
(3)全学直前特集~白石×カルロッタM編~
日本一を懸けた戦いが始まる。11月2日から6日にかけて開催される全日本学生三大大会(以下、全学)。明大馬術部の最大の目標である総合優勝に向け、人馬一体となって挑む。今回は全学直前特集として、馬術部のかけがえのない仲間である馬たちを4回にわたって紹介します。第3回は白石侑也(商3=江戸崎総合)のパートナー、カルロッタMについての紹介です。(この取材は10月9日に行われたものです)
初めて組んだのは1年次の8月に行われた関東学生三大大会(以下、関学)。カルロッタMはドイツから日本に来てすぐの試合だった。「先輩が本来カルロッタと出る予定だったが、急きょ僕に変わった」と馬の特徴を把握しきれていないまま、ルーキー同士のコンビとなった。それでも結果は総合馬術で7位入賞と1年生らしからぬ活躍を披露。しかし「初めてでどのような感じか分からず、あまりよくなかった」と振り返る。
苦労しながら共に歩んできた。明大の体育会の中でも唯一、動物を扱うスポーツである馬術。生き物と接する以上、自分一人の力ではどうにもならない。カルロッタMの性格については「まさに牝馬という感じで、難しいです」と苦笑。一番印象に残っている試合には2年次の関学を挙げる。騎乗前の準備作業である調馬策中に放馬し、ケガをさせてしまった。なかなか思い通りにはいかず、うまく扱いきれない。「僕が下手な部分があるので、少しでもうまくなれれば」とひたすら練習を重ねている。また、馬術では馬を扱う技術を高めることはもちろん、信頼関係を築くことも大切だ。カルロッタMとの関係を尋ねると「最初はかわいい馬が来たなという感じ、それは今でも変わっていないです」とほほ笑む。ただ、甘やかしすぎては馬がわがままになり、言うことを聞いてくれなくなる。そのため、適度な距離感が必要だと言う。馬術はゴールや正解がない。奥深いからこその難しさがあり、またそれが魅力でもある。来たる全学でもカルロッタMと組む予定だ。6月に行われた関学ではクロスカントリーで減点ゼロに抑えるなど、いいコンビネーションを見せた。「やれるだけのことをやって結果がついてきてくれれば」と人馬一体となって挑む。
[髙本都]
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