代表戦まで粘るも敗戦 無念のベスト8/全日本学生優勝大会

2021.11.15

 ベスト8の壁は厚かった。無差別団体戦大学日本一を決める今大会。順調に勝ち進むも準々決勝で壁にぶつかった。相手は一昨年度3位の日体大。次鋒・戸高竜之介(政経4=八王子学園)が敗れ、その後は引き分けが続いた。大将・羽田野竜輝(政経4=延岡学園)が勝ち星を挙げ1―1で代表戦にもつれ込むも、神垣和他(商4=崇徳学園)が惜敗。ベスト8でチームは幕を閉じた。

 

11・13~14 全日本学生優勝大会(千葉ポートアリーナ)

明大――ベスト8

 

 昨年度は新型コロナウイルスの影響で中止となり、2年ぶりの開催となった今大会。4年生にとって最後の団体戦に挑んだ。初戦の国武大に4―1、2回戦は甲南大に4―0と圧勝。長岡季空主将(政経4=崇徳学園)の華麗な一本背負いや朝廣隆翔(商2=延岡学園)の合わせ技がさく裂し、好調な滑り出しとなった。続く3回戦の相手は国学院大。次鋒(じほう)・羽田野と中堅・藤鷹裕大(政経3=愛知県私立大成)が相手に攻撃するスキを与えず積極的に攻め込み相手を反則負けに。「自分のガツガツ攻めていくという柔道スタイルができた」(羽田野)。2―1で勝利を飾った。

 

 順調に駒を進め迎えた準々決勝。相手は一昨年度準々決勝で敗れた日体大との因縁の一戦。「先鋒からいい流れを作り戦おう」(長岡)。チーム一丸になって挑むも先鋒・福永夏生(政経2=崇徳学園)は引き分け、次鋒・戸高が反則負け。その後4人連続引き分けが続き、後がなくなった明大。「どうにか代表戦までつなごうという気持ちで試合に臨んだ」(羽田野)。積極的に仕掛けて相手の反則を誘い、見事勝ち星を奪取。代表戦へと望みをつなげ、明大はエース・神垣で勝負に出た。対するはC強化選手にも選ばれている強敵・グリーン(日体大)。積極的に組むも、開始2分に相手の合わせ技で技ありを献上。攻めるしかなくなった神垣だったが、得点には結びつかず試合はそのまま終了。またしても、同じ相手に敗北を喫し、ベスト8の壁を超えることはできなかった。

 

 「実力的には優勝を狙えるチームだった」(神垣)。勝てるチャンスがあったと悔しさをにじませた。2週間後には全日本学生体重別選手権大会が控えている。個人戦としては4年生にとって最後の大会。「団体戦とはまた違った戦い方になると思うが、優勝を目指して頑張りたい」(羽田野)。この悔しさを晴らすべく、個人戦では明大旋風を巻き起こす。

 

[正野真由夏]

 

試合後のコメント

神垣

――日体大戦を振り返っていかがでしたか。

 「自分のせいでチームが負けてしまったので、本当に申し訳ない気持ちしかないです」

 

――課題や収穫はありましたか。

 「前々からの課題なのですが、投げ技の習得と4分間しかない中でいかに展開を作り、勝ちにつなげるかという部分が改めて自分には足りないなと感じました」

 

羽田野

――相手の反則負けをとって勝利した試合が続きましたがいかがでしたか。

 「相手は引き分けにきているので、投げることが難しいです。指導三つでも一本勝ちと同じなので、前回大会で取り切れなかったという反省を生かし、今回はそういう勝ち方ができて良かったと思います」

 

――全日本学生体重別選手権大会での意気込みをお願いします。

 「目標は優勝することです。もちろん勝てない試合が1回戦から続いていくと思うのでしぶとく戦いたいです」

 

――2年生での出場となりましたがプレッシャーはありましたか。

 「プレッシャーはありませんでした。チームを背負って戦うのは学年関係ないと思いますが、責任はあるとは思います」

 

――今大会でのご自身の課題は何ですか。

 「まだ、自分の試合を見返せていないので整理できていないのですが、課題はたくさん見つかりました。試合前のイメージ通りにいかないこと。投げる技がないこと。試合の展開で指導を取って勝つのか投げにいくのかの見極めができずに淡々と試合をしていたということが今すぐに思い付く課題です」