
駒大に1―2で惜敗 優勝は次戦へ持ち越し/関東大学1部リーグ戦
明大が駒大に勝利し、2位・流経大が負ければ明大の優勝が決まる大一番。U-22日本代表で鮮烈な活躍を見せた佐藤恵もチームに戻り、ベストメンバーで挑んだ。前半に佐藤恵の鋭い動き出しから先制点を奪取するも終了間際に失点。後半にもスキを突かれて失点し、そのまま試合は終了。優勝決定は次戦にお預けとなった。
序盤は、リーグ屈指の得点力を誇る相手に攻め込まれる時間が続いた。主将の石井を筆頭に守備陣が奮闘しゴールを堅守。パス回しからリズムを作り徐々に主導権を引き寄せると16分、代表では「プロで活躍する選手たちのオフザボールの動きやポジショニングを盗めた」という佐藤恵がスローイン時に相手の背後を取り、GKと1対1に。落ち着いてボールを流し込み待望の先制点を獲得した。その後も明大ペースで試合が進んだが、前半終了間際にゴール前でのパスミスから手痛い失点。「前半すごくいいゲームをしていたので、非常にもったいなかった」(栗田大輔監督)。振り出しに戻り試合を折り返した。
(写真:先制点を挙げた佐藤恵)
後半、駒大ゴールの均衡を崩すことはできなかった。得点が動いたのは60分、カウンターを仕掛けられ最後は荒木(駒大)がフリーの状態で右足を一閃(いっせん)。「失点しなければ負けなかったと思うのでDFラインの責任だと思う」(石井)。追加点を奪われ逆転を許してしまう。勝利が欲しい明大は71分、藤原のPA(ペナルティーエリア)付近からのミドルシュート、78分には太田の落としから田中克が強烈なシュートを放つもGKの好セーブに阻まれた。交代やフォーメーション変更を行い最後まで攻勢に出るがゴールは奪えず。試合は1-2で終了し駒大に軍配が上がった。
(写真:藤原の強烈なミドルシュートは惜しくも相手GKに阻まれた)
最終戦は2位・流経大との直接対決。優勝、そしてリーグ戦3連覇まであと一歩のところまできている。J1内定者を7人輩出するなど、流経大は「今年度一番強いチームだと思っている」(栗田監督)。それでも栄冠を手にするため「全てをぶつけて必ず優勝をつかみ取りたい」(石井)。命運は次戦に懸かっている。
[正野真由夏]
試合後のコメント
栗田監督
――他会場の結果を受けて優勝争いは平行線といったところですがいかがですか。
「流経大が負けたというのはちらっと聞きましたが他会場の結果は全く知りませんでした。今日は他会場関係なく、二つ勝てば優勝というところだったので、そこはあまり意識していませんでした」
――試合後の選手たちの反応はいかがでしたか。
「次勝てばいいので、切り替えるしかないと思います。しかし、今自分たちが置かれている立ち位置をしっかり理解しないと、切り替えて頑張ろうと言ってもそういう実力が今の明大にはないので、2週間死に物狂いで鍛えなければ流経大には勝てないと思います」
石井
――試合を振り返っていかがでしたか。
「やはり、勝ちたかったです。先制点を挙げた中でDF陣のミスを含めて守り切れなかったということが今日の敗因だと思います。失点しなければ負けなかったと思うのでDFラインの責任かなと思います」
――次戦はどのような戦いにしたいですか。
「相手に何もやらせないくらい圧倒したゲームをしたいと思います」
佐藤恵
――ゴールシーンを振り返っていかがでしたか。
「スローインになったときに相手が1回休んでいるのが見えたので、いけるなと思い裏に入って、岡庭さんとも目が合ったのでイメージ通りに決めることができました。最近ゴールを決めることができていなかったので、決めることができてうれしいです」
――大舞台を経験してみていかがでしたか。
「初めて国際試合を経験して、国歌斉唱でも感動するものがあり感銘を受けました。代表で通用するものもありましたし、非常に刺激を受けてきたので自信もついてきました。今日の試合でその成果を出すことができた部分もありましたし、これを今日の試合だけで終わらせるのではなく、継続しレベルアップして明大に貢献し続けたいなと思います」
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