熱戦繰り広げるも法大に惜敗/関東大学男子1部リーグ戦

2022.09.01

 今回の相手は、徳航太主将(営4=法政二)の元チームメートも多く在籍する法大。連敗は避けたい状況だったが、全日本学生選手権ベスト4入りを果たした町田晴副将(文4=四日市工)、副田温斗(営3=四日市工)組を筆頭に幸先よくダブルスを2本先取する。だが、シングルスで力及ばず。最終試合までもつれ、4-5で惜しくも敗れた。


【D1町田晴・副田温斗組VS守屋達貴・加藤木塁組】

 「D1として絶対に勝たなくてはならない」(副田)。期待とプレッシャーがかかる中、インカレ(全日本学生選手権)ベスト4ペアが早大戦に引き続き強さを見せつけた。

 

 第1セットは両者一歩も譲らないシーソーゲームとなった。1ゲーム目、普段安定したプレーで後輩の副田を引っ張る町田の調子が上がらず、簡単なミスにより相手に難なくキープされる。しかし、そんな町田を助けるかのように副田が落ち着きを見せる。「いつも助けてもらっている分を今日は返さなければならないと思った」(副田)。副田の力強いサーブと巧みなボレーで2ゲームを連取し、相手に勢いをつけさせない。すると、その副田のプレーに応えるかのように町田の調子も上がっていく。そして迎えた9ゲーム目。町田の安定したストロークから生まれたスキを突く、副田の鋭いポーチボレーでブレークに成功。その流れのまま10ゲーム目を危なげなくキープし、第1セットを6―4で取る。続く第2セット、またしても立て続けにミスを連発してしまい、0―3に。しかし、このまま相手に飲み込まれないのが町田・副田ペアの強さである。「ミスを減らしいつも通りのプレーをすることだけを考えた」(副田)。少しの焦りも見せず、落ち着いたプレーで相手を圧倒し、ゲームカウント1―4から連続5ゲームを連取。第2セットも6―4で獲得し、相手に実力差を示す見事なストレート勝ちを飾った。

 

 インカレでベスト4に入り相手から研究される立場となった2人。それでも彼らのやることは変わらない。「自分たちのプレーをやり切り、ダブルス陣を引っ張っていきたい」(副田)。残りのリーグ戦でも、強さを見せつける素晴らしい活躍に期待したい。

(写真:タッチを交わす副田(左)・町田(右)組)


S5河内健(商4=大分舞鶴)VS新井翼

 ダブルスを勝ち越し、自分もその流れに乗ろうと臨んだ河内。最初にブレークをすると、狙い澄ましたショットや相手の意表を突くドロップショットであっという間に第1セットを先取。しかし第2セットではミスが重なり思ったプレーにならない。繰り返されるジュースも取り切れず、1ゲームも奪えないまま0―6で第2セットを落とした。ここで河内は「気持ち的にも落ちていたので、一回流れを変え、落ち着かせた上で挑もう」と意識したセット間休憩を挟む。そして訪れた第3セット。早い段階でブレークをし、ゲームカウント3-0まで相手を引き離す。しかし相手も簡単には負けられない。粘り強いラリーに打ち勝つことができず、2ゲームを連取され3-2。一進一退の攻防の中、抜きんでたのは河内だった。激しいラリー戦でも足を止めることなく打ち返す。5-2まで再度差をつけると、最後は相手のダブルフォールトで劇的な幕切れ。まさに粘り勝ちだ。

 

 絶えず聞こえてくる仲間からの応援は「心強かった」。相手に流れが傾きかけても「一緒に戦っていると思ってやっていたら、自分のテニスを取り戻すことができた」。仲間の存在のありがたさを再確認した試合となった。

 

 惜敗となった今回の法大戦。今のチームで戦える時間も残りわずかだ。リーグ戦初勝利へ、チーム一丸となって中大戦に挑む。


[久保田諒、高橋佳菜]


試合後のコメント

副田

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「今日の相手は何回も対戦したことがある相手で、お互いに手の内を知っているという中、D1として絶対に勝たなくてはならないというのがあり、その点に関しては入りもよくいい形で試合をできたと思います」

 

――今日の試合の反省点や課題点はありましたか。

 「早大戦と同じくゲームを離されてしまう展開が多いので、最初の部分でついていくということが反省点としてありました。課題点としては、気持ちのブレを無くすというのがこのリーグを通しての課題の一つだと感じているので、練習の時から気持ちのブレを無くすような声出しなどをやっていきたいと思います」

 

河内

――ファイナルセットに入る前のお気持ちを教えてください。

 「セカンドセットを0―6で取られ、気持ち的にもどうしても落ちていたので、一度流れを変えるために休憩時間を置きました。そこで気持ちを落ち着かせた上で挑めば流れを変えられると思っていましたが、実際に変えることができたため、ファイナルセットをしっかりと取ることができたのだと思います」

 

――今日の勝因は何でしたか。

 「やはりしつこく粘り強くというのが、僕の中で勝因につながったのではないかというのが大きいです」

 

徳主将

――応援の声はどうでしたか。

 「本当に応援してくれるメンバーがいるだけで僕たちは奮い立ちますし、すごくやる気もどんどん湧き上がってきます。なので、応援がいてくれるだけで力強いというか、本当に感謝しかなくもっと頑張ろうという気持ちになります」

 

――次戦の中大戦に向けて意気込みをお願いします。

 「前回の早大戦と今回の法大戦で連敗してしまい、このチームで戦えるのもあと少しなので、次の中大戦で初勝利を飾りその後の慶大、亜大戦にいい形でつなげることができるように次は必ず勝ちます」