平山が優勝、甲木は3位 講道館杯への出場権を獲得/全日本ジュニア体重別選手権
20歳以下のジュニア世代の日本一を決める、全日本ジュニア体重別選手権が開催された。明大からは3名が出場。73キロ級の松原咲人(政経1=愛知県私立大成)は2回戦敗退に終わるも、66キロ級の平山舞人(商2=新田)は優勝を果たし、100キロ超級の甲木碧(政経1=木更津総合)も3位と結果を残し表彰台に立った。これにより、明大からは2人が講道館杯全日本体重別選手権(以下、講道館杯)へ出場する。
◆9・11 全日本ジュニア体重別選手権(埼玉県立武道館)
▼66キロ級
平山――1位
▼73キロ級
松原――2回戦敗退
▼100キロ超級
甲木――3位
集中を切らさず安定した戦いを見せた。シード権により平山は2回戦から出場。2回戦を内股の一本で難なく通過。苦戦したと語る3回戦も「自分の柔道を信じて勝負に出て投げ切れることができて良かった」と大内刈りの一本で勝利し順当に駒を進める。準決勝は延長戦に突入するも、大内返しを決め技ありで勝利。そして迎えた決勝も延長戦にもつれ込む膠着(こうちゃく)した戦いとなった。しかし、今年度の東京都ジュニア体重別選手権でも対戦した相手に粘り強さを見せつけ、最後は体落の一本で勝負あり。「大学に入学して環境が変わり、厳しい稽古を積んできたことが優勝という結果で報われてうれしかった」(平山)。ベスト16が最高成績だった全国の舞台で見事初優勝に輝いた。
期待のルーキーが今大会も躍動した。甲木は1回戦を開始15秒で一本勝ちを収めるなど危なげなく勝ち進んで行く。「気が抜けない対戦が続いていた中で自分の柔道をやろうと思って臨んだ」(甲木)。そう意気込んで迎えた準決勝は苦戦を強いられた。100キロ超級ならではの体格差にも苦しみ、守りの姿勢を変えられず指導を受ける。流れを変えるべく攻撃を仕掛けるも、逆に相手に小外刈で技ありを決められ判定負け。「絶対に3位に入らなければいけないという気持ちがあった」(甲木)。悔しさを退けて挑んだ3位決定戦では、対戦前に研究した相手にスキを与えず、隅落で一本勝ち。悔いが残るも堂々の3位入賞を果たした。
今大会の結果により、平山と甲木は10月に2年振りに開催される講道館杯への出場権を獲得した。国内のビッグタイトルの1つに数えられ、シニア世代の柔道家としのぎを削る大会。学生日本一となって大会に臨む平山は「チャレンジャー精神を全面に出し自分の柔道を出し切り、勝ち切りたい」と闘志を燃やす。甲木も「大人もいるが、優勝を目指す」と強く意気込んだ。全国の猛者らに立ち向かう彼らの姿に目が離せない。
[長﨑昇太]
試合後のコメント
平山
――決勝に向かう前の気持ちをお聞かせください。
「ここまできたら泥臭くなってもいいので、何が何でも優勝するぞという気持ちで挑みました。また、約2年振りに両親が試合を見にきてくれたので、優勝して恩返しをしようと思って挑みました」
――後輩の活躍はご自身にどう影響していますか。
「甲木と松原はいつも稽古を真面目に取り組んでいて、学ぶことがたくさんあります。後輩には負けられないという気持ちになり、とても良い刺激になりました。また、先日の東京都学生体重別選手権での同級生の活躍もとても刺激になりました」
甲木
――準決勝での戦いを振り返っていただけますか。
「相手の選手はフェイントが上手く、払い腰という足技に反応しきれず、技ありを取られてしまいました」
――今大会の結果をどう受け止めていますか。
「優勝を狙っていたので、そこは何とも言えない気持ちです。悔しい反面、人生初の講道館杯に出場できるということはうれしいです」
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