
木村稜、鈴木憲 明大記録更新し入賞!/日本学生対校選手権
最終日の西京極は暑く、そして熱かった。大会3日目は男子200メートルで木村稜(政経3=乙訓)、男子三段跳びで短距離部門主将・鈴木憲伸(営4=明大中野八王子)がそれぞれ自身の持つ明大記録を更新して上位入賞。昨年度の1万メートルWで3位だった濱西諒(文4=履正社)は悔しさの残る6位入賞に終わった。3日間にわたった日本学生対校選手権(以下、日本インカレ)は幕を閉じた。
◆9・9~11 第91回日本学生対校選手権(たけびしスタジアム京都)
[2日目]
▼男子200メートル予選
3組 木村颯 4着 21秒62
4組 木村稜 1着 21秒00 準決勝進出
▼男子4×400メートルR予選
6組 佐田、野口、小林真、宮川 2着 3分12秒93
[3日目]
▼男子1万メートルW決勝
6位 濱西 41分47秒46
14位 清水 44分12秒95
16位 近藤岬 44分30秒30
▼男子200メートル準決勝
1組 木村稜 1着 21秒01
▼男子200メートル決勝
2位 木村稜 20秒61(明大新)
▼男子三段跳び決勝
4位 鈴木憲 16メートル07(明大新)
明暗が分かれた。2日目は200メートルに木村颯太(法3=明星学園)、木村稜の同学年コンビがそろって出場。3組に登場した木村颯は前半の100メートルまでは横一線だったものの「ケガにより体力系の練習ができていなかった」。後半に失速し、4着。惜しくも準決勝進出とはならなかった。一方「充実した練習が行えた」と語った木村稜は前半から積極的なレースを展開。後半も勢いそのまま見事1着でフィニッシュし準決勝に駒を進めた。
「(準決勝も)1着で通過したい」(木村稜)と話していた通り、3日目の準決勝も21秒01の組1着で決勝進出を決めた。しかし「自分の中ではあまりいいレースはできていない」と満足した表情は一切見せずに決勝の舞台へ。予選、準決勝で感じた修正点をしっかり合わせ一時はトップへ躍り出る。ラストは鵜澤(筑波大)に競り負けるも、明大新記録20秒61で2位ゴール。昨年度の準決勝敗退から大きく成長した姿を見せた。これから新体制となるチームを引っ張っていく足掛かりにしたい。
明大マイルリレーをけん引してきた野口航平(商4=洛南)のラストレースとなった今大会。1走を任された佐田龍昇(法1=大分東明)は「スタートから離されないように」とスタートから攻めのレースを見せ、2走の野口に。4着から後半に驚異的な追い上げを見せた野口は、バトンパス直前で前の関西学大をかわし1着で3走の小林真名世(政経2=八王子)へ。「真名世が走り出す時に全国の舞台でも明治が組トップ争いをすることができて、改めて力が付いてきたと実感した」(野口)。明大マイルリレーが新たなステップに踏み込んだ瞬間だった。その後は一つ順位を落としたがその位置を守り抜き組2着で競技を終える。目標であった日本選手権リレーの標準記録突破とはならなかったが、来年度以降に期待ができるレースとなった。
「結果を出すところを後輩に見せたい」(鈴木憲)。大会前にそう強く意気込んだ言葉を有言実行してみせた。申し込み資格記録は6番目であったが表彰台、そして16メートル以上を目標に挑んだ。1本目は15メートル53の記録を残すも、2本目はファウルで全体9位。4本目以降へ進むために「ここで16メートルを狙っていこう」。手拍子を求め、集中力を高めて跳んだ3本目で15メートル93を記録。自身の持つ明大記録を更新したが「まだまだ絶対にいける。16メートルは今日なら絶対に跳べる」とさらなる記録更新を確信し、4本目以降へ進む。その勢いと集中力を保ち迎えた5本目に16メートル07のビッグジャンプ。目標に掲げていた自身初の16メートル台が4位入賞の決め手となった。表彰台は逃したものの「この大会にはもう悔いはない」。記録にも記憶にも残る跳躍であった。
明大からは4人の入賞者が出た日本インカレ。また、4年生にとっては最後の日本インカレであった。思い描いていた形とは異なる結果に終わった選手もいるかもしれない。それでもここまで見せ続けた大きな背中は後輩たちに引き継がれるに違いない。
[出口千乃、島田五貴]
※レース後のコメントは後日「明鏡紫水」にて掲載いたします。
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