
4年ぶりに東洋大を下す 逆転勝利で白星スタート/秩父宮杯関東大学選手権
決勝リーグ初戦の相手は、3年間公式戦で勝ち星がなかった宿敵・東洋大。第1Pで3点を奪われるも、ルーキー・FW井口藍仁(商1=埼玉栄)のゴールで反撃開始。勢いに乗った明大は、第2Pで同点に追い付くと最後はFW中條簾主将(政経4=白樺学園)の一打で今季初白星を挙げた。
◆4・9~5・1 秩父宮杯関東大学選手権(ダイドードリンコアイスアリーナ)
▼4・23 対東洋大戦(ダイドードリンコアイスアリーナ)
〇明大6{1―3、2―0、3―1}4東洋大
ついに開幕した秩父宮杯関東大学選手権。先週予定されていた大東大戦は、相手側の辞退があったため、新体制では初の公式戦となったこの試合。第1P序盤から相次ぐペナルティで、思うようなプレーができない。嫌な流れを払拭(ふっしょく)できないまま東洋大の攻撃を防ぎ切れず、立て続けに3失点。勝利に向けて暗雲が立ち込める中、ルーキーの得点で明大に一筋の光明が差す。第1P残り2分半、敵陣で相手のパスを奪った井口が攻め入り、FW唐津大輔(法4=日光明峰)にパックをつなぐ。シュートはキーパー真正面で防がれるも、はじかれたパックをゴール横から井口がそのまま押し込んでゴール。チームの今季公式戦初得点を1年生が飾った。
流れを引き寄せた明大。続く第2Pでは「みんなで声を出して粘れた」(中條)。終始攻めの姿勢を崩さず、東洋大相手に果敢に攻め入る。FW丸山祥真(商3=北海道清水)が追加点を挙げると、直後にFW大竹広記(営2=白樺学園)が同点弾。昨季公式戦全勝の王者・東洋大に追い付き、運命の第3Pに進んだ。
第3P開始4分、自陣でパックを受け取ったFW石井佑空(文3=白樺学園)が東洋大の選手をかわし攻め上がる。「チャンスが来たので冷静になって相手を見た」(石井)。個人技で2人を置き去りにし、スティックを振り抜くと、パックはゴールに吸い込まれる。その後東洋大にスキを突かれ1点を奪われるも、石井が自身2得点目を挙げて勝ち越し。流れは完全に明大ペースとなり、ラスト1分半で東洋大は捨て身の6人全員攻撃へ。東洋大のシュートの嵐を体を張った守備で懸命に防ぐ中、こぼれたパックを中條が拾うと、そのまま相手陣地に運ぶ。「大きな歓声で気持ち良かった」(中條)と無人のゴールに叩き込みダメ押しの追加点。4年ぶりに東洋大相手に勝ち星につかみ、歓喜の雄たけびがリンクに響き渡った。
春の頂まで、残るはあと2戦。強敵である東洋大からもぎ取った勝利は、優勝から遠ざかっていた明大にとって自信につながる勝利だ。王者・明大復活へ。見据える先には〝優勝〟の二文字のみ。栄冠に向けて進むだけだ。
[新谷歩美]
試合後のコメント
中條
――東洋大に勝利した気持ちはいかがですか。
「入学してから一度も勝てていなくて、ただ勝ったには勝ったのですが、相手は日本代表に2人参加していて、フルのメンバーではなかったです。その2人が帰ってきてから勝つことが本当の勝利だと思うので、今日は運が良かったかなという感じですね」
――次戦以降に向けての意気込みをお願いします。
「ビハインドになっても今日のように全員で、攻めて守っていきたいです。総合力というのを今年は大事にしているので、ベンチからいい雰囲気で今日みたいにやることをやって、あと2回しっかり勝ちにいきたいと思います」
石井
――東洋大には入学後初勝利でした。
「自分が入学してから一回も勝ててなかったので、あと自分がしっかりと貢献できたと思っているので、そういう部分は大きかったと思います」
――今年度の目標をお願いします。
「初試合でいい試合ができたので、このまま勢い乗って春優勝して、残りの大会も同じように自分たちのホッケーをして優勝したいと思います」
井口
――大学初の公式戦を振り返っていかがでしょうか。
「本当は1回戦があったのですが試合ができなくて、いきなり東洋大という強豪相手で最初は足が動かなかったです。ですが第2Pからはしっかりと足が動いたので良かったです」
――次戦への意気込みをお願いします。
「今回はあまり自分のプレーができなかったので、しっかり次の試合で修正して自分のプレーをもっと生かせるようにしたいです」
関連記事
RELATED ENTRIES