
男子単複ベスト4でインカレ閉幕/全日本学生選手権6日目
準決勝が行われた全日本学生選手権(以下、インカレ)6日目。男子シングルスの町田晴副将(文4=四日市工)、ダブルスの町田・副田温斗(営3=四日市工)組はともに準決勝で敗退。6年ぶり男子部単複ベスト4という快挙で明大のインカレは幕を閉じた。
◆8・15~21 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)
▼8・20
[男子シングルス準決勝]
町田 0{2-6、2-6}2 松田(関大)〇
[男子ダブルス準決勝]
町田・副田組 0{2-6、3-6}2 河野・田口組(近大)〇
【男子シングルス準決勝:町田VS松田康希(関大)】
関西王者の壁は高かった。明大男子部史上6年ぶりにインカレベスト4以上を決めた町田と対するは、関西学生トーナメント単複王者・松田。「自分よりも格上選手なので、ここまで来たらチャレンジャーの精神で立ち向かう」と意気込み準決勝の舞台へ。セルフジャッジではなく審判付きの試合進行がより一層コートを緊迫させる。
1ゲーム目からジュースへ突入するほど激しい攻防戦を展開し、互いにキープを続ける。しかし再びジュースへもつれ込んだ5ゲーム目で「相手の球の威力があって簡単にブレークを許してしまった」。スピード、強さに緩急を付けながら攻める相手のプレースタイルに押されゲームカウント2-3に。後手に回ってしまったことが響き、2-6で第1セットを落とした。第1セットを振り返り「まずはしっかりリターンを返してからラリーをする」という明確な目標を決めてからセカンドセットへ臨む。相手の球種に富んだサーブがサービスエースを量産し、ブレークするスキすら与えられず。次第に天候、そして町田の表情も曇りがかってきた。苦しい展開に必死に食らいつき〝ワンチャンス〟を狙うも、勝利の女神がほほ笑んだのは町田ではなかった。ゲームカウント2-4で迎えた第7ゲームの30-40の局面でボールを落としたことでブレーク。最後は相手のサービスエースがとどめを刺す。「簡単に負けてしまった」。日本一へ進む道は断たれる結果で終わった。
「本当にここまで来られたことは大きな自信」。5月の関東学生トーナメント(春関)で男子シングルス準優勝、今大会ベスト4進出と大きく成長を見せた。手にした結果と自信を胸に最後の関東大学リーグ戦(以下、リーグ戦)へ挑む。
【男子ダブルス準決勝:町田・副田組VS田口涼太郎・河野甲斐組(近大)】
「相手が強かった」(副田)。準決勝の相手はオールラウンダーの田口と、左利きでテクニックのあるテニスをする河野のペア。重たいサーブに対して思い通りのリターンを返すことができず、相手サービスゲームのほとんどをラブゲームで奪われる苦しい展開に。その中でもキープを続け、2-3で迎えた副田のサービスゲーム。「スキを与えてしまった」(町田)。この試合初めてのブレークを許してしまう。町田のサービスゲームではジュースまで粘ったものの、あと1ポイントを決め切れず2-6で第1セットを落とした。
「キープすればチャンスはある」(副田)と意気込んで迎えた第2セット。3ゲーム目で試合が動く。40-40の緊張感の中、副田が前衛の足元に鋭いボレーを突き刺し、ついにブレーク。しかし、続く町田のサービスゲームではストロークでサイドを抜かれるプレーが連発し、ブレークバックされてしまう。必死に相手の動きに食らいつき、競り合う展開も見せたが逆転には及ばず。第2セットは主導権を握れないまま3-6。今年度のインカレ最高成績はベスト4となった。昨年度のインカレでは2回戦敗退が最高成績であった明大の男子ダブルス。6年ぶりのベスト4は関東学生トーナメントに続く大躍進であった。
この日をもって、明大勢はインカレから去った。これにより男子シングルス、男子ダブルスの最高成績は共に6年ぶりのベスト4。町田は単複同時ベスト4入りという快挙を果たした。一方、女子シングルスはルーキー・丸山愛以(商1=四日市商)のベスト16、女子ダブルスは南口亜美(国際3=野田学園)・鈴木渚左(国際2=野田学園)組のベスト16が最高成績となり、来年に期待ができる結果となった。次戦は約1週間後に迫っているリーグ戦。インカレの中で培った個人の力を生かし、団体での王座出場を目指す。
[出口千乃、春木花穂]
試合後のコメント
町田
――シングルスの試合が終わって一番に感じたことはありますか。
「本当にここまで来られたことは一つ自分の中でとても大きな自信になりましたし、大きな喜びというのを感じました。しかし、やはり日本一を取るとなると、そこは一つ大きな壁があるのかなということは強く感じました」
――インカレを通して自分の中で良かったところはありますか。
「やはり僕が一番に思うのは、テニスの技術や体力とかではなく自分の気持ちをとても強く持てたことが、今回の成績を収めたことに大きくつながっていると思っています。やはり僕自身フィジカルや技術は他の人に比べれば全然ない中で、集中力は切らさずに最後まで戦い抜けていたと思うので、本当にそこの部分は良かったかなと思います」
副田
――インカレ全体を通して得た収穫はありますか。
「リターンゲームのしつこさにおいてはどの試合も良かったので、これからも続けていきたいです。サーブやスマッシュなど、縦の動きの部分で今回は良かったと思うので、より精度を高めていきたいと思います」
――リーグ戦に向けて意気込みをお願いします。
「まだ出場するかわからないですが、出さしてもらうからには絶対に1勝してチームに勝ちを持って帰ってこられるようなダブルスにしていきたいなと思います。来年最上級生になるので、ダブルスは僕たちが引っ張っていくんだという気持ちでリーグ戦に臨みたいと思います」
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