注目の明大対決 1年生ペアが上級生破る/関東学生トーナメント3日目

2022.05.11

 日差しの強い中迎えた関東学生トーナメント(以下、春関)3日目。男子ダブルスの明大対決では、1年生ペアが上級生を破り3回戦進出。女子シングルスではシード権を握るルーキー・丸山愛以(商1=四日市商)が惜しくも3回戦で敗退した。ダブルスでは竹本萌乃女子部主将(政経4=高松北)と吉田華菜子(法3=仁愛女子)の上級生ペアが安定感を見せつけた。

 

◆5・9〜15 関東学生トーナメント(大宮けんぽグラウンド)※無観客で実施

▼5・11

[男子シングルス3回戦]

 ○ 徳 2{6-4、6-2}0 植木(駒大)

 ○町田 2{6-3、6-4}0 佐藤(法大)

 ○飯田 2{6-1、3-6、6-3}1 石榑(筑波大)

 

[男子ダブルス1回戦]

  横田・太田組 1{4-6、6-3、8-10}2 片山・小川組(日大) ○

  坂井・飯田組 1{6-3、5-7、9-11}2 上野山・丹下組(日大) ○

 

[男子ダブルス2回戦]

  徳・宮永組 0{3-6、2-6}2 吉田・小高組(駒大)○

  高澤・肥沼組 0{3-6、3-6}2 白藤・今鷹組(慶大)○

  野田・今里組 0{3-6、6-7}2 有本・菅谷組(慶大)○

  町田・副田組 1{6-4、3-6、8-10}2 山中・村田組(明大)○

 ○山中・村田組 2{4-6、6-3、10-8}1 町田・副田組(明大)

 

[女子シングルス3回戦]

  竹本 0{1-6、3-6}2 今田(慶大)○

 ○大沼 2{6-3、6-4}0 猪瀬(駒大)

 ○鈴木渚 2{6-3、6-4}0 宮田(早大)

  丸山 0{2-6、4-6}2 齋藤(亜大)○

 

[女子ダブルス2回戦]

 ○竹本・吉田組 2{6-3、7-6}0 原田・長谷川組(山梨学大)

  五十嵐・丸山組 0{3-6、3-6}2  神鳥・齋藤組(早大)○

 

【男子ダブルス2回戦:村田英夢(理工1=麗澤瑞浪)・山中朝陽(文1=四日市工)組VS町田晴(文4=四日市工)・副田温斗(営3=四日市工)組】

 対戦相手の町田・副田組は山中にとっての先輩でもあり、昨年度の全日本学生選手権にも出場した存在。「負けて普通」(村田)。そんな気持ちで挑んだルーキーペアが先輩から白星を挙げてみせた。

 

 ファーストセットではお互いにキープする流れが続くも、ミスが響きブレークされ4-6で奪われる。しかしチャレンジャーとして挑んだ村田・山中組に焦りはない。切り替えがうまくはまり、サービスゲームではブレークを許さなかった。さらに第6ゲームではゲームポイントのチャンスを逃さずブレークに成功。流れを引き寄せファイナルセットまで持ち込む。10-8で見事勝利を収めた。

 

 もともと春関本戦に出ることを目標にしており「今日がヤマ場だと思っていた」(村田)。しかし想定外の勝利にも「浮かれずに次の試合に挑みたい」(山中)。明大勢の男子ダブルスで唯一の3回戦進出を決めたルーキーペアがどこまで勝ち進むかに期待だ。

 

【女子シングルス3回戦:丸山VS齋藤瑠奈(亜大)】

 大学テニスの壁を目の当たりにした。1年生の丸山にとって大学入学後初出場となる今大会。「大学生のオーソドックスなプレースタイル」を前に流れをつかめずに終わった。第1セット序盤で0-3と差をつけられ、出だしから主導権を奪われてしまう。「後ろに下がり、守り過ぎた」。女子の大学テニスは深い球のラリーを粘り強くつなぎ、浅くなった球を見極めてネットプレーに出るというスタイルが主流である。長いラリーの中で攻め切ることができず、第1セットを2-6で落とした。続く第2セットは気持ちを切り替えてゲームを先制したものの、2-5と引き離されてしまう。しかしここでインターハイ王者の意地を見せる。ストレートに決める球数を増やし、積極的にネットプレーに出ることで2ゲームを連取。4-5まで巻き返したが、一歩及ばず3回戦で敗退となった。「まだ1年生なので伸びしろがあると思っている」。全日本学生選手権での本戦出場を決めた丸山。成長を続けるルーキーから目が離せない。


(強烈なフォアハンドを打つ丸山) 


 昨年度は男子勢が姿を消した3日目だったが、シングルスで3人、ダブルスで1組が駒を進めた女子シングルスでは大沼愛弥(文2=野田学園)、鈴木渚左(国際2=野田学園)の2年生の2人が4回戦へ進む。明大の躍進は止まらない。

 

[出口千乃、春木花穂]

 

試合後のコメント

村田

――相手は大学の先輩でしたが、入学して2カ月で傾向はつかめていましたか。

 「一度も勝ったこともなくて、結構やられていた相手ですが、相手の強みと苦手な部分というのは2カ月通して分かっていた部分もありました。やってくることは分かっていて、その精度の勝負になるのでそこで自分の気持ちを引かないようにというのは考えていました」

 

――次の試合に向けての意気込みをお願いします。

 「この流れを絶やさずに、チャレンジャー精神で今日は挑んできたので、ここからもそのつもりでどんどん声を出して気持ちを出して思い切りプレーをしようと思います」

 

山中

――先ほどの試合を終えての感想をお願いします。

 「僕の高校の2個上の先輩と3個上の先輩だったのでチャレンジャーの気持ちを忘れずにずっとやっていました」

 

――今日の試合でペアの良かったところはありますか。

 「僕のサービスゲームが良くなかったというか、サーブが入ってなかったりしましたが、よく前で動いてくれて(ボールに)触ってくれて決めてくれてそこが助かりました」

 

丸山

――試合を振り返っていかがですか。

 「自分的には全体を通してこの試合は良くなかったと思っています。序盤の出だしが0-3からのスタートになり、普段しないミスがありました。自分は出だしが良いと流れも組み立てやすく、攻めていけるのですが、出だしが悪く、うまく自分のペースに持ってこられなかったというのが悔しいです。最終的に『気付いたら終わっていた』という感じの試合でした」

 

――高校と大学のプレースタイルの違いを教えてください。

 「ボールを拾う幅の広さも違いますし、ボールが基本的に深いというのは高校と違うとは思っています。1球のラリーの長さも全く違います。高校よりも長いです」

 

――大学入学後初めての大会ですが、大学テニスのレベルはどのように感じていますか。

 「関東のレベルが高いことは知っていたので、その中でも最低目標であったインカレの本戦出場が決められたので、そこは安心というか、ほっとしています。最初はとても緊張しました(笑)。『もっと強くならないと』と思いましたし、まだ1年生で伸びしろがあると思っているので、これから上がっていけるように頑張ります」