
悪条件が重なり惜しくも頂上には届かず/冬山合宿
◆12・24~1・5冬山合宿(長野県、岐阜県・槍ヶ岳)
[参加者]川㟢・長嶺・長沼
悪条件が相次いで重なった。3人の部員とOBで行われた今回の冬山合宿。長沼郁人(法1=柏陽)が腰のケガで途中離脱し、相次ぐ天候不良で登頂を断念せざるを得なかった。改めて雪山攻略の難しさを思い知ったが、約2週間貴重な経験ができた合宿となった。
アクシデントが続き、2年連続登頂を果たせなかった。今回の合宿では厳冬期の槍ヶ岳に挑んだ明大山岳部。中崎尾根から始まり槍ヶ岳の上部を目指す内容で行われた。安全管理に気を付けながら順調に進むのかと思われたが、中盤で腰のケガにより長沼が荷物を持てず途中下山することになった。残りの3年生とOBによる構成で引き続き山頂を目指したが、ここでもアクシデントが発生する。槍ヶ岳山頂へのアタックの際、稜線から張り出した雪庇(せっぴ)を歩行中に突如崩落。部員同士をつなぐロープが引っ掛かり事なきを得たが、冬山の恐ろしさを再度感じさせられる場面だった。その後は天候不良で停滞が続き槍ヶ岳の山頂まで行けず、登頂を諦めざるを得なかった。
頂上には至らなかったが、約2週間の登頂で収穫はあった。「雪が降って山の地形が全く変わってしまった中を自分たちでどこが正しい道なのかを判断しながら歩くことができた」(長嶺武・農3=北杜)。天候の影響が大きい山の中で重要な要素となる判断力を磨くことができた。加えて 「今回は全体的に最後まで粘るというのができた山行だったと思う」(川㟢摩周主将・政経3=札幌南)。冬山で限界を感じながらも根気を伸ばし、12日間に及ぶ合宿で改めて成長することができた。
川㟢、長嶺は4年生になり引退が近づいていく。後輩がいない中での活動は負担が増え、抜けた穴は大きい。しかしその分「後輩がいない分自由にできるので、最後を無事に終えられるようにしっかりやり抜きたいです」(川㟢)と意欲を見せた。今後は春山決算合宿に向けてトレーニングを積んでいく。2人は再び頂上へ向けすでに進み始めている。
[ジンセウン]
※写真は山岳部より提供
選手のコメント
川㟢
――春山合宿に向けての抱負はありますか。
「決算に向けては1年生が結局いなくなって、シチュエーションとしては去年の決算も2人だったので全く一緒ですね。その分自分たちがやりたいことが後輩がいない分自由にできるので、最後を無事に終えられるようにしっかりやり抜くことです」
長嶺
――今回の合宿を振り返っていかがでしたか。
「前半は1年生と一緒にいて、1年生のこと指導しつつ、安全管理しつつ、という感じで順調に行けましたが、後半1年生がいなくなってから天気も少し悪くなり始めて、結果的に槍ヶ岳の山頂には行けずに悔いが残ってしまいました。それでも大雪の中で歩くことや、雪が降って山の地形が全く変わってしまった中を自分たちでどこが正しい道なのかを判断しながら歩くことができたので、そこは成果だと思っています」
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