
光岡が全国初優勝 明大からは3人が入賞/全日本学生体重別選手権
全日本学生体重別選手権が、日本武道館にて開催された。1日目は明大から4名が出場。66キロ級の光岡岳人(商2=大牟田)が優勝を成し遂げ、同じく66キロ級の河村烈(政経4=国学院栃木)と73キロ級の平野龍也(政経4=習志野)は3位入賞を果たした。これにより、3名は10月に開催される講道館杯全日本体重別選手権(以下、講道館杯)への出場権を獲得した。
◆10・1 全日本学生体重別選手権(日本武道館)
▼66キロ級
光岡――1位
河村――3位
佐藤大――3回戦敗退
▼73キロ級
平野――3位
「投げよりも勝つことにこだわった」。明大の副主将・河村は1回戦を抑え込み一本で勝利し順当に駒を進める。2回戦は九州2位の相手に反則勝ち。3回戦はGS(ゴールデンスコア)に突入したが、最後は相手に指導を与え反則勝ち。準決勝では一方の山から勝ち上がった光岡と対戦。「(光岡との対戦が)一つの目標だった」としていたが、歴戦の疲れもあってか開始約1分で一本を取られ、敗退を喫した。
73キロ級の平野はシード権により2回戦から出場。2回戦、3回戦を共に抑え込みの一本勝ちで順当に勝ち進む。準決勝の相手は「ずっと一緒に練習してきた高校の後輩」。しかし、特徴を知られているが故に「自分の柔道をさせてもらえなかった」と相手に主導権を握られ、敗北。惜しくも決勝進出を逃した。
圧倒的な強さだった。シード権により光岡は2回戦から出場。初戦でいきなり北海道学生体重別選手権王者を相手にするも、得意の組み手でペースを握り反則勝ちで突破。3回戦、準々決勝はともにGSにもつれ込む展開に。しかし「今日はチャンスを伺えたときに自分から技を仕掛けられたのでそこが良かった」。それぞれ一本、技ありで勝ち進む。準決勝は1回戦から勝ち進んできた河村との明大対決。光岡は手の内を知られた状態での戦いでも、集中を切らさず相手の一瞬のスキを突き、投げ技で一本勝ち。決勝へと駒を進めた。そして迎えた決勝。大勢の観客や報道陣が畳を見つめる張り詰めた雰囲気の中で行われた。「決勝の前から足をつるなど違和感があり、なるべく早い段階で決着をつけたいと思っていた」。開始約1分に両者が指導を受けるも、攻めの姿勢を崩さなかった光岡が最後は相手を勢いよく投げ、一本勝ちで優勝。これまでに出場した全国大会の最高成績は3位。優勝を目前にして何度も辛酸をなめ続けてきた光岡が、ついに全国の頂に登り詰めた。
ベスト8以上の成績を収めた光岡、河村、平野は30日に開催される講道館杯への出場権を獲得。「学生のタイトルは取ることができたので、シニアの大会で結果を残して、国際大会でも活躍できる選手になれればいいなと思います」(光岡)。今大会の勢いそのままに、さらなる大舞台での彼らの挑戦に注目だ。
[長﨑昇太]
試合後のコメント
河村
――今大会を振り返っていかがですか。
「なかなか組み手が思うようにいかなかったのですが、その中でも自分の良さである図太さを出していけたので、投げよりも勝つことにこだわって貪欲に戦いました」
――全日本学生体重別団体優勝大会(以下、団体戦)に副主将として意気込みをお聞かせください。
「チームとしては去年決勝で負けて悔しい思いをしたので、今年は日本一になって、みんなで喜び合いたいと思います。個人的には1階級下げて戦うので、減量をしっかり行ってチームに迷惑をかけないように。まずは出ることが目標です」
平野
――今大会のよかった点をお聞かせください。
「寝技が得意で、技をかけてポイントが取れなくても、潰れたらそのまま寝技という形で、東京都学生体重別選手権からほとんど寝技で勝っているので、ここにきてやっと力を出せてきたと思います」
――団体戦に向けての意気込みをお聞かせください。
「昨年は2位だったので今年は優勝できるように、今大会の借りも返せるようにしっかり優勝できればいいと思います」
光岡
――GSを戦う試合が続きましたが、いかがでしたか。
「組み手が得意なので、その部分は相手より優位に立てているなと思い、その長所で勝負していくことを考えていました」
――講道館杯に向けて修正点はありますか。
「相手がシニアの選手になるとチャンスが少なくなってくるので、その少ないチャンスをモノにすることや、チャンスを多くする組み手などを見直していければいいと思います」
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