
(1)後輩に伝えるラストメッセージ/4年生を送り出す会
3月19日、和泉キャンパスで卒業する4年生を送り出す会が行われた。今年度は全国大学選手権(以下、府立)をはじめ出場した団体戦全てで優勝した明大。今回はそんな素晴らしい功績を残した4年生が後輩に伝えたメッセージをお伝えする。
第1回は大谷六樹(文4=大商大堺)と吉岡英一(法4=明大中野)のメッセージです。
大谷
「自分は最後4年間の振り返りを簡潔に話そうと思います。自分は大学に入学するまでに2度大きな手術をしました。肩の脱臼の持病を持ち明大に入学しましたが、明大のレベルの高さとケガのつらい状況で1年次は思い通りにいきませんでした。そして手術が決まり正直僕はこの部を辞めようと思っていました。ケガの痛さやリハビリの苦しさや復帰できないもどかしさや迷惑をかけるのではないかなど悩み本当に辞める寸前までいきました。ですがいろいろな支えがあり続けることになりました。2年次になり柊也(木村・文3=関西福祉科学大)たちの代が入ってきて、そのときに僕は心が折れていて毎日飲みに行って遊びに行くなど体育会学生とは思えない生活をしていました。ですがあるときに先輩から『そろそろ本気でしたほうがいいんじゃない』と言われて自分なりに目標を設定して突き進みました。そして結果が少しずつ出てきて、最後いい形で終われたと思います。この4年間で自分が学んだことは夢や目標を持つことです。それが最も大事だと思います。腐っていたときは本当に夢もなくただ毎日を過ごしていました。遊びは楽しかったですが充実していない、心に穴の空いた生活をしていました。ですが目標を設定して練習していくうちにどんどん充実していきいい環境になったと思います。皆さんもぜひ夢や目標を持って進んでいってほしいと思います。自分はキックボクシングのプロになろうと思っています。今までよりは厳しい環境になると思いますしつらいことも多いと思います。ですがやはり達成したときの喜びや感動をもう一度味わいたいと思い、挑戦することにしました。周りには夢や目標を持つとばかにされることもあると思うし、うまくいかないこともあると思います。ですがその人に対してひがみやねたみ、悪口を言う人にはなってほしくないと思います。自分で夢や目標を持って突き進んでいってほしいと思います。陰ながらこれからも明大拳法部を応援するのでぜひみなさんも応援してください。お互い応援し合って夢や目標を個人で持って突き進んでいってください。ありがとうございました」
吉岡
「私は最近週4回ゴールドジムに行っています。ゴールドジムに行っていて楽しいのですが何かもやもやすることがあって、部活にいたときの方が充実感があって、部活に戻りたいと感じています。こんなことは府立が終わって東京に帰るときには全く思いませんでした。むしろやっと引退できるという気持ちでいました。最近部活へのいとおしさがあって不思議な感覚です。引退後遊びまくって、楽しく充実していましたがどうもやり切れない思いがありまた苦しいところに身を置きたい気持ちもありそれでゴールドジムに通っています。その中でやはり苦しむことが大事で苦しいうちが華であるという話をこれからしようと思います。遊んでいても思い出にしか残らず、自分が成長している感覚がありません。部での活動を振り返ると僕は大きいケガを2度するなど苦しい時間の方が圧倒的に長かったです。その中で自分なりにもがいて工夫してサウスポーに転身したり関節技を極めるなど工夫をしました。その結果として、全然試合では使えませんでした。工夫を凝らしても結果には出ないなと思っていました。ですが最後の府立のメンバーに選ばれて引退試合の相手が大きなサウスポーでした。僕はもうそのときはサウスポーはやめていましたが、サウスポーをやっていたときに自分の体感として苦手なところが分かっていたので最終的に勝つことができました。確かに最後サウスポーではなかったし関節技も使いませんでしたが、自分の中で関節技があると分かっていたことが強みになりましたし、相手の嫌な武器も分かって全然無駄ではなかったです。結果的に形にはならなくても経験が蓄積されて自分のためになると気付きました。みんなもそういうのがたくさんあると思っていて練習相手が一緒なので自分が強くなっている実感はあまり持てないと思います。そうやって自分が追い込まれていくと苦しくなると思いますが、強くなっているのは間違いないです。そしてもがけばもがくほど形には見えない強さが出てくると思います。苦しいからこそ必死にもがいて自分の中で工夫を凝らすことが大事だと思います。僕も社会人になって苦しいことがあると思いますがこの4年間で苦しみもがいた経験が生きてくると信じて社会人の生活を迎えようと思います。ただ一人で戦うのはつらいのでここまでやってこられたのは仲間や後輩の支えがあると思うのでとても感謝しています。本当に今までありがとうございました」
――ありがとうございました。
[牛嶋淳太郎、新津颯太朗]
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