
大逆転で早大に激勝 創部初の全日本大学選手権へ進出/関東学生リーグ戦
まさにチームスローガン『結』を体現した試合だった。引退がかかった一戦、両チームの意地がぶつかり激しいボディチェックで前半は厳しい展開に。迎えた後半、HUSKIESの力が応援と共に爆発する。4-4で迎えた第4Q(クオーター)、AT(アタッカー)不破直斗(政経3=伊奈学園)のショットで逆転。悲願のファイナル、そして全国への切符を掴んだ。
◆8・14~11・6 第34回関東学生リーグ戦
▼10・16 対早大戦(駒沢オリンピック公園第一球技場)
○明大5{0―2、1-1、2-1、2―0}4早大
開始直後は早大の猛攻に苦しめられた。幾度となく放たれるショットを、日本代表に選出されたG(ゴーリー)伊藤俊(商4=明大中野八王子)がスーパーセーブを連発しチームを救う。しかし、ボールを奪いに来る積極的なディフェンスと、守備から切り替える攻撃の速さに、明大応援席の空気も重くなっていく。第2Qに入っても身体を使ったディフェンスに突破できず攻めあぐねていた中、AT加茂下輝(商4=国学院久我山)のショットを皮切りに、流れを引き寄せる。前半終了時点で1-3と2点差をつけられてしまうも、MF(ミディー)野田航生主将(政経4=明和)の目には勝つビジョンが浮かんでいた。ハーフタイムでは『2点差なら全然いける。やることだけ明確にやって、準備してきたことを出せば後半絶対に勝てる』と熱くチームを鼓舞する。
後半になると少しずつ明大に流れが傾いていく。第3QにはMF古賀隆之(商4=雪谷)、MF田部井明日翔(商4=明大明治)が立て続けにショットを決め、徐々に本領を発揮していく。3-4と1点差に縮まり、スタンドからの応援もさらに熱を帯びる中迎えた最終第4Q。チームとして強化してきた攻守交代の際にスキを作らないよう攻め切るフルフィールドオフェンスがハマっていき、流れは完全に明大に。田部井が今日2本目のショットを決め同点とする。残り90秒のところで、加茂下から不破に縦パスが通りついに逆転勝利。スタンド総立ちで、3年ぶりの大歓声が沸き起こった。
この勝利で9年ぶりのファイナル進出、そして初の全国大学選手権に出場が決定した。ファイナルの相手は2年連続で負けている慶大。まずは関東リーグ制覇、さらには〝学生日本一〟の目標へ、HUSKIESは準備万端だ。
[杉田凜]
試合後のコメント
野田
――逆転できた要因を教えてください。
「今年の明治はディフェンスのチームだと思うので後半ディフェンスが1失点しか許さず逆に僕たちはディフェンスが守ってくれたものをつないでショットまで持ち込んで決め切ったことが今日の勝因だと思います」
伊藤
――今日勝てた一番の要因を教えてください。
「普段練習試合などでは集合の時にオフェンスとディフェンス分かれることが多いのですが、今日は試合通して最後までオフェンスディフェンス通しでの声掛けっていうのが途切れずあったので、そこはチーム一丸となって常に戦えていたのかなと思います」
――プレーする上で意識していたことはありますか。
「常にオフェンスしている間もディフェンスとコミュニケーション取り続けるっていうことと、あとはどうしても試合展開によっては気分が落ちたり逆に上がりすぎたりっていうのがありますが、そこでも冷静さを保つということ、深呼吸するということを常に意識してしいました」
不破
――後半は明大の流れになりましたが、チーム内で声掛けは何かありましたか。
「やはり脚を動かしていこう、と。ボールマンがパス探すだけではなくて、一人一人がゴールに向かう勢いを見せながら。それでゴールが生まれたと思います」
田部井
――全国出場を決めた心境を教えてください。
「素直にとてもうれしいです。信じられない感じではありますが、全国に向けてチームとしても士気が上がってきていると思うのでこの勢いのまま日本一までやっていければと思います」
――ファイナルへの意気込みをお願いします。
「勝っても負けても全国に出られる状況ではありますが、勝って関東制覇してから全国に行くことが日本一に向けては大事だと思うので、今日のように準備をしっかりして戦うだけだと思います」
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