強豪相手に善戦も敗れる 1回戦敗退/日本選手権
明大の挑戦が幕を閉じた。18年ぶりに出場を果たした日本選手権。相手は東京五輪出場選手を擁するブルボンウォーターポロクラブ柏崎だ。第1Pは強豪相手にリードする最高の展開に。しかし、第2P以降は相手の強さを見せつけられ次第に点差が開いていく。最後まで必死に食らいつくも敗戦。4年生は引退となった。
◆10・29~31 第97回日本選手権
▼10・29 1回戦 対ブルボンウォーターポロクラブ柏崎戦(千葉県国際総合水泳場)
明大7{3―2、2-6、1-3、1-3}14ブルボンウォーターポロクラブ柏崎〇
今シーズンは史上初のリーグ戦準優勝、18年ぶりの日本選手権出場を達成。シーズンの集大成という形で大会を迎えた。予選から本戦まで時間はあまりなかったが「ディフェンスを中心に対策した」(越智大介・理工1=明大中野)。練習の成果もあり最高のスタートを切る。ミーティングを重ね、準備した守備が機能し失点を抑えると、攻撃面ではリーグ戦で新人王に輝いた越智のゴールで先制。主将の熊谷郁(営4=明大中野)も追加点を奪い、日本屈指の強豪にリードして第1Pを終えた。続く第2Pでは相手の力を見せつけられる形に。東京五輪に出場した稲場悠介選手らが圧倒的な個の力で得点を重ねる。「体の強さと技術の高さに感嘆するしかなかった」(熊谷泰人・営3=明大中野)。強力な攻撃陣の前に逆転を許し、追い掛ける展開で第2Pを終えた。第3P以降も相手の攻撃に苦戦する展開が続く。それでもGKの今村大和(商4=明大中野)が好セーブを見せ失点を抑えた。攻勢に出たい明大だったが、体力の消耗も激しくブルボンの組織的な守備を崩すことができない。第4Pも死力を尽くしたが日本2位の壁は厚く追い付けないまま試合終了。「自分たちの持てる力は出し切れた」(熊谷郁)。強豪相手にも戦えることを証明した選手たちは、胸を張ってプールを後にした。
新たなチームでさらなる高みへ。チームをけん引した4年生は引退となり次期主将には熊谷泰人が就任した。「皆に信頼される主将になりたい」(熊谷泰)。この1年でチームとして成熟度を増した明大。目指すは今年度以上の結果だ。来シーズンはこれまで以上に注目され、相手からは研究されるだろう。それでも充実した1年を経験したメンバーを中心としてチーム力を武器に勝利を目指す。飛躍を遂げた明大は次のステージを切り開く。
[井澤怜音]
試合後のコメント
熊谷郁
――第1Pは最高の立ち上がりになりましたが、いかがでしたか。
「1点目は相手の退水から越智の点が決まりました。退水からの得点を大事にしていたので、流れをつくることができて良かったです」
――例年と比べて引退が遅くなりましたが、いかがですか。
「学生生活最後の年で、これまで3年間は何も結果を出すことができていなかったので何としてでも結果を出したいと考えていました。結果を出して、チームとして水球を長くできたのはうれしかったです」
今村
――大会を振り返っていかがでしたか。
「率直にすごく楽しかった、やり切れたという印象があります。格上の相手に対して短期間で徹底的に分析してチームで考えたことを、実際に試合で出すことができて良かったですし、負けてしまいましたが収穫のある試合だったと思います」
――ご自身のセーブ率についてはいかがですか。
「負け試合にしては頑張って止めることができたと思います。いつもとは違うディフェンスを採用してハンドアップが多く、コースが限定された状態でシュートを受けることができたので高いセーブ率を出すことができたと思います。チームメートがディフェンスでサポートしてくれた結果だと思います」
浅井和俊(商4=明大中野)
――久々の日本選手権に出場していかがでしたか。
「僕は水球を10年やっていますが、水球人生で1番いい年だったので、最後に最高の舞台に立つことができてうれしいですし、感慨深いです」
――どのような気持ちで大会に臨みましたか。
「試合に出ることができるか分からなかったですが、1番いい準備をして、全てを出し切ることができるように体制を整えて試合に臨みました」
水野有輝子マネジャー(営4=長生)
――試合を振り返っていかがでしたか。
「やはり強かったなという第一印象です。選手たちが100%出して、それでも届かなかった印象があります。第1Pでは3点取ることができたので、考えて練習してきたことは無駄ではなかったと感じました」
――チームが強くなった要因は何だと思いますか。
「試合の反省や一日一日の練習など、目標を達成するために今までで1番考えることができたところだと思います」
熊谷泰
――大会を振り返っていかがでしたか。
「今回は今までで1番強い相手との対戦だったので、自分たちのできることを全てぶつけました。全て出し切って負けたので、後悔のない終わり方ができたと思います」
――来季は主将としてプレーされますが、いかがですか。
「今年度の先輩方が素晴らしい結果を残したので、プレッシャーはかなり感じています。そのプレッシャーをはねのけて今年度以上の結果を残せるように頑張ります」
越智
――先制点を決めましたが、いかがでしたか。
「先制点は自分が取るつもりで試合に臨んでいました。チャンスがあったので強気に攻めて、それが得点につながったのでうれしかったです」
――日本選手権に出場して学んだことはありますか。
「日本選手権に出るまで、強い相手との試合もありましたが、チーム一丸となって戦うということがいい経験になりました」
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