて上げてきています。自分の練習の中ではあまり自信を持てていなかったのですが、今日の演技でやれることはやって、課題は課題として出てきて、できた部分においては自信を持って次に進めるなと思います」

 

――今大会で見つけた課題を教えてください。

 「コンビネーションジャンプが元々苦手で、今大会では全てのコンビネーションジャンプできれいな着氷ができなかったので、ファーストジャンプを流れるようにして次のジャンプにつなげていかないといけないなと思います」

 

――東日本に向けて意気込みをお願いします。

 「リザルトをしっかり確認して、ステップや単発の3回転ジャンプも含めて、一つ一つのエレメンツの質を上げて東日本に臨みたいなと思います」

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