最高成績はベスト16 講道館杯出場ならず/全日本学生体重選手権

2021.11.28

 成績は振るわなかった。学生日本一を決める全日本学生体重選手権。重量級の選手が出場する2日目は、明大から計6選手が出場した。この日の最高成績は、中村力也(政経4=修徳)、長岡季空(政経4=崇徳)、羽田野竜輝(政経4=延岡学園)のベスト16。残念ながら誰一人、講道館杯全日本体重別選手権への切符を手にすることはできなかった。

 

11・26全日本学生体重別選手権(千葉ポートアリーナ)

90キロ級

黒川――1回戦敗退

中村――ベスト16

100キロ級

神垣――1回戦不戦敗(棄権)

朝廣――1回戦敗退

藤鷹――2回戦敗退

100キロ超級

長岡、羽田野――ベスト16

 

 課題は改善されなかった。全日本学生優勝大会から2週間弱の期間を空けて迎えた今大会。羽田野は今回、自分からポイントを取りにいくことを目標に試合に挑んだ。しかし「1回戦も指導三つで、2回戦も相手の体勢が崩れたところに寝技で勝ち、投げたわけではない」(羽田野)と技を仕掛けて勝利することはできず。そんな中「自分の中で一番勝負しなければいけない場所だと思っていた」(羽田野)と気合十分で挑んだ3回戦の相手は、今大会で優勝した東海大のエース・松村。最初に指導を二つもらい不利な状況になるも、「実力差はそんなになかった」(中濱真吾監督)と監督が指摘した通り実力は拮抗(きっこう)した。GS(ゴールデンスコア)で勝負に出る羽田野だったが、開始25秒に相手の合わせ技で技ありを献上。「相手の方が一枚上手で自分はまだまだ弱いのだと改めて思った」(羽田野)と悔しさをにじませた。

 

 「なかなか自分の形にならず、相手にペースを持っていかれてしまった」(藤鷹裕大・政経3=大成)。2回戦に進んだ藤鷹は、今大会結果3位の畠山(山梨学大)と対戦。開始1分から相手に投げられそうになる危ないシーンが見受けられたが、背中は付けずに逃げ切った。藤鷹も負けじと技を掛けにいくがポイントにはならず。試合中盤、藤鷹が足から出血し、救護へ向かうと長い間試合が中断。「足のケガはそこまでひどくはなかったが、試合が切れて相手も回復してくるのが少しつらかった」(藤鷹)とうまく流れを引き寄せられず試合を優位に進めることができなかった。GSに突入し「相手は投げる気がなく、取りあえず技を掛けて指導狙いにきていた」(中濱監督)と自身がやりたかったことを相手に体現され、惜しくも反則負けを喫した。

 

 今大会は表彰台に上る選手がおらず、思うような結果が出なかったが、次の大会である全日本学生団体優勝大会が約1週間後に迫っている。今回の試合で見えた課題は「組み手や技出しの遅さ」(中濱監督)。また「ケガ人続きで調整が難しい部分もあった」(中濱監督)と言うように期待のエース・神垣(和他・商4=崇徳)がケガで欠場。また出場選手の多くがケガをしておりチームはいい状態とは言えない中で、4年生にとって最後の団体戦を迎える。体重別で行われるためチーム内のその階級で一番強い選手が出てくる。それでも「普段よりも勝ちづらい試合が続くと思うが、みんなで勝ち切りたい」(羽田野)。今大会の悔しさを団体戦で晴らすべく、一致団結して優勝を目指す。

 

[正野真由夏]

 

試合後のコメント

 

中濱監督

――今日の試合を振り返っていかがでしたか。

 「誰一人ベスト8に入れなかったので、試合内容は悪かったです」

 

――試合中にどういった声を掛けられていたのですか。

 「やはり、柔道は最初の入りで組手が重要なので、組手をしっかりやることと、つらいところも我慢して戦おうという話をしました」

 

羽田野

――ベスト16という結果を受けていかがですか。

 「悔しかったです。もう一つ二つ勝ち、ベスト8さらにベスト4に入っていき優勝を狙える位置に行きたかったのですが、3回戦で負けるということはまだまだ自分は弱いのだなと改めて思いました」