
慶大に雪辱果たすも強豪筑波大に敗戦 3位決定戦へ/日本学生選手権
「最後まで諦めない意思が勝利を呼び込んだ」(太田竜浩=商4・明大中野)。慶大に序盤リードを許すも、第2Pで巻き返しに成功。その後も拮抗(きっこう)した試合展開が続き、終了までわずか1秒、太田のゴールで接戦を制した。続く準決勝の相手は筑波大。第1、2Pで開かれた点数差を最後まで縮めきることができず、惜しくも敗北。ベスト4入りが決定し、3位決定戦に挑む。
◆8・30~9・1 第98回日本学生選手権大会
▼8・31 対慶大戦(横浜国際プール)
〇明大13{0ー3、7ー3、3ー3、3ー3}12慶大
対筑波大戦(横浜国際プール)
明大8{1ー5、1ー3、4ー5、2ー1}14筑波大〇
新潟産大に勝利を収め、迎えた日本学生選手権(以下インカレ)2日目。2回戦目の相手である慶大は明大にとって「とにかく勝ちたい相手」(太田)。昨年度のインカレ初戦、今年5月に行われた関東学生1部リーグ戦でも敗北を喫した相手に3度目の正直を果たすべく、選手たちも気合が入っていた。第1Pでは先制を許すと、緊張からかシュートを外すことが多く1点も決められないまま終了。0-3と大幅なリードを許した。迎えた第2P。センターボールを奪われ、またもや先制点を譲ってしまう。しかし、熊谷泰人主将(営4=明大中野)が相手の強力なディフェンスをこじ開け、ゴール間際でのシュートに成功。その後も熊谷が2点目を挙げると完全に流れを引き寄せ、越智大介(理工2=明大中野)、渡邊十雅(政経2=明大中野)が続けざまに得点。明大は第2Pのみで7点を獲得し「かなり良い試合運びができた」(太田) と、選手自身も納得の試合展開を見せた。
7-6の1点リードで迎えた第3P。勢いに乗る明大は、林のパスカットからそのまま渡辺がシュートを決めるなど、好プレーが炸裂した。しかし慶大も負けじと得点し、点差はなかなか開かず10―9で終了。続く第4Pは一進一退の攻防が繰り返される。慶大が意地を見せ、試合時間残り40秒で逆転を許してしまう。しかし、そこで諦めないのが明大。熊谷が得点し残り30秒で同点に持ち込むと、試合終了ブザーが鳴ったその瞬間。「勝ちへの執念がボールを引き寄せた」(太田)。太田が魂のシュートをゴールに叩き込んだ。「最後までチームで諦めずに攻めた結果」(越智)。ディフェンスの強化や、チームの決め事を徹底するなど、予てから準備してきた慶大との一戦。チーム全員の努力と勝ちへのこだわりが勝利の女神を微笑ませた。
慶大に勝利し、迎えた準決勝の相手は昨年準優勝の強豪・筑波大。試合は第1Pで4点差をつけられ、ペースを握られる展開に。「相手のディフェンス組織を崩すのに苦戦した」(越智)。筑波大の積極的なディフェンスに攻撃のリズムを崩され、なかなかシュートを決めることができない。第2Pでさらに点差を開かれ、2ー8で迎えた第3P。「敵がマンツーマンのディフェンスを仕掛けてきたので、得点能力が高い選手にボールを集めた」(太田)。その作戦が功を奏し、越智がディフェンスとキーパーの裏をかいた大胆なシュートを決めるなど、4点を獲得。第4Pでも筒井将登(経営1=明大中野)、太田が得点し、必死に食らいついたが開かれた点差を埋めることができず、8ー14で準決勝敗退となった。なお、今試合の結果により明大は日本選手権の最終予選の出場権を手にした。
筑波大には惜しくも敗北を喫したものの、慶大へのリベンジを果たすことができ、リーグ戦からの確かな成長が見られた。特に成長した点は「チームの雰囲気作り。序盤の連続失点が続いた後でも、全員で声を出し合って士気を保てた」(太田)。次戦は3位決定戦。「チームが勢いに乗っているので、絶対に勝ってメダルを獲りたい」(太田)。メダル獲得まであと1歩。チーム一丸となって日大との大一番に挑む。
[井手満菜]
試合後のコメント
太田
――慶大戦を振り返っていかがでしたでしょうか。
「チームみんなの執念が勝利をもぎ取ったと思っています。最高の試合でした」
――筑波大戦を振り返っていかがでしたでしょうか。
「終始ペースを握られ、波に乗れないまま敗北してしまいました。序盤の連続失点を止められなかったことが、一番の敗因だと考えています」
――2日目を総括して良かった点と反省点や課題を教えて下さい。
「最後まで気持ちを切らさずにプレーができたのは良かったと思っています。しかし、決定的な場面でシュートを外してしまうケースが今大会でいくつか見受けられるので、明日は改善したいと思います」
越智
――インカレ2日目を振り返っていかがでしたか。
「2試合連続で強敵との対決でとても楽しかったです。ただダブルヘッダーということもあり体力的には苦しかったです」
――春には負けた相手に勝利を収めることができましたが、具体的に成長した点を教えて下さい。
「仲間との連携によるディフェンスが成長したと思います。学生リーグ時点での課題であったディフェンスをかなり克服できたと思います」
――明日の3位決定戦への意気込みをお願いします。
「立ち上がりの悪さが課題なので、そこを克服し絶対に勝ってメダルを獲得したいと思います!」
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