強敵に惨敗も8強に名を連ねる/東日本大学選手権

2022.05.05

 今年度の明大空手部が動き出した。東日本の各大学が団体組手王者を決する今大会。明大は苦しみながらもベスト8に駒を進める。準々決勝では帝京大に敗れたものの、実りある大会となった。

 

◆5・5 第58回東日本大学選手権(日本武道館)

▼男子団体組手

明大――ベスト8

 

 1カードにつき5試合を戦う団体戦。明大は初戦、東北福祉大に勝利するも、個人で課題が残った者もいた。「ふがいない試合をしてしまったので、切り替えて1点ずつ取る」(室井佑介・政経2=御殿場西)と2回戦では嫌な雰囲気を払拭(ふっしょく)。関東学大に流れを渡さず無敗で3回戦進出を決める。3回戦は慶大相手に2―2と最終戦までもつれる展開になったが、大将・渡辺真威斗(法4=世田谷学園)が接戦を制し見事勝利した。

 

 しかし準々決勝、絶対王者・帝京大の壁は高い。1勝もできずに敗北となった中、先鋒・春原駿貴(法3=世田谷学園)は負けなかった。ここまで全勝だった春原は序盤に得点を重ね、勝利が目前に。残り15秒での反則に加え、相手の反撃を食らい引き分けにはなったが、この結果は帝京大と互角に渡り合えることを予感させた。

 

 強敵を前に敗北を喫したが、修正点も発見した。『前で勝負』というスローガンの通り、前での攻めをしっかりと勝利につなげることが課題だ。次戦は個人戦。団体戦ではないものの、チーム全体で全日本学生選手権への切符を手にする。

 

[西田舞衣子]

 

試合後のコメント

南條蒼太主将(政経4=保善)

――主将から見て今試合で良かった選手は誰でしょうか。

 「春原が最後は引き分けになってしまいましたが、しっかり1、2、3回戦は自分で攻めて点を取って、1番自分のペースで戦えていたので良かったと思います。あとは室井も慶應戦で相手が結構強い相手でしたが、そこでびびらず、前で相手を潰して、自分で点を取るということができていたので良かったと思います」

 

――次戦に向けて強化したい点はありますか。

 「今年度はチームのテーマとして『前で勝負』というのをテーマに設定していますが、今回は前で攻めていても、少し雑だったりそれを点につなげられなかったりしました。次戦はそれを点につなげられるように、日頃の練習から下がって戦うのではなく、前でプレッシャーをかけていって、攻め技で点を取るというのを意識していきます」

 

渡辺

――今日の大会で良かった点はなんでしょうか。

 「チームとしては、一つの目標に向かってチームが団結しているという点が監督やOBの先輩から指摘されている点なのですけれど、今まででいいチームだと言われているので、そこは自信を持ってしっかり結果を出せるように頑張りたいと思います」

 

――今年度の意気込みをお願いします。

 「4年生として引っ張らないといけないという面もありますが、下級生にも頼らないといけない面もあるので、そこはチームとして勝ちにこだわるというのを目標に結果を出したいなと思います」

 

春原

――東北福祉大戦では蹴りが2本決まりました。

 「高校時代から蹴り技は得意技ではあったので、今日はそこがはまってくれたので良かったと思います。(上段への裏回し蹴りは身長差がある中でしたが)昔から大きい相手としかやってないので、苦手意識はありません」

 

――チームの中ではどのような立ち回りをしていますか。

 「団体戦としてはしっかり勝つという役割を務めていて、中堅などの負けられないところにいるので、後ろを引っ張っていけるような、流れをつくっていけるような動きをしていきたいと思っています」

 

室井

――慶大戦で裏回し蹴りをかわしての上段突きが決まりました。

 「相手が全国的にも有名な選手で、蹴り技がうまいということを事前に知っていたので、そこはしっかり対策して1点ずつ取ってこうと思ったのがうまくはまりました」

 

――次戦へ向けての課題は見つかりましたか。

 「自分たちのテーマが『前で勝負』なのですが、もっと前で戦って、個人戦ですが、チームで戦っているので、チームとしての勢いをつけられるようないい試合をしたいと思います」