(男子)シーズン開幕 山隈SP3位 大島ジュニアSP2位/東京選手権

 女子に続き、男子もシーズンが開幕した。シニア男子SP(ショートプログラム)では3位に山隈太一朗(営3=芦屋国際)、5位に堀義正(商2=新渡戸文化)、7位に松井努夢(政経2=関西)がついた。ジュニア男子SPでは大島光翔(政経1=立教新座)が2位で発進した。


▼10・7~10 東京選手権(ダイドードリンコアイスアリーナ)

 「少し裏切られてしまった」。自信を持って挑むもミスが出てしまった山隈。1本目のトリプルアクセルは高さのあるジャンプで着氷を決める。続く2本目の連続ジャンプは「それほど崩れてはいなかったのですが、タイミングのずれ方やもっていき方の部分で失敗が出てしまった」と減点対象に。こだわりを持っていた足さばきはハイテンポな曲との見事な融合を見せた。緑の衣装は、しなやかな腕の動きを映えさせ、最後は腕を振り切ってポーズを決めた。悔しい部分はあったものの、「自分の体のキレや集中力を知ることができた」と振り返る。FS(フリースケーティング)ではベストを尽くし、巻き返しを狙う。

 

(写真:情熱的に踊り切った堀)

 シニア男子SPでは第1グループの2番目に登場した堀。フラメンコ風の曲調に乗せた演技は、今までにない大人っぽさを醸し出す。冒頭の連続ジャンプを軽やかにかつきれいに決めると、続くダブルアクセルの着氷は乱れてしまったものの、引きずることなく3本目のトリプルトーループを成功させる。安定したスピンやステップを披露し、一貫してクールな表情だった。演技中とは打って変わって、リンクを出ると手をたたきはじける笑顔を見せる場面も。SPでつかんだいい感触をFSでも発揮したい。

(写真:ポーズを決める松井)


 凛とした表情で位置についた松井。1本目の連続ジャンプをきれいに成功させる。2本目のトリプルループは転倒してしまったものの、演技後半は曲の盛り上がりと共にスケールのある振り付けを演じた。流れに乗って、終盤のダブルアクセルを決める。演技後は出し切れなかったような表情を見せた。FSでの本領発揮に期待がかかる。

(写真:リズムに乗る大島)


 ジュニア部門で出場した大島。ゼブラ柄の衣装が見る者の目をくぎ付けにさせる。冒頭のトリプルアクセルは完璧な着氷とはいかなかった