一射入魂! 強豪を次々と下し関東制覇/全関東学生選手権

2022.06.12

 新入生が加わってから初めての公式戦となる全関東学生選手権。明大は因縁の相手である日大、そして強豪・法大とのハイレベルな決勝戦を制し、2年ぶり5度目の優勝を果たした。

 

◆6・11 第52回全関東学生選手権(日本武道館)

▼男子団体

 明大――優勝

▼男子個人

 池田――3位

 細川――8位

 戸来――9位

 

 6人が4射ずつで合計24射の的中数で競う今大会。その大事な一番は3試合目にやってきた。相手は強豪の日大で、一昨年度、昨年度どちらも決勝で対戦したチーム。前々回は勝利するも、前回はあと一歩届かず涙をのむ結果に終わっていた。そんな因縁の相手に、今日の明大は安定した戦いを見せた。「今日は粘り強かった」と話す寺本裕明監督の言葉通り、序盤でミスが出た日大を前に、自分たちの射を最後まで続ける。結果19中で日大を下すと、チームは波に乗った。そしてその勢いのまま臨んだ準決勝を危なげなく勝利し、見事決勝へと駒を進めることができた。

 

 実にハイレベルな決勝戦であった。明大は22中、法大は20中と、決勝戦にふさわしい戦いぶりを披露。「(法大との)練習試合では力の差を見せつけられていた」と今大会で雪辱を誓う戸来洸太(理工3=岩手県立福岡)をはじめ、全員が最初の2射全てを中てる。すると試合は明大ペースへ。後半に入っても的を外れたのはわずか2本と、非常に高次元の射を見せた。「今日こそは勝てる」(戸来)と強い気持ちで臨んだ結果が、明大を優勝へと導いた。

 

 また新人の活躍にも目を見張るものがあった。「皆さんが気持ちよく引けるように」。今回1年生で団体戦に出場した増田皓太(理工1=富士宮西)が、日大戦と決勝戦では堂々の4射皆中で大前の役割を全う。2年の細川凌平(営2=秀岳館)が「1年生からの追い上げで伸びた」と話す通り、ルーキーの活躍が部全体に良い刺激を与えているようだ。続く全国大学選抜(以下、選抜)と全日本学生選手権(以下、インカレ)。フレッシュな新戦力と共に、日本の頂点を目指す。

 

[布袋和音]

 

試合後のコメント

寺本監督

――今日の団体戦を振り返っていかがですか。

 「非常にチームがまとまっていて、トーナメントの対戦相手ごとにうまく対処できました。強豪校の日大や法大を破って優勝できたところにすごく意味があると思います」

 

――的中は安定していたように思います。

 「主将の畠山祐輝(主将・政経4=新屋)のキャプテンシーで、メンバーが緊張しないようにコミュニケーションでほぐしてくれたのが大きいかなと思います」

 

畠山

――キャプテンシーがあって声掛けのおかげで勝てたというコメントもありますがいかがですか。

 「間違いないと思います(笑)。みんなが普段通りになるには自分が常に明るい状態でないといけないと思ったので、どんな状況でもみんなに声を掛けるなど、常に明るい雰囲気を出すことを心掛けていました」

 

増田

――団体戦で優勝できた要因は何だと思いますか。

 「先輩方に良くしていただいて、1年生から4年生までとても仲が良いのが一つの理由だと思います。また仲が良いだけではなくて、練習での厳しさなどしっかりとめりはりをつけて頑張ってきたからこそ、今日の優勝があったのかなと思います」

 

小林樹生(理工2=國學院)

――団体戦を振り返っていかがですか。

 「公式戦や団体戦がほぼ初めてで緊張もあり、最初の1、2本目を外してしまったのですが、その後に主将の畠山さんが声を掛けてくれました。そのおかげでかなりリラックスして残りの18本を中てることができました。本当に感謝しかないです」

 

戸来

――個人戦を振り返っていかがですか。

 「前回は最初の1本を外してしまったので、今回はできるだけ長く引いて入賞を取れたらいいなと思って臨んでいました」

 

細川

――選抜、インカレに向けての抱負を教えてください。

 「全国でトップの人たちが来るので、そちらの方に負けないようにしたいです。もちろん日本一を目指して頑張っていこうと思います」

 

池田遥人(営3=厚木東)

――的中数が安定していた要因は何ですか。

 「練習通りやることを自分の中で決めてそれをこなしていくだけという形で色々とやってしまい多少焦った部分もあるのですが、だいたい練習通りで自分の射をしっかりとやることができたのがその要因だと思います」

 

――個人戦を振り返っていかがですか。

 「3位でうれしさと悔しさが正直混同しているのですが、団体で優勝できて個人戦も楽しくできました。高校の頃から夢の大会というか、全関東選手権の個人戦の雰囲気が本当に大好きだったので、憧れの舞台でしっかり中てられたのは本当にうれしかったです」

 

伊山優輝(政経3=東北学院)

――下級生の活躍が見られましたがいかがですか。

 「今年の初めは全然そんな感じではなかったのですが、1カ月を過ぎたあたりから下級生のやる気がどんどん上がってきて、的中も上級生が追い越されてしまって、頼もしい限りです」