
全日本選手権事後インタビュー 宇田幸矢×戸上隼輔【後編】
1月に行われた全日本選手権(以下、全日本)。ダブルスでは、宇田幸矢(商2=大原学園)・戸上隼輔(政経2=野田学園)組が優勝。戸上はシングルスでも優勝と、単複二冠を達成した。今回は数々の激戦を勝ち抜き、優勝を手にした2人へのインタビューをお届けする。(この取材は2月17日に行われたものです)
全日本選手権事後インタビュー 宇田幸矢×戸上隼輔【前編】の続きとなります。
――それぞれ、シングルスの結果を振り返っていかがですか。
宇田:僕自身は特に良い結果でもなかったです。ただ、負けてしまった試合も今後の取り組み次第で価値のある負けに変換できると思うので、あの経験があったから今の自分がいると思えるように練習や試合に臨んでいきたいですね。
戸上:シングルスは優勝しなければいけないと思っていました。今後選考が始まる中で、幸先が良い1年にしたいと思っていたので、これから苦しい道のりになると思いますが今後覚悟を持つための良いきっかけになりました。
――Tリーグを大学生として戦うことについてはいかがですか。
宇田:僕は高校2年生の時からドイツのプロチームで試合をしているので、大学生だからというのではなく、プロの選手としてどう結果を残すかということしか考えていないです。
戸上:Tリーグはプロ化していて、子供たちが目指す1つの舞台だと思うので、変な試合はできないですし、自分たちの価値を上げられる1つの手段の大会だと思っています。いい経験もできますし、自分たちが頑張っている姿を応援してくれている方に見せられる大会なので、大学生としてではなく、プロとしてという気持ちでやっています。
――2021年度を振り返っていかがですか。
宇田:ダブルスは良くなっています。長年組んでいるのですが、お互いを理解して戦えているというところが結果に結びついているということや、場面、場面でお互いにアドバイスし合えて信頼してプレーできている。そこが一番大きいですね。
戸上:2020年度はコロナの影響で大会の中止や延期が多くて、やっと2021年度の後半から試合も始まってきて、その中で残り少ないチャンスの大きな舞台で結果を残すことができて、飛躍した年になったと自分の中では思っています。
――明大在学中での快挙ということについてはどのように感じていますか。
宇田:大学に入る前に髙山さん(髙山幸信監督)の熱い話を受けて、進路で迷っているところもあったのですが、明大入学を決断することができました。あと2年間、なるべく結果を残すことが選手としての恩返しになると思います。その中で1つずつ結果を残せていることで少しずつ恩返しできているのかなと思います。
戸上:明治大学は偉大なOBの方々がいて、伝統のある学校なので、5年ぶりにはなるのですが、明治大学として名前を残せたことはうれしく思います。
――明大卓球部員として成し遂げたいことはありますか。
宇田:大学生なので、大学の大会で、団体戦グランドスラムを達成することです。個人としてではなくチームで優勝することで明治大学のブランドがさらに上がっていくと思うので恩返しというのも兼ねて戦って勝っていきたいなと思います。
戸上:今年、全日本で優勝してシングルス、ダブルスと取ることができて。大学の試合、インカレであったり全日学であったり、全部を明治大学でかっさらいたいという思いはあります。全日本で優勝して、今年はとてもチャンスがあるので、リーグ戦なども全部、明治大学が取っていきたいという気持ちです。
――ファンの方に一言お願いします。
宇田:全日本などの大きな大会やパリ選考も始まってきて、僕にとっては人生を懸けるような2年間だと思っているので、これから先、勝てない時期や、いい時、悪い時はいろいろあると思うのですが、自分の道を開けるように1つずつクリアしていきたいと思っているので、どんなときも熱い応援をしてくれたら嬉しいかなと思います。
戸上:僕は2024年のパリに向けて今年から選考レースも始まりますし、一戦一戦、気の抜けない熱い戦いがこれから増えてくるので、期待してくれるだけで励みになります。なおかつ応援してくれるとさらに頑張れると思うので、ご期待とご声援のほど、よろしくお願いします。
――今年度の目標と意気込みをお願いします。
宇田:一番はオリンピック選考で常に上位に立って、一番ポイントを稼げるようにすることが一番の目標ですね。その中でTリーグや世界ランキング、世界選手権も大事になってくるので、全ての大会で勝ち続けられるようにしたいです。Tリーグでの調子はいいかもしれないですけど、大きな大会ではいい成績を残せていないので、一歩ずつ階段を登っていって、新しい宇田幸也というのを見せていけたらいいなと思います。
戸上:僕の中ではまず、年内世界ランキング20位以内というのを大きく掲げていて、その中で国内のポイントというのも入ってきます。今年はオリンピックの選考会が第3回まであり、1位は50ポイントなのですが、その中で最大となる150ポイントというのを目指して、どんな大会でも勝てるような選手になりたいなと思っています。
――ありがとうございました。
[大橋直輝・小井土大裕]
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