町田、丸山ら5人がシングルス3回戦進出を決める/全日本学生選手権2日目

2022.08.17

 全日本学生選手権(以下、インカレ)の本戦2日目。町田晴男子部副将(文4=四日市工)と丸山愛以(商1=四日市商)は長時間に及んだ接戦を制した。男女シングルスでは5人が3回戦進出、男子ダブルスでは1組が2回戦進出を決めた。

 

◆8・15~21 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)

▼8・16

[男子シングルス2回戦]

 ○徳  2{6-3、6-2}0 川田(近大)

 ○町田 2{7-6(5)、6-2}0 堀川(関大)

 ○飯田 2{6-2、6-4}0 伊左次(中京大)

[男子ダブルス1回戦]

  徳・宮永組  1{6-2、0-6、6-10}2 手嶋・石垣組(日大)○

 ○町田・副田組 2{6-0、6-4}0 奥平・久保組(甲南大)

[女子シングルス2回戦]

 ○竹本 2{3-6、7-6(5)、6-1}1 狐塚(山梨学大)

  鈴木 1{6-0、4-6、4-6}2 伊藤(亜大)○

  大沼 0{1-6、2-6}2 大橋(慶大)○

 ○丸山 2{6-3、3-6、6-2}1 加藤(中京大)

[女子ダブルス1回戦]

  竹本・吉田組 1{6-3、1-6、6-10}2 沼野・齋藤組(亜大)○

 

【男子シングルス2回戦:町田VS堀川莞世(関大)】

 勝負どころで強さを見せた。5月の関東学生トーナメント(以下、春関)で準優勝を飾り、第5シードとして登場した町田。第1セット序盤から次々と得点を重ね、ゲームカウント5―1と大幅なリードを見せた。しかし相手がサービスゲームをキープし、5―2となったことを皮切りにどんどん巻き返され、反対に5―6まで追いつめられる展開に。それでも落ち着いて6―6に追い付き、タイブレークに突入した。序盤から互いにサービスゲームを決めていき、ポイントは5―6と、ここでも窮地に。しかし、キープに成功し6―6にすると「あとは気持ちでいくしかない」。一球一球ボールをねじ込み、7―6で第1セットをもぎ取ってみせた。「タイブレークを取って、苦しいところを乗り越えていけたのは大きかった」。続く第2セットでは気持ちに余裕ができ、積極的なプレーを展開。反撃のスキを与えず、6―2で町田に軍配が上がった。

 

 初戦の緊張感に打ち勝ち、勝負どころで確実に決めてみせた町田。窮地を乗り越えた強さを、3回戦以降でも発揮していく。

 

【男子ダブルス1回戦:徳航太男子部主将(営4=法政二)・宮永竜聖(法4=石川県私立金沢)組VS手嶋海陽・石垣秀悟組(日大)】

 「僕がストロークで形を作り、最後宮永が決めるというのが僕らのダブルス」(徳)。そんな2人のダブルスの型を体現した序盤は、好調な滑り出しを見せる。第1セットを6―2で獲得するも、第2セット最初のゲームでブレークを許すと、その後はずるずる引き離されていく。「相手がファーストセットよりも前に出てくるようになってきたとき、少し押されてしまった部分があった」(宮永)。気持ちを切り替え、第3セットに臨むも「なかなかお互い勇気が出せない状態だった」(徳)。最後まで自分たちのプレースタイルを貫くことができず、悔しい逆転負け。インカレは1回戦で姿を消すことになった。

 

次なる舞台は、共に4年生である2人にとって学生最後の大会でもある関東大学リーグ戦。「チームを勢いづけられるような勝利をもたらしたい」(宮永)。今回の雪辱を果たすべく、さらなるレベルアップに期待が高まる。

 

【女子シングルス2回戦:丸山愛以(商1=四日市商)VS加藤穂乃佳(中京大)】

 前日の1回戦で、2021全日本ジュニア準優勝などの経歴を持つ強敵・吉本菜月(筑波大)を破った丸山。5時間に及ぶ激戦を乗り越え「そこで勝ち切れたという自信があった」。勢いそのままに迎えた2回戦では、丸山の出身校・四日市商高の2年先輩である加藤と戦った。

