
難敵相手に接戦制す 日本選手権出場決定/日本選手権最終予選
前日の試合で慶大に敗れ3位決定戦へ回った明大。日本選手権出場を懸け、健志台クラブとの試合に臨んだ。第1Pではリードされるも、第2Pで追い付き流れを引き寄せる。その後は堅い守備を見せ勝利をつかんだ。この勝利で最終予選3位となり本戦への出場権を得た。
◆9・23~9・25 第98回日本選手権最終予選
▼9・25 3位決定戦 対健志台クラブ戦(浜松市総合水泳場)
〇明大10{3-4、2-1、3-2、2-1}8健志台クラブ
「4年生を引退させたくなかった」(越智大介・理工2=明大中野)。日本選手権出場を懸け、これに負ければ終わりの3位決定戦。昨年度の最終予選でも対戦した難敵・健志台クラブとの一戦となった。試合は第1P、先制を許し相手ペースで試合が進む。点差を離されないよう食らいつくと第2Pで同点に。互いに高い集中力でハイレベルな攻防を見せ、試合を折り返した。
第3Pはコンビネーションやカウンターで流れをつかんだが、健志台クラブも負けじと得点を重ねる。8-7で迎えた勝負の第4P。GKの兼本翔安(文1=修道)を中心に組織的な守備で時間を進めると、熊谷泰人主将(営4=明大中野)のゴールでリードを広げる。最後は越智が冷静にループシュートを決め試合を決定づけた。「シーソーゲームだったが最終的には泳ぎ勝つことができた」(林大悟・営2=千葉敬愛)。最後まで気の抜けない試合を制し、3位に入賞した明大。2大会連続となる日本選手権出場をつかんだ。
この試合で大きな存在感を放ったのが1年生ながらチームの守護神を務める兼本だ。再三のピンチをビッグセーブでしのぐと攻撃時には強肩を生かしてカウンターの起点に。大学入学後の半年で「試合中も(声を)掛けられるようになった」と語るように最後尾からの積極的な声掛けでチームを鼓舞し続けた。
「昨年度出場した記録を維持することができてほっとしている」(熊谷)。10月7日から始まる日本選手権は4年生にとって引退試合となる。今年度のチームで戦う最後の舞台は「日本のトップを決める大会なので、日本学生選手権(以下、インカレ)とは少し違うチャレンジをしていく大会」(明石将裕監督)。社会人チームなどの格上相手に挑んでいく。それでも、今年度の明大はインカレで史上初のメダルを獲得するなど自信をつけ勢いに乗っている。勢いそのままに「初戦をなんとか突破して、さらに上の世界を見たい」(越智)。黄金時代に突入しつつある明大水球部門の次なる戦いから目が離せない。
[井澤怜音]
試合後のコメント
明石監督
――昨年度のリーグ戦準優勝、今年度のインカレ3位など近年の水球部門の躍進はどのように考えていますか。
「ここ数年で急に来たわけではなく、体育会に復帰する前から監督をしていますが結果をすごく意識していました。毎日積み重ねてきた結果だと思います。これは選手たちの努力はもちろん、OBなどのサポートしてくださる全ての方に感謝しています。ここまで来たので、次はこの成績を継続できるようにいろいろなことを変えながらやっていきたいです」
――日本選手権は明大にはどのように戦ってほしいですか。
「日本選手権は出場することが目的ではなく、チャレンジして自分たちのできることを全て出し切ることに期待しています。1年間やってきたことをしっかり出せるようにしてほしいです」
熊谷
――試合を振り返っていかがでしたか。
「よく泳いで、よく声を掛けて、全員で守って、できることをしっかりできたので勝つことができたと思います。本当に全員でよくやったなと思います」
――日本選手権出場が決まり、引退時期が延びましたがいかがですか。
「本気で水球をするのは大学が最後になるので、引退が延びてすごくうれしいです」
越智
――試合を振り返っていかがでしたか。
「昨日の試合でケガをしてしまい、思うようなプレーができませんでした。チームメートが支えてくれて勝つことができたので良かったです」
――越智選手以外も得点を重ねていましたがいかがですか。
「誰かが不調で負けるチームは弱いチームだと思います。(今の明治は)誰かが不調でも他の誰かがカバーできているので、すごくいいチームだと思います」
林
――今日の試合の勝因はどのような部分だと考えますか。
「全員でしっかり帰ってディフェンスできたところや、決め切るところをしっかり決め切るなどの基本的な今まで練習してきたことができたところだと思います」
――今大会に向けてどのような練習をしてきましたか。
「個人的にはインカレであまり結果を出せなかったので、シュートにこだわって練習しました。チームとしては今までやってきたことをしっかりやることと、ミスをしないようにという意識を持って練習しました」
兼本
――昨日の敗戦後、チームではどのようなことを話し合いましたか。
「昨日はすごく悔しい負けで悔しかったのですが、次の試合に切り替えようと話しました。負けると4年生は引退になってしまうので、みんな気合が入っていたと思います」
――日本選手権に向けて意気込みをお願いします。
「相手は社会人などの格上のチームなので、そこに負けず劣らずの熱いゲームができるように頑張っていきたいです」
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