
男子シングルス町田、ダブルス町田・副田組が6年ぶりベスト4!/全日本学生選手権5日目
◆8・15~21 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)
▼8・19
[男子シングルス準々決勝]
○町田 2{6-4、7-6}0 中村(関大)
[男子ダブルス準々決勝]
○町田・副田組 2{6-7、6-4、10―8}1 池田・高畑組(早大)
明大硬式庭球部男子部の時代到来か――。ベスト4進出を懸けた準々決勝が行われた全日本学生選手権(以下、インカレ)5日目。男子勢は単複それぞれで準決勝へ駒を進める6年ぶりの快挙が見られた。町田晴副将(文4=四日市工)はシングルス、ダブルス共に自身初の全国大会でベスト4以上を確定させた。
【男子シングルス準々決勝:町田VS中村秋河(関大)】
関東学生トーナメント(春関)で準優勝を果たした町田の勢いはもう誰にも止められない。ベスト4が懸かった大事な局面。序盤から大接戦が繰り広げられるかと思いきや、主導権は町田が握った。「相手のミスが多い分、僕が落ち着いていつも通りのテニスができた」と、余裕のあるプレーで相手を翻弄(ほんろう)。自身のサービスゲームから4ゲーム連取し、4―1まで試合を展開する。その後は互いにブレークし5―2と、セットポイントへ。一時は2ゲーム連取されるも6―4で第1セットを制した。しかしこの2ゲームがのちに響くことに。
「2ゲーム取らせたところで相手に流れがいってしまったのは、自分の中でも分かっていた。我慢のゲームが続くとあらかじめ覚悟はできていた」。第1セットとは打って変わって相手の動きが良くなるも、セット間で割り切った通り冷静にゲームを進めた。キープ合戦が次第に自身のサービスゲームでブレークされ続ける苦しい展開に。それでも「相手がナイスショットを決める場面は割り切って、しっかり我慢する」。タイブレークへ持ち込んでみせた。相手がメディカルタイムアウトを取った時、自分のプレーを振り返りうまく切り替える。最後は気迫のこもったプレーで準決勝へ勝ち進めた。勝利の雄たけびは緊迫した空気からの解放を意味した。喜びもつかの間、ダブルスの準々決勝へ挑む。
【男子ダブルス準々決勝:町田・副田温斗(営3=四日市工)組VS池田朋弥・高畑里玖組(早大)】
見事シングルスで勝利を収めた町田の2戦目。ベスト4を決める戦いの相手は、副田と高校時代からしのぎを削ってきた池田・高畑組。184センチという高身長の池田は、レシーバーのガットが切れるほどのビッグサーブを繰り出す。町田・副田組はリターンに苦しんだものの、自身のサービスゲームは確実にキープ。両者一歩も引かず、ゲームカウントは6-5。次のゲームで第1セットを奪いたいところだったが、セットポイントで勝ち切ることができず。「判断力が足りなかった」(副田)。そのままタイブレークへ突入。あと一歩が届かず、第1セットを6-7で落とした。
「ファーストセットを取られてからも集中力を切らさなかった」(副田)。ここまでキープの連続であったが、3ゲーム目でついにブレーク。町田が深いストロークでラリーをつなぎ、副田がネットプレーで切り込むという得意なラリー展開に持ち込むことに成功し、主導権を握る。ブレークでつけたゲーム差を守り切り、6-4で第2セットを奪取した。
たどり着いた10ポイントタイブレークのファイナルセット。互いに1ポイントずつ積み重ねる展開に緊張感が漂う。1ポイントを取り返してカウントは8-7。相手2人に前に詰められ、スマッシュをボレーで耐えしのぐ。粘り強くボールを拾い続け、ついに相手のスマッシュがネットにかかる。「以前なら取られていたと思う。春関から成長した部分だった」(副田)。シーソーゲームを破った勝利への1ポイントに声を上げて勢いづく。勢いそのままに10-8でゲームセット。準決勝への切符をつかんだ。
男子シングルス、ダブルス共にインカレでのベスト4進出は2016年以来6年ぶり。さらに、町田の単複同時のベスト4入りは2016年の黄金世代でも成し遂げなかった大快挙である。明日は準決勝戦。さらなる高みを目指して、2人の勢いは止まらない。
[出口千乃、春木花穂]
試合後のコメント
【男子シングルス】
町田
――明日の相手はどのような相手ですか。
「次の相手は関西のトップ選手ですし、自分よりも格上の選手だと思うので、ここまできたらチャレンジの気持ちで立ち向かっていきたいと思います」
【男子ダブルス】
町田
――次は準決勝ですが、どんなところを修正していきたいですか。
「自分のサービスゲームで気持ち的に負けてしまってボールを入れにいってしまったポイントが何本かあり、ブレークされかけた部分がありました。そこは弱気にならずに一度自分の中で気持ちを整理して、ポイントに対して強気で向かっていけるようにしたいと思います」
副田
――明日の準決勝に向けて意気込みをお願いします。
「ここまできたら自分たちのプレーをやるだけなので、ごまかさず、真っ向勝負で挑みたいと思います」
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