涙のリーグ戦全敗 「主将を王座に連れていきたかった」/東京都学生リーグ戦

2022.10.02

 絶対に負けられない一戦だった。勝てなければ明大が所属する1部リーグの最下位となり、2部降格の入替戦を行うことになる。160射140中を目指したが、意気込み虚しく131中に終わった。対する早大は140中を決め、明大の1部リーグ最下位が決定した。

 

9・11~10・15 東京都学生リーグ戦(各大学弓道場)

▼10・1 対早大戦(明大弓道場)

 明大 131中―140中 早大〇

 

 「絶対に勝ちにいくという意気込みで臨んだ」(小林樹生・理工2=國學院)。ここまで勝ち星がなかった明大。1部残留のためにどうしても勝たなければならない早大戦だった。しかし、試合は終始相手にリードを許す展開に。16射皆中を2回、15中を3回みせた早大に対し、明大が15中以上を決めたのは最終5立目の1回のみ。明大らしい好的中をみせられないまま試合が進み、結果は131中に終わった。「練習から的中が良くなく、そのまま本番に臨んでしまったのが要因」と若林優弥(農1=小笠)は反省点を挙げた。

 

 「主将を王座に連れて行きたかった」(細川凌平・営2=秀岳館)。キャプテンシ―あふれる姿勢で部をけん引してきた畠山祐輝主将(政経4=新屋)。精神的支柱として、試合中の緊張や不安から選手を何度も救った。「緊張した時は主将を見る。笑顔で『うんうん』『大丈夫、大丈夫』とうなずいてくれる。そのおかげで、外した時も中てた時も何も変わらずに行射することが出来た」(細川)。さらに「主将みたいにメンタルを安定させてくれる先輩になりたい」と来年度3年生になる小林は主将の背中を追う。主将をチームの軸に駆け抜けた1年。「絶対王座に連れて行くと約束していたのにそれが叶わなくてとても悔しい。せめてもの恩返しとして、1部残留でしっかり結果を残せたら」(細川)。主将への思いを胸に次戦の勝利を誓った。

 

 今日の敗戦でリーグ戦は全敗。次戦の入替戦こそは絶対に負けられない。主将のためにも、チームのためにも、1部残留を懸け全力で戦い抜く。

 

[布袋和音]

 

試合後のコメント

寺本裕明監督

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「いつも初矢から中てて、それを繰り返すというのを目標にしているのですが、今日は初矢は結構中っていたほうで、止め矢を抜き皆中を逃すのが多くてそれが結果に影響したのかなと思います。リーグ戦以外の試合で早大にはだいたい勝ってきていたので油断もあっただろうし、早大はここで勝たないとまた入替戦に突入してしまうので、勝たなきゃいけないという思いの強さがあったのかなと思います」

 

若林

――今日見つかった課題はありますか。

 「調子のピークを今日に持ってこられなかったことが反省点です。ずっと中て続けるのが理想ですが、それよりは中らないことがあっても、そこからどう持っていくかが大事だと思っていて、そういうふうに調整していきたいです」

 

小林

――リーグ戦最終戦どのような意気込みで臨みましたか。

 「ずっと負け続きだったので、さすがに今日負けたら入替戦まで落ちて、もしかすると2部降格までいってしまうかもしれないというのは心の中にありました。絶対勝たなきゃいけないということで緊張もあって、相手も結構中ててきたので流れもどんどん悪くなっていく一方でした」

 

――来年度に向けてはいかがですか。

 「来年度は、自分の力が本当にまだまだだと思うので、明大の精神的支柱になれればと思います。後輩も入ってきますし、頼りにされる先輩になりたいです。的中面や、全ての面において、信頼というか頼りがいのある先輩になれたらと思います」

 

細川

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「個人的には、自分の17中という結果が練習通りの結果なのかなというのはありますが、もう少し中てられたのではないかと思います。OBの方、監督、主将がおっしゃっていた『練習でしっかり取り組め』というのを自分なりに取り組んだ結果、昨日が14中で練習が9割にも満たない低い的中だったのですが、試合当日でそれなりの結果が出せたという面においては、練習からしっかり意識したのが生きたのかなという印象がありました」