因縁の相手・帝京大の勢いにのまれ 敗北に終わる/練習試合

2022.08.28

 菅平の幕を閉じる相手は、今年度の関東大学春季大会(以下、春季大会)で勝利を挙げた帝京大。前半は相手の勢いが止まらず、明大は得点をすることなく終える。後半では粘りを見せるも帝京大には及ばず、課題の残る試合となった。

 

◆8・27 練習試合(サニアパークメイングラウンド)

▼対帝京大A戦

 明大19{0―33、19―21}54帝京大○

 

 前半開始後すぐに、明大のボールキャリーのスキを盗み、帝京大がコンタクトでゴール前までゲイン。危ない状況に陥るが、明大の意地でターンオーバーに成功する。しかし前半6分、帝京大に先制点を許してしまう。前半11分、ハーフウエーラインで明大のラインアウトからモールをつくり、左右に大きくパスを展開する。左ロック亀井茜風(政経3=長崎北陽台)がスペースを見つけゴール前付近にゲインするが、その後のパスのミスでノックオンしてしまう。明大はチャンスをつかみ切れぬまま、帝京大に次々と得点を挙げられ、後半を迎える。

 

 後半5分、自陣10メートルから明大のラインアウトでチャンスをつかみ、左センター齊藤誉哉(文4=桐生一)のパスから秋濱悠太(商2=桐蔭学園)が瞬足で駆け抜けトライを決める。「相手のスペースが空いたところに誉哉さん(齊藤)がくれたのでそれを取り切れて良かった」(秋濱)。その後、左プロップ中村公星(情コミ4=国学院栃木)、左フランカー森山雄太(政経3=東福岡)のゲインやFW陣のプレーが目立ち、明大ペースで試合が展開されていく。後半14分、自陣のゴール前で明大のラインアウトからモールを組み、フッカー松下潤一郎(法3=筑紫)が抜けてインゴールにダイブ。後半35分、同じ展開で、富田陸(政経1=大阪桐蔭)が紫紺デビュー戦となった春季大会早大戦以来のトライを挙げる。だが、帝京のスキのないプレーに圧倒され、明大ペースで試合を続けることはできずに終わってしまう。

 

 試合を通し、パスなどのミスが多く、コミュニケーション不足が感じられた。「アタックもディフェンスも我慢できなかった」(石田吉平主将・文4=常翔学園)。今回の合宿は万全なチーム状況ではなく、練習試合のメンバーやポジションの急な変更を余儀なくされた。「チーム状況的に苦しい状況が続いて、Jヴィレッジも菅平も、自分たちが思った以上の成果というのがなかなか得られなかった」(スタンドオフ池戸将太郎・政経3=東海大相模)。だが、この夏の経験は無駄にはならない。「チームの仕上がり具合は、30パーセントくらいでまだまだ」(齊藤)。関東大学対抗戦(以下、対抗戦)まであと2週間。この負けで得た課題の克服に向けて、チームがどのように変化していくか期待し、開幕戦を待つ。

 

[井垣友希]

 

試合後のコメント

石田

――夏シーズン振り返っていかがですか。

 「たくさん課題が出たシーズンでした。今日の試合は、相手のやりたいようにやられた試合だったと思います」

 

齊藤

――対抗戦がもうすぐ始まりますがいかがですか。

 「天理大戦と帝京大戦合わせてさまざまな課題が出たので、八幡山に帰ってから対抗戦に向けて修正していきたいです」

 

池戸

――前半はスタンドオフ、後半はスクラムハーフでしたが、気持ちの切り替えはどのように行いましたか。

 「急に言われてびっくりはしたのですが、与えられたポジションをこなすという意味で、そこはしっかり自分で気持ちを整理してやれました。ミスはありましたが、気持ちの部分では良かったと思います」

 

秋濱

――春季大会では勝利した相手でしたが、今回の負けに関してはいかがですか。

 「春はチーム全体として雰囲気が良く、前半から明治のペースで行けたのですが、今回に関してはずっと帝京さんの流れが続いて明治の勢いに持っていけなかったです。それが1番の敗因だと思います」