(4)全学直前特集~石川×パトリシアM編~

2022.10.28

 日本一を懸けた戦いが始まる。11月2日から6日にかけて開催される全日本学生三大大会(以下、全学)。明大馬術部の最大の目標である総合優勝に向け、人馬一体となって挑む。今回は全学直前特集として、馬術部のかけがえのない仲間である馬たちを4回にわたって紹介します。第4回は石川傑(農3=北海道浦河)のパートナー、パトリシアMについての紹介です。(この取材は10月9日に行われたものです)

 

 整えられたきれいな毛並みにダイナミックな走行。明大の馬の中でも一際美しく目立つのがパトリシアMだ。長年コンビを組んできた石井李佳(令3政経卒)の卒業後、新たなパートナーとして昨年度からコンビを組むこととなった石川。繊細な性格な馬に対し最初は「消極的に乗っていた」。しかし、石井のマンツーマン指導もあり、馬のペースに合わせすぎるのではなく、攻めた乗り方をするように。すると、次第に自分の指示を聞いてくれるようになった。さらに、転機は今年度の関学に訪れた。総合馬場の競技後、手応えを感じられずいい演技ができなかったと落胆していた石川に対し、意外にも周りからは「良かったよ」と声を掛けられた。普段の厩舎(きゅうしゃ)でもバイクや車の音にも反応し、驚いてしまうほど繊細な性格な一方、体型はダイナミックで見栄えがいい白馬。今までは魅せる演技をしようと考えすぎていたが、これをきっかけに馬の強みを生かした演技をすることを意識。「これでいいんだ」と自信を持ち、手応えをつかむことができた。

 

 全学に向けて現在調整中の石川とパトリシアM。「関学の時よりも自信がある」と手応え十分だ。悲願の団体優勝に向け、人馬一体となり駆け抜ける。

 

[宮本果林]