13年ぶりにベスト8入りを逃す/全日本学生優勝大会

2022.06.26

 無差別の団体学生日本一を決める全日本学生優勝大会。1、2回戦は相手に全くポイントを取らせず、試合を優位に進め勝利を挙げた。しかし3回戦、中大戦で痛恨の逆転負け。ベスト16となり、13年ぶりにベスト8入りを逃す結果となった。

 

6・26 第71回全日本学生優勝大会(日本武道館)

明大――ベスト16

 

 「一つのヤマ場は中大になると思った」(中濱真吾監督)。1、2回戦を難なく勝ち進んだ明大の前に立ちはだかったのは中大だった。先鋒・平野龍也(政経4=習志野)が抑え込みで一本を取る幸先のいいスタートを切る。しかし、五将・朝廣陸翔(商3=延丘学園)が抑え込みで一本を献上し、同点に追い付かれた。続く中堅・森健心(政経3=大牟田)が引き分け、同点で迎えた三将・藤鷹裕大(政経4=大成)。「ここはしっかりとポイントを取る場面だと考えていた」(藤鷹)。積極的に組み、相手に指導三つを取らせて反則勝ち。狙い通りに試合を進めエースの貫録を見せ付けた。残る対戦カードは2枚となり、リードしている明大が有利になったと思われたが、ここから中大の逆襲が始まった。副将・福永夏生(政経3=崇徳)が相手と一進一退の攻防を繰り広げるも、最後は合わせ技で一本負け。勝負が決まる大将戦では黒川響(政経2=習志野)が開始早々に相手の大腰で一本負け。接戦を繰り広げた3回戦だったが、軍配は中大に上がった。

 

 優勝を目指して挑んだ今大会だったが、結果は無念のベスト16。課題は「一人一人の役割を果たすことができていなかった」(中濱監督)ことだ。次の団体戦は、10月に行われる全日本学生体重別団体優勝大会。この大会が今年度最後の団体戦となる。目標は「優勝すること」(大西陸斗主将・政経4=大成)。昨年度は決勝戦まで勝ち進み、惜しくも東海大に敗れ準優勝。昨年度の悔しさを晴らし強豪復活となるか。今後の柔道部の活躍に期待がかかる。

 

[正野真由夏]

 

試合後のコメント

中濱監督

――結果を振り返っていかがですか。

 「最初に組み合わせを見た時に一つのヤマ場は中大になると分かっていました。オーダーを見て極力失点をなくし、取るところをしっかり取れば勝てると思ったのですが、やはり3点も失点して次鋒・甲木(碧・政経1=木更津総合)が最後取れなかったところが敗因かなと思います」

 

大西

――敗因はどのような部分にあったと思いますか。

 「今日のうまくいかなかった要因の一つとして、指導を最初に取られてしまうというところが負けた試合に関してはあると思います」

 

――大会を通して見えた課題はどんな部分ですか。

 「一つ失点してしまうと二つ取らなければいけないことになってくるので、ただ守るだけではなく攻めることを忘れずにどんどん流れを展開にしていけるような柔道をしていくことが大事かと思います」

 

藤鷹

――ベンチから後輩に声を掛けていましたが、どういったことを声掛けされたのですか。

 「初めて団体戦に出場すると焦りや緊張があるので、後ろに自分たちがいるから落ち着いて試合をしてほしいということを伝えました。4年生が積極的に声を出していくことが、チームとしても雰囲気が良くなると思ったので、意識的にやっていました」

 

――4年生になり、何か意識は変わりましたか。

 「昨年度は頼れる先輩たちがいた中で、自分もポイントを取るという役割を任されていました。今年度は頼れる人がいない中で、大げさに言えば、明治を一人で背負っているくらいの気持ちでやるという覚悟を決めていました。技術的なこともありますが、気持ちの面でも自分が支えなければいけないということを強く思うようになりました」

 

――大会を通して見つけた個人の課題はありますか。

 「個人的には投げることができなかったのですが、それができていればもう少し流れが変わっていたと思うので、次は投げて一本取るということを意識したいと思います」