流れをつかんだ明大 73点獲得で表彰台へ望みをつなぐ/全日本大学対抗選手権
大会2日目は6名と多くの選手が出場した明大。この日最初の試合であった89キロ級の上水良介(政経3=埼玉栄)、岸本龍太郎主将(法4=常翔学園)がそれぞれ3位、5位と好結果を残し、流れを呼び込んだ。続く96キロ級でも澤浦智之進(営4=利根実)、川上直哉(政経2=尼崎工)がいずれも2位、4位と好成績を収め、団体総合は5位に浮上。目標の表彰台も狙える位置へ。運命は最終日の2人に託された。
◆12・7~9 第67回全日本大学対抗戦選手権(サイデン化学アリーナ)
▼89キロ級
3位 上水(S133 J166 T299)
5位 岸本(S127 J163 T290)
▼96キロ級
2位 澤浦(S130 J167 T297)
4位 川上(S133 J159 T292)
▼102キロ級
7位 佐々木(S124 J162 T286)
10位 寺西(S124 J156 T280)
※S…スナッチ、J…ジャーク、T…トータル
喜びを爆発させた。「今までの大会で一度もないくらい調子がいい」と試合前に期待を膨らませていた上水。スナッチでは2本目に失敗してしまうが、落ち着いて臨んだ3本目に見事成功し、3位という好位置に順位を付けた。続くジャークでは圧巻の試技を披露する。表彰台のためには練習ですら未知の領域である166キロを挙げる必要があった。しかしそのような状況にも動じず「今の自分なら上げられる」と自信をつけ、自己ベストを更新。目標であった表彰台を宣言通り達成した。
競技人生の最後に花を添えた。澤浦は前半のスナッチで本人も納得の130キロを上げ、得意のジャークに勢いをつけた。しかし、ジャークの練習中に太ももをつるアクシデントが発生。「スタートを下げて、2位を狙った」と、思わぬ形で目標を変更。ところがそのような様子は一切見せず、ジャークの1本目では周りを魅了した。ほとんどの選手が3本目を終えた後に気迫がこもった声を上げながら登場した澤浦。するとこの時点で最重量の167キロを堂々と成功させた。その後は逆転を狙って、果敢に170キロ台に挑戦するが惜しくも失敗に終わる。それでも目標の順位を達成し「今までは信じていなかったが、努力は裏切らない」と晴れやかな表情で銀メダルを手にした。
明大の全出場選手10選手のうち、大半の6選手が出場した2日目。初日は8位とやや出遅れたが、2日目終了時点で5位と目標の3位に向けて猛追を見せた。3日間にわたる大学の頂点を決める争いもいよいよ大詰めだ。最終日には村上堅信(政経4=滑川)を中心とする重量級2人が控える。「学校に恩返しをするという意味も込めて頑張りたい」(村上)。最後の大一番で紫紺の意地を見せつける。
[中村謙吾]
試合後のコメント
岸本
――今回の試合を振り返っていかがでしたか。
「もったいないという感じです。1ヶ月ほど前に肩を痛めてしまって練習ができない状態が続いていました。ここまで戻せて最低限の点数を入れられたことは良かったと思うのですが、求めていた順位に届かなかった悔しさがあるのでそこは残念でした」
澤浦
――競技人生を振り返っていかがでしたか。
「今回が本当に最後のウエイトリフティングだったのですが、一つだけ言えることは努力は裏切らないということです。今まで信じていなかったのですが本当にそのように思えたので今後に生かせていけたらと考えています」
上水
――今回の大会で今までの大会と異なった部分はありましたか。
「やはり大会までの準備の部分で、今までの大会で良くなかった部分を反省して、改善できた結果が今回に結び付いたと思っています」
川上
――来年度に向けて取り組みたいことありますか。
「今年はケガがあって、今回も痛み止めを飲んでの出場になってしまったので、来年度は万全な状態を整え、しっかり強化を重ねて、表彰台ではなく1番を狙える選手になります」
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