春季リーグ戦優勝! 3年越しの雪辱果たす/春季関東学生1部リーグ戦

2022.05.17

 また一つ歴史を刻んだ。春季リーグ関東学生1部リーグ(以下、リーグ戦)優勝。専大に勝ち、さらに早大が中大に勝つことが明大優勝の条件となった最終日。早大の勝利の瞬間、専大との試合を制し観客席に集まっていた紫紺の選手団が喜びに沸いた。専大に優勝を譲った2019年度の秋から3年越しの雪辱を果たし、笑顔でリーグ戦を閉幕した。

 

◆5・11~15 春季関東大学1部リーグ戦

(所沢市民体育館他)

▼5・15 対専大戦 (代々木第2体育館)

 ○明大4-2専大 

 

 単複ともに敗戦し悔し涙を流した中大戦から一夜。運命の最終戦第1試合に登場したのは宮川昌大(情コミ3=野田学園)。「昨日(中大戦)は自分が2点負けてチームも負けてしまった。今日は最終戦ということもあり、どうしても2点取りたかった」と第1ゲーム目から着々と点数を重ねていく。ネットに近いボールを打つことで相手のミスを誘発した。完全に自分の流れに持ち込むと力強いフォアを連発。得点する度にベンチに向かってガッツポーズを見せ、3ゲーム連取で堂々の勝利をもたらした。

 

 宮川の勝利に勢いづいた明大。2番手はここまで無敗の松田歩真(商2=野田学園)。出だしから攻め、112という大差で第1ゲームを勝ち取ると、そのまま第2ゲームも制した。しかし「今日は相手も全勝の選手でとても強い選手だった」と第3ゲームは立て続けに点数を取られる展開。それでも第4ゲームを取り返し、個人全勝の雄叫びを響かせた。

3番手の手塚崚馬(政経2=明徳義塾)は普段より声を出し自分を鼓舞するも、苦しい展開が続く。得意のラリー戦に持ち込めず、敗北を喫した。続く宮川・山本歩(商2=出雲北稜)組が31で勝利しカバー。今大会明大は、ダブルス戦では2勝4敗と苦しい戦いが続いていたが「最終戦はしっかり気持ちを切り替えて2人で話し合ってプレーできた」(山本)。ダブルスに続いた平賀龍生(文2=明豊)はカットマンに苦戦を強いられ、あえなく3ゲームを許してしまう。そして6番手山本。一進一退の両者譲らぬ大接戦が続く。だが要所で得点し、終わってみれば30で完全勝利。明大卓球部は3年ぶり48回目の優勝を果たした。

 

 誰かが負けてもみんなでカバーし合い、明大卓球部全員でつかみ取った優勝。リーグ戦中、ベンチの温かさや選手の仲の良さも垣間見られた。このチームでの目標は春リーグ、インカレ、秋リーグ完全制覇のグランドスラム。夢への挑戦はまだ始まったばかりだ。大学卓球界王者のプライドを懸けて、グランドスラム達成へ向けて全力を尽くす。

 

[新村百華]

 

試合後のコメント

髙山監督

――中大戦は悔しい結果でしたが、本日の専大戦はどのように臨みましたか。

 「うち(明大)が勝って、早稲田が勝たなければいけないという苦しい内容ですよね(笑)。僕の中では、中大に負けている以上今回優勝はなくていいと。ただ、勝って終わりにしたいということで、今日は元気よくやろう、明るくやろうと。その上で良い結果になればもちろん良いし、でもそれを願うようなみっともないまねはしたくないということを話していました」

 

――今大会のキーパーソンは誰でしょうか。

 「やはり松田かな。昨年度は、入学してから頑張ってきて、実力が付いてきたとは思っていましたが、それが果たしてこのリーグ戦で実力通りの試合ができるかというのは正直半信半疑でした。でも今回出したのは勝っても負けても僕が納得して出している選手たちでした。それでも松田はとにかく僕の中でキーパーソンでしたね」

 

宮川

――3年ぶりの団体優勝はいかがですか。

 「チームの目標としてはグランドスラムを目標としています。宇田(幸也・商3=大原学園)・戸上(隼輔・政経3=野田学園)がいないからグランドスラムができなくなるというのが嫌だったので、グランドスラムに向けてまた一つ優勝できて良かったです。またインカレ、秋も優勝してグランドスラムをしたいなと思います」

 

松田

――全戦全勝についてはいかがですか。

 「目標にはしていましたが、まさかできるとは思っていませんでした。どの試合もとても苦しい試合でしたが、一つ一つチームのみんなの応援があって勝つことができたのでうれしいです」