ラストインタビュー(7) 三浦大輝

DF三浦大輝(法4=駒大苫小牧)

(※この取材は1月5日に行われました)

 

――学生最後の大会は準優勝で終わりました。率直な感想を聞かせてください。

 「やはり優勝できなくて悔しいけれども、やり切ったのですがすがしい気持ちです。あとは4年間、本当にあっという間だなというのが今の心境です」

 

――2年ぶり、そして最後のインカレはどんな大会でしたか。

 「最後のインカレは、本当に特別で、負けたら明大でのホッケーが終わりになるので、とても気持ちが入ってました。その中で、昨年中止になって悔しい思いをした一つ上の先輩方や、一昨年準決勝で敗れてしまった先輩方の想いも背負って、強い気持ちで戦い抜くことができました。結果として最後負けてしまったので、借りを返すことができず申し訳なく思っています。それは来年の後輩たちに託したいです」

 

――インカレでは本気を出すと仰っていましたが。

 「正直、大学に入って、アイスホッケーに対する熱があまり上がらなくて、持っている力の半分も出していない試合も多かったです。ですがインカレは最後だし、これまで試合をしてきて僕が活躍しないとチームが勝てないことは分かっていたので、本気を出そうと思いました。個人的にはMVPと得点王を狙っていたのですが。きっと優勝していたらMVPでしたね(笑)。あとは、最後くらい彼女にも格好いいところを見せてあげようと思って頑張りました」

 

――決勝戦の同点ゴール、東洋大からは「三浦には負けた」との声もありました。

 「普通に僕よりうまいと思う人、今の大学界にいないですからね。今まで適当にやっていただけで、誰も僕の本気に勝てる人なんていません。断言します。なので、僕自身はインカレ優勝です」

 

――最後の1年を振り返っていかがですか。

 「春、大会を辞退して、僕自身もうホッケーやめようかなってくらい冷め切ったとこからのスタートでした。そこから夏の大会もなくて、練習しかしていない状況で、監督との意見の違いや仲間同士の衝突もあって、やっと開催された秋リーグも1巡しかありませんでした。いい結果を残せず、最後の最後で一つの方向にみんなで向かえたことで、インカレでいい戦いができたと思います。私生活も含めて波乱に満ちてとても濃い1年でした」

 

――明大での4年間を振り返っていかがですか。

 「明大を選んだ理由は、ただ単にユニホームが格好よくて強かったからです。明大に入ることが決まって、先輩方から私生活のことでいろいろな話を聞いていたのですが、聞いていたことよりも壮絶な毎日でした。仕事がつらかったり、ルールが多かったり。でも明大だから、とても濃い毎日を過ごせたのだなと思ってます。これは明大に入る人にしか体験できません」

 

――ここまでのホッケー人生を振り返っていかがですか。

 「これまで小学校からずっと強いチームでやってきて、中学からは毎年全国大会にも出て、世代別日本代表にも何回も行かせてもらいました。本当に周りの環境や仲間、支えてくれた家族やスタッフ、あと彼女に感謝の気持ちでいっぱいです。ただ中3、高3、大4といつも最後は準優勝なので、僕が疫病神なのかなと思っています」

 

――これからどうアイスホッケーを関わっていきますか。

 「これからも続けるので、好きなことをして稼ぐからにはとことん上を目指して、日本で一番うまい選手になりたいです」


 

――同期との思い出を聞かせてください。

 「やはり年何回か行われる同期飲みです。さまざまなところで開催されて、すごく楽しかったです。もう二度と同期飲みはしたくないと思いつつ、また開催されることを願っています」

 

――同期の皆さんへの思いを聞かせてください。

 「DF青山さん(大基・法4=釧路江南)は、本当に個性あふれる同期とチームをよくまとめてくれたと思います。本当に感謝しかしていません。練習も陸トレも妥協しているところは見たことがないし、常に背中で引っ張っていたし、遊びも何もかも全力ですごいやつです(笑)。1年間キャプテンお疲れ様、そしてありがとう。雄大(FW佐久間・政経4=白樺学園)は、同期の中で一番飲んだんじゃないかというくらい、一緒に飲んでいました。何回肝臓ぶっ壊されたことか。でも、ホッケーは本当にすごくて、雄大のプレーに合わせるのが大変でしたが、パスが通った時はうれしかったです。ここでは言い表わせれないくらい思い出があるので、それはまた今度。4年間ありがとう。ともくん(FW田名部共弘・文4=八戸工大一)は、良きライバルであり良きバディーでした。上級生になってつらいこともたくさんあったと思うけれども、最後までチームに良い影響を与えてくれてました。八戸で試合がある時は合コンのセッティングよろしく。莉央(FW吉岡・文4=武相)は、色黒のモデルで夜中によく腹をすかせるわがまま坊主でした。一見ホッケーはもういいとか思わせておいて、一生懸命悩みながら頑張っている姿は見ものでした。4年間ありがとう。FW下山さん(学路・商4=北海道清水)は、何から何まで適当男でした。本当に手に負えないこともあり、1年間副主将として悩みました。でも、ホッケーでは独特の間やセンスもあって唯一無二という感じでした。4年間たくさん笑わせてくれてありがとう。DF廣田(恵吾・営4=北海道清水)は、真面目にやっているフリをする天才なのですが、僕の前ではすごいふざけてくるので、本当にばかだなとずっと思ってました。ホッケーではDFとして、青山さんとチームを引っ張ってくれたので感謝しています。4年間ありがとうございました。GK畑中さん(秀斗・政経4=苫小牧工)は、私生活については割愛します。4年間どうも」

 


――最後の大会は無観客でした、家族へ伝えたいことはありますか。

 「本当はこれまでホッケーを続けさせてくれて、大学も行かせてくれて、一番お世話になっている家族に会場でプレーする姿を見てほしかったです。ただ、配信では見てくれていたので得点決めることもできたし、いいプレーをたくさんすることができたので、少し恩返しできたかなと思います。本当に感謝してもしきれません。今まで本当にありがとうございました」

 

――弟(FW三浦稜介・政経2=駒大苫小牧)とプレーをするのも最後でした。

 「お前は俺と違ってセンスもないし、あまりうまくないのだから、たくさん明大の動画を見てホッケーを勉強しなさい。ポテンシャルはあると思います。俺のことはいいけど、お世話になった先輩たちがたくさんいるはずだから。その人たちの分までおもいを背負って、来年度以降、優勝を目指して頑張ってください」

 

――最後に後輩へエールをお願いします。

 「僕たち、特に俺が抜けて、来年度は本当に厳しくなると思うけど、そういうときこそ個の力だけでなく、チーム全員で力を合わせて頑張ってください。素質はあります。3冠を狙えるチームだと思います。心の底から応援しています」

 

――ありがとうございました。

 

[藤山由理]