
町田が単複でベスト8進出 女子最高成績はベスト16/全日本学生選手権4日目
4日目を迎えた全日本学生選手権(以下、インカレ)本戦。町田晴男子部副将(文4=四日市工)がシングルス、ダブルスともにベスト8入りを決める活躍を見せた。一方の女子勢は全員が敗退。丸山愛以(商1=四日市商)、南口亜美(国際3=野田学園)・鈴木渚左(国際2=野田学園)組のベスト16が最高成績となった。
◆8・15~21 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)
▼8・18
[男子シングルス4回戦]
徳 0{0-6、0-4(棄権)}2 松田(関大)○
○町田 2{6-2、6-2}0 宮田(近大)
[男子ダブルス3回戦]
○町田・副田組 2{6-2、6-4}0 末尾・三角(駒大)
山中・村田組 0{4-6、3-6}2 松田・大植(関大)○
[女子シングルス4回戦]
丸山 0{3-6、0-6}2 今田(慶大)○
[女子ダブルス2回戦]
○南口・鈴木渚組 2{3-6、6-4、10-7}1 小川・淺野組(立大)
[女子ダブルス3回戦]
南口・鈴木渚組 0{3―6、5-7}2 伊藤・吉川組(亜大)○
【男子ダブルス3回戦:町田晴男子部副将(文4=四日市工)・副田温斗(営3=四日市工)組VS末尾拓翔・三角理旺組(駒大)】
ベスト8決定戦の相手は今春の関東学生トーナメント(以下、春関)王者である末尾・三角組。2人ともサウスポーという特徴的なペアは、特有の変化球と気迫のあるプレーでここまで上り詰めてきた。格上の春関王者に対して町田・副田組は挑戦者として臨んだ。「まずはミスをしないで一本打ち返す」(町田)。インカレに向けて強化してきたサーブリターンを確実に相手コートに返し、自分たちのテニスを組み立てていく。1ポイントずつ着実に積み重ね、相手に流れを渡すことなく第1セットを6-2で抑え込んだ。
続く第2セット。序盤でサービスゲームをブレークされる苦しい展開に。しかし「セカンドセットで相手が立て直した時に、ゲームの取り合いになることは分かっていた」(町田)。一進一退の攻防も予測し、覚悟して臨んでいた。どんな状況でもやるべきことは変わらない。目の前の一球を確実に相手のコートに打ち返す。副田のサービスゲームでは威力のあるファーストサーブを打ち込むことで、緩んだリターンを町田が決めるという戦略通りのプレーを実行。「町田さんが前でボールを触れなかった」(副田)という春関の反省点を克服した。息の合ったプレーでゲームをモノにし、カウントは6-4。見事勝利をつかみ、全日本学生ベスト8を決めた町田・副田組。予選からトーナメントを戦い抜く中でお互いのプレーへの理解度を高め、技術を磨き続けてきた。ベスト4、そして学生日本一に向けて、明日も戦いは続く。
(写真:ラケットを触れ合わせ気合を入れる南口(右)・鈴木渚組)
【女子ダブルス3回戦:南口・鈴木渚組VS伊藤さつき・吉川ひかる組(亜大)】
今後につながる敗北を喫した。春関では1回戦で敗退した南口・鈴木渚組は今大会の予選から出場。数々の壁を乗り越えて本戦3回戦に進出した。前日の試合が雨天順延となり2回戦から連戦となったものの「いい準備をして試合に臨めた」(鈴木渚)。2人ともいいコンディションのまま今日の試合を迎えることができていた。
2回戦を逆転勝利で突破した3回戦の出だしは好調で、接戦が続いた。「ミスしても抜かれてもいいから、前に行こうとできたことは良かった」(南口)。しかし、6ゲーム目で3-3と追い付かれると一気に3ゲーム連取され、3-6で第1セットを落とした。第2セットも接戦を繰り広げるも、なかなか流れをつかみ切ることはできなかった。「ポイントを取りに行かず、待ってしまうところがあった」(南口)。5-5まで食らいつくものの、最後は一歩及ばず5-7で敗北した。
敗戦となったものの、昨年度ベスト32だった南口、今回がインカレ複で本戦初出場であった鈴木渚にとって、ベスト16という成績は大きな意味を持つ。「まだまだ自分に足りないことが数多く明確になった試合だった」(鈴木渚)。調子を上げ続けている南口・鈴木渚ペアのさらなる躍進に、期待せずにはいられない。
熱戦が続くインカレもいよいよ終盤に差し掛かる。5日目は町田がシングルスで、町田・副田組がダブルスでそれぞれ準々決勝に出場する予定だ。2016年以来のベスト4を懸けた戦いが、幕を開ける。
[春木花穂、渡辺悠志郎]
試合後のコメント
【男子シングルス】
町田
――単複でベスト8進出を決めましたが、いかがですか。
「シングルスは第5シードで出ていて、シードを守るという今回の目標はクリアできたので、ほっとしている部分はあります。ですが、せっかくベスト8まで来たので、ここは欲を持って、ベスト8の壁を破りベスト4に入って全国で賞状を取りたいという気持ちが強いです」
【男子ダブルス】
町田
――今日の試合を振り返っていかがでしたか。
「相手は左利きで癖のあるテニスをしていて、関東で1番のペアなので、チャレンジャーの気持ちで臨みました。その中で予選からやるべきことをやって積み上げてきたものが今日、さらにいい形でできたのが良かったです。僕も温斗(副田)もお互いサーブリターンに関しては質を高めることができたので、そこが勝因になったと思います」
副田
――相手のプレーはいかがでしたか。
「プレーに迫力があるので、プレッシャーがかかりましたが、やることはしっかりできていたので、怖いという印象はなかったです。自分たちのプレーをしたら強い相手でも勝てるということを今日改めて感じました」
村田英夢(理工1=麗澤瑞浪)
――上位シードのペアが相手でした。
「相手のプレーのクオリティはとても高く、そこにしっかり食らいついていって接戦に持っていくことはできたのですが、相手の方が落ち着いていてツキもあったので、そこはぽろっと落としてしまったのですが、強い相手に対して楽しんで試合はできました」
――今大会の収穫と課題を教えてください。
「収穫は昨日の試合もそうですが、2人でコミュニケーションを取りながら楽しんで試合をしていくことで緊張をごまかしながら、自分たちらしい思い切ったプレーができるというのを全国の舞台でも確かめられたので自信になりました。ですが3回戦勝ち切れなかったのはやはり経験不足で、相手がうまかったのでそういう面でも一つ経験になりました。相手はショットがうまいだけでなく雰囲気のつくり方も良く、流れも相手に持っていかれたので見習うべきだと思いました」
山中朝陽(文1=四日市工)
――今日の調子はいかがでしたか。
「全体的に良くて、サーブもストロークも良くて、ボレーも何回かミスはありましたが、これまで課題にしてきた、ボレーで決めるということもできたので、良かったと思います」
――リーグ戦への意気込みをお願いします。
「リーグ戦に向けてまだ1年生なのですが、自分たちが勝つぞという気持ちで、一本取るぞという気持ちで臨みたいです」
【女子シングルス】
丸山
――ベスト16という結果ですが、いかがですか。
「1年生で明治の中で一番残ることができたというのは素直にうれしいです。ベスト8に入るにはまだ自分の実力は全然足りないということを痛感しました」
――リーグ戦に向けて意気込みをお願いします。
「インターハイで優勝してから不安もあり、悩んだ時期もありましたが、今インカレでここまで勝てたというのは自信になったので、リーグ戦でも自分のテニスというか、粘り強さが出せるようにファイトしたいです」
【女子ダブルス】
南口
――リーグ戦への意気込みをお願いします。
「リーグ戦ではまだまだ今日やった相手よりも強かったり、プロとやっているような人たちも出てきたりするので、そういった人たちに食らいついて勝つにはまだまだ私たちの今日のようなプレーでは到底勝てないと思うので、自分たちのいいところをもっと伸ばして悪いところを補って自分たちのプレーができるように、まだ少し時間があるので明日帰って早く練習して、リーグで1勝持ってこられるように頑張りたいと思います」
鈴木渚
――試合を終えて、今の気持ちを教えてください。
「春関の1回戦で自分たちは負けてしまっていて、その時のプレーと比べると最後の試合でも自分たちのテニスができました。悔しい気持ちはとても大きくて、自分はシングルスでも負けた相手にまたダブルスでも負けてしまったので本当に悔しいですが、大事な事を本当にたくさん学んだ試合だったので、良かったなと思います」
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