 

 「相手は自分に似たプレーをするので、相手の嫌なところは自分の嫌なところだと感じていた」。そのため第1セットではボールを低めにしたプレーで流れをつかみ、ゲームカウント6―3。しかし続く第2セットでは「強烈なスピン系の球にやられてしまった」と、0―4まで差をつけられる。粘りを見せるも3―6で落とし、ファイナルセットに突入。緊迫する場面ではあったものの「ファイナルセット序盤の相手のサービスゲームでは、セカンドサーブはたたこうと思っていた」。序盤にプレッシャーをかけ、サーブを打ちにくくする戦略がうまくはまった。流れをわが物にすると次々とブレークに成功し、6―2で勝利を決めた。

 

 2日連続で強敵に打ち勝ってきた丸山。3戦目の相手は対戦経験のない選手ではあるが「今日と昨日の自分を思い出して、一戦一戦、一ポイント一ポイント確実にやり遂げたい」。いい流れに乗って、さらなる上を目指していく。

 

 3日目は男女シングルス3回戦、男女ダブルス2回戦が開催される。女子シングルスには2回戦で逆転勝ちを収めた女子部主将の竹本萌乃(政経4=高松北)が出場する。次の相手との戦績はこれまで1勝1敗。新たに勝ち星を重ねることができるか。また男子ダブルスには春関にてベスト4入りを果たした村田英夢(理工1=麗澤瑞浪)・山中朝陽(文1=四日市工)組が登場。選手たちの熱い戦いに注目だ。

 

[金井遥香、萩原彩水]

 

試合後のコメント

【男子シングルス】

――試合を振り返っていただけますか。

 「序盤は結構固かったというか、相手のペースに合わせすぎてしまいましたが、自分の流れをしっかりそこからギアを上げてつくることができて、中盤くらいから終盤にかけては、結構自分のペースで試合を進めることができたので、今日は良かったなと思います」

 

町田

――今大会のシングルスの目標と意気込みをお願いします。

 「今回は春関で準優勝したおかげで第5シードという立場で臨ませてもらっているので、まずはシードを守ることを目標に、シードを守れたら、上位をもっと欲を出して狙っていきたいと思っています」

 

【男子ダブルス】

――インカレに向けて何に力を入れてきましたか。

町田「僕は特にサーブの確立と、前でのボレーさばきに取り組んできて、予選1試合と本戦1試合はうまく練習の成果が出て、自分の中では納得した試合ができているなと感じます」

副田「サーブリターンで、リターンゲームが少し弱いので、リターンの部分で簡単なミスをしないというのを春関からインカレにかけて意識していたので、そこが予選からいい感じに来ています」

 

――今後の意気込みをお聞かせください。

「次のリーグ戦が、本当にもう学生最後の大会になるので、このリーグ戦でしっかりと上を、全員で王座を狙って、全員で愛媛に行けるように頑張ります」

 

宮永「僕は基本的にダブルスがメインになると思いますが、(リーグ戦では)ダブルスの試合が最初にあるので、チームを勢いづけられるような勝利を持ってきたいと思います」

 

【女子シングルス】

丸山

――試合が終わった今の心境を教えてください。

 「素直に嬉しい気持ちです。高校の時の、私が1年生の時の3年生の先輩だったので、知っているというか、もともとどのようなプレーするのとか知っていて、その選手も高校の時もすごく強くて。やりづらさはあったのですが、最後勝ち切れて良かったです」

 

【女子ダブルス】

――今日の試合の振り返りをお願いします。

竹本「出だしが悪かったのに、そこで自分たちの良さが出せたプレーがするのが相手のマッチポイントになってからというのが遅すぎたというのが一番です」

吉田「昨日中に終わらなくて、中断試合でした。昨日は、自分たちが積極的にできていましたが、中断したことで相手も考えてきて、昨日よりやり方を変えてきていたところもありました。それに対して自分たちが、変えてきても昨日みたいな思い切りさが足りず、色々考えすぎてしまって、単発なミスが続いて一気に1―6まで行ってしまい、そのまま悪い流れでタイブレークにまで入ってしまったので、相手の勢いを止めるきっかけを作れなかったというのが一番足りなかったかなと思います」