収穫のある準優勝 雪辱は王座で晴らす/関東学生リーグ戦

2022.05.14

関東学生リーグ戦(以下、リーグ戦)3、4日目は女子エペ団体戦が行われた。昨年度と同じメンバーで今大会に臨む明大。慶大、法大を撃破し迎えた4日目は、早大、日大、専大と気の抜けない戦いが続く。全日本選手権決勝での雪辱を晴らすべく、強敵・日大に健闘するもあと一歩及ばず敗北。それでも4勝1敗で準優勝を果たし、全日本学生王座決定戦(以下、王座)への出場権を獲得した。

 

◆5・10〜17 関東学生リーグ戦(駒沢体育館)

▼女子エペ1部 明大――2位

 

 全日本選手権以来、約半年ぶりの団体戦となった今回のリーグ戦。緊張や想定外の事態にもうまく対応し大差をつけ、順調に慶大、法大戦を勝ち上がる。いい流れのまま迎えた大会4日目。初戦、早大に対して2セット目以降一度もリードを許すことなく33―26で勝利し、ヤマ場となる日大戦に臨んだ。

 

 昨年度行われた全日本選手権決勝では、日大に悔しい逆転負けを喫した明大。リベンジを果たすべく挑むも、2セット目までで7点差をつけられる苦しい展開に。「試合の入りでなかなか集中し切れていなかった」(稲山友梨・営2=星槎国際)。流れを取り戻すことができないまま6セット目には8点差まで広げられてしまう。しかしこのままでは終わらない。「1点でも近づけるようにという気持ちで行った」(中村優里・営4=成立学園)。3巡目の中村、佐藤琴美(政経3=一関第二)が着実に1点ずつ積み重ね、徐々に点差を縮めて5点差に。稲山と寺山(日大)の両校エース対決に命運は委ねられた。リーグ戦では被失点数も順位に影響するため「逆転できないと思ったら点差を縮めることに徹底する」という言葉を残しピストに立った稲山。それでも果敢に攻めて得点を稼ぎ、2点差まで追い付く。残り18秒というところで攻撃をしゃがんでかわし、寺山の胸を下からひと突き。1点差まで追い込み、リベンジなるかと思われた。しかし最後は相手に連続ポイントを許してしまい、あと一歩届かず42―45で熱戦は幕を閉じた。

 

 「負けている状況からでも踏ん張れる力が私たちにはある」(小佐井彩花・総合4=宇土)。8点差を一時は1点差まで縮めた明大。最後の3セットは全員が相手選手よりも多くポイントを獲得し、粘り強さを見せた。また、大会を通して〝明治の勝ち方〟を確立することができた。「無理に点を取りに行くのではなく、取るべきところで点を取り、行かなくていいところでは行かないことを徹底できて良かった」(中村)。今大会で準優勝したことで、6月の王座への出場権を獲得した明大。持ち前のチーム力で、次こそは雪辱を晴らす。

 

[萩原亜依]

 

試合後のコメント

 

佐藤

――いつもより後ろでプレーしていると感じたのですがいかがでしたか。

 「前日、前に出過ぎて相手にポイントを取られてしまっていたので修正しました。無理しなくていいとみんなが言ってくれたこともあり、自分の役割である、次の人のために少しでもプラスにして、マイナスにしないということを徹底してプレーしました」

 

――専大戦はいかがでしたか。

 「無理して攻めに行くという感じではなく、地道に1本ずつ取りに行くというのが明治のスタイルで、そこがうまくはまったと思います」

 

稲山

――今大会で見つかった課題はありますか。

 「課題は取り切ることです。最後の大事な1点を取れず勝ち切れないことがとても多いので(日大戦の)42―43のところも43点まで詰めていれば一本勝負にできたのですが、42―44にさせてしまったことが惜しいところだと思います。練習のところから1本を取り切るというシチュエーションを使ったようなファイテングなどの対策をしていきたいと思います」

 

小佐井

――明大のチーム力はいかがでしたか。

 「本当にどの大学にも負けていないということをリーグ戦で改めて感じることができました。声掛けの部分や、負けていても何とかプラスに持っていくというところ、点を取った時にめちゃくちゃ喜ぶという部分でのチームワークが非常に高いチームだと思いました。試合に出場した3人自身も対戦相手の情報を共有し合っていて、そういう姿を見ていると自立しているなと思います。チーム力が非常に高いチームだなと改めて感じました」

 

中村

――王座に向けて目標と意気込みをお願いいたします。

 「目標は優勝することです。ずっと2位や3位で最後まで勝ち切ることができていないので、最後まで勝ち切れるようにしたいです。全員がベストなパフォーマンスをしないと勝ち切れないと思うので、試合で全員が力を出し切れるような練習を重ねて、最高のパフォーマンスができたという状態で優勝して王座を締めくくりたいです」