古賀 ペナルティーで悔しい10位/日本選手権・20キロ競歩

2022.02.20

 オレゴン2022世界選手権(以下、世界選手権)、杭州2022アジア競技大会の日本代表選手選考も兼ねて行われた今大会。明大からは古賀友太(商4=大牟田)、濱西諒(文3=履正社)、清水海地(理工2=長野日大)が出場し、世界を目指す古賀は3回の警告の影響で10位という結果に終わった。

 

◆2・20 第105回日本選手権・20キロ競歩(六甲アイランド)

▼男子20キロ

10位 古賀 1時間22分35秒

18位 清水 1時間26分37秒

26位 濱西 1時間29分32秒

 

 明大のエース・古賀は序盤から高橋英輝(富士通)の後ろにぴったり付くと、2番手で順調な歩みを見せる。10キロ以降徐々に高橋から離されるものの、2位をキープしたまま15キロを通過。しかし、16キロ手前で3回目の警告を受けたため、2分間のペナルティーエリアでの待機を余儀なくされた。3回の警告は全てロスオブコンタクトという両足が同時に地面から離れてしまう違反で、古賀は以前から自身の課題に挙げている。改善に向けて練習を重ねてきたが、今回は「練習の動きが出せなかった」。この2分間が痛手となり、1時間22分35秒の10位でゴール。目標には届かず悔しさが残る結果となった。

 

 濱西は11月のケガの影響で、今回は練習の位置付けで出場。ケガの状態は「最後までやり切るにはまだもう少し」。中盤からケガが痛む中、20キロを歩き切った。清水も同じようにケガのため練習の一環で出場したが「想定よりいい状態でレースできた」。リラックスしてレースに臨み、1年前の自身の記録を4分以上更新。次の目標である第16回日本学生20キロ競歩選手権(以下、学生選手権)での活躍に期待がかかる。

 

 3月には学生選手権と併催される第46回全日本競歩能美大会(以下、能美競歩)と、再び世界への切符を手にするチャンスが控えている。この大会で1時間20分の派遣設定記録を切り日本人最上位でゴールすれば、世界選手権出場が内定する。明大入学時から世界を見据え、勝ち切るレースを体現してきた古賀。次の舞台が、4年間の集大成の時だ。

 

[覺前日向子]

 

試合後のコメント

古賀

――レース全体を振り返っていかがですか。

 「ペナルティーエリアに入ってしまって結果としてプラス2分されてしまいましたし、全体の順位も思っていたものではなくて、非常に悔しい気持ちです」

 

――以前、今回の大会が学生最後と話していましたがそれは変わらないですか。

 「3月の能美競歩が最後になるかなと思います。一応出場する予定なので、そこではいい結果を出せるようにしたいです」

 

――そこで結果を出すことを狙っていきますか。

 「2位以下の選手は(派遣設定記録の)1時間20分を切っていないので、能美競歩でしっかり20分を切って1位でゴールすればまだ自分にも(世界選手権出場の可能性が)あると思っているのでそこは諦めずにいきたいです」

26位の濱西

濱西

――今回は練習の位置付けで出場されたとのことでしたが、結果を振り返っていかがでしたか。

 「ケガ明けだったので、勝負に徹することはせずに、来月の学生選手権に向けてまずしっかり20キロをやり切ることが今回のレースプランでした。ですが、ケガの影響もあり収穫よりも反省点の方が多いレースになってしまったというのが率直な感想ですね」

 

――ケガの状態はいかがですか。

 「11月ぐらいに痛めてしまって、そこから確実に練習はできるようになってきているので回復はしていると思います。ただ、完治というわけにはなかなかいかない状態です」

 

――学生選手権の目標は何ですか。

 「FISUワールドユニバーシティゲームズの選考が懸かっているので、代表内定のために学生で3番以内に入るのが今の目標です」

18位の清水

清水

――久々の公式レースでしたが、いかがでしたか。

 「レースが久々だったので少し不安な気持ちもありましたが、気負うと自分を追い込んでしまうのでリラックスしてレースに臨めたのがまず良かったです。レース中も落ち着いて進められました」

 

――学生選手権の目標は何ですか。

 「目指すところは8位以内に入ることです」

 

――それに向けてどのような調整を重ねていきたいですか。

 「ケガ明けから20キロレースに向けてとにかく距離を慣らしていく練習が多かったので、ここからはスピードを意識するようにしていきたいです。できるだけ自分の本来の歩きたいスピードをつけられるようにスピード練習をしっかり入れていきたいと思います」