徳 強さ見せつけ初のベスト8進出/関東学生トーナメント5日目

2022.05.16

 ベスト8を懸けて行われた関東学生トーナメント(以下、春関)5日目。圧倒的強さを見せ快進撃を続けている徳航太男子部主将(営4=法政二)は強烈なバックハンドと練習していたネットプレーを織り交ぜた攻撃で相手を抑えつけ、自身初の準々決勝進出を決めた。

 

◆5・9〜15 関東学生トーナメント(大宮けんぽグラウンド)

▼5・15

[男子シングルス4回戦]

 徳 2{6―2、6―3}0 小林(立大) 

[女子ダブルス3回戦]

  竹本・吉田組 0{2―6、1―6}2 石川・吉岡組(早大)○

 

【男子シングルス4回戦:徳VS小林良徳(立大)】 

 「個人戦で明治の強さを他大に対して見せつけていく」。男子部主将として言葉通りに強さを見せつける試合となった。第1ゲーム、落ち着いたプレーで相手のミスを誘いつつ、リターンエースやネットプレーでブレイクに成功。「ファーストを入れてから上手くネットプレーにつなげていく練習をしていた」。練習の成果を存分に発揮し、第2ゲームも強烈なファーストサーブからのネットプレーで、危なげなくキープする。その後ミスを重ね2-2に追いつかれるも、集中力を保ち6-3で第1セットを先取する。

 

 第2セットは両者ともにギアを上げ、壮絶なラリー戦から始まる。第1セットとは反対に、相手の粘り強いストロークにミスを誘われ1-3にされる。それでも「バックで来たところでしっかりと決めていく」と相手を上回る力強いバックハンドで、5ゲームを連取。第2セットを6-3で取り、セットカウント2-0のストレートで勝利を飾った。

 

 自身初の春関ベスト8進出を決め、準決勝へと駒を進めることとなった徳。「ベスト4、決勝、優勝といけるように自分のベストを尽くしていく」。絶好調の男子部主将は、慢心せず先を見据えていた。

 

【女子ダブルス3回戦:竹本萌乃女子部主将(政経4=高松北)・吉田華菜子(法3=仁愛女子)VS吉岡希紗・石川琴実(早大)】

 流れを変えることができなかった。序盤から4ゲームを連取される苦しい展開。「相手の速い弾道や勢いにそのままやられてしまった」(吉田)。しかし相手のリズムを崩そうとボールの軌道などに変化を加えて、サーブゲームのキープに成功。第1セットは落としたものの、明るい兆しを見せ第2セットにつないだ。しかしそのまま流れを引き寄せることはできなかった。「自分たちのプレーがすごく不安定だった」(竹本)。積極的なプレーでゲームポイントを手にするも、なかなか決め切ることのできないゲームが続く。「結局全部まとめると中途半端」(竹本)。第2セットもずるずると引き離され、悔しい結果に終わってしまった。

 

 竹本と吉田はともに、今年度の目標として全日本学生選手権での単複優勝を掲げている。「(今後の大会でも)勝てば絶対に当たる相手」(吉田)。強い選手と対戦したことで課題と収穫を得た。この経験を糧に、今後のさらなる成長に期待したい。

 

 大会6日目を迎える明日は男女シングルス、男子ダブルスのベスト8を懸けた試合が行われる。さらなる上位進出に向けて勝ち星を重ねていくことができるか。明大勢の躍動に明日も目が離せない。

 

[萩原彩水、久保田諒]

 

試合後のコメント

――どのようなことを考えて試合に臨みましたか。

 「うまくネットプレーにつなげるということを意識していました。僕は最近ネットプレーの練習をしているので、それをうまく絡めてポイントを取るというのが一つの課題として自分の中にあったので、それにつなげることができればしっかり練習通りかなというのはありました」

 

――主将として部の方針を教えてください。

  「部の方針としては、一番は慶大に勝って王座に行くということなのですが、しかしやはりまだまだ未熟なチームではあります。個人戦もいい具合にあと2人残っていますので、そこをしっかりと勝ち上がって、明治の強さを個人戦で他大に対して見せつけていく。それが最初のステップかなと思っているので、まず団体戦の前にしっかり個人戦で明治の強さを見せていくこと。そこをとにかく今は意識している感じですね」

 

竹本

――今日の試合を振り返っていただけますか。

 「結果は負けてしまったのですが、最後までどんな場面も2人で雰囲気よく、声を掛け合ってできたというのは本当に良かったと思っています。しかしやはり1部、これから戦っていかなければいけない相手に対して、強い気持ちでいったつもりでしたが、結局中途半端に負けてしまうプレーも多かったです。徹底して自分たちがどんな形でポイントを取れているのかといったところも考えながら、やっていかなければいけないなと思いました」

 

――女子部の主将を務めていらっしゃいますが、チームの方針は何かありますか。

 「意識しているのは1年生から4年生までが部活の中で遠慮せず、いろいろな意見を出し合える雰囲気というのは大事にしています。例えばダブルス練習で先輩だから打ち切りにいけないなど、そういうところで遠慮するのは違うと思うので、先輩後輩関係なく意見を出し合える雰囲気は大事だと思います」

 

――今後の意気込みをお願いします。

 「とりあえずこの春関は一旦ここで終わるのですが、まだインカレの本選に行く順位決めが残っているので、それに向けてしっかり練習していきます。またそれが終わってもどんどん試合などは続いていくので、ケガをせずみんなで、上のレベルにどんどん近づいていけているなというのはすごく感じているので、それを早く結果に出せるように前向きに頑張っていきたいです」

 

吉田

――今日の試合を振り返っていただけますか。

 「最初から2人とも強い気持ちを持ってやりました。しかし今のテニスで勝ち上がっていくにはやはり何かダメなのかなというのを気づかせてくれた試合だったかなと思いました。やってきたことは合っていたのですが、やはり大事な場面でそれを出せず、相手の方がボールの速さや質、決定力などで上回っていたので、それにうまく対応しきれなくて負けてしまったという感じです。悔しいのは悔しいですが、まだこれから夏関やインカレ、リーグ戦などがあり、そこで勝てば絶対当たる相手なので、そこで勝てるように課題が見つかった試合だったかなと思います」

 

――今日の試合中に心掛けていたことはありますか。

 「私は前衛が好きなので、萌乃さん(竹本)がしっかりとストローク打っていくのに対して、私は前で動いたり相手にプレッシャーをかけたりしていくというのを意識していました」

 

――今後の意気込みをお願いします。

 「このあとの8月、リーグ戦までがテニスの面でも3年生という立場としても、色んな意味で大事になってくると思います。やってきていることは合っていると思いますし、試合の中でどう出すかだけだと思うので、そういった実践練習などを増やしながら結果に結び付けられるように頑張りたいと思います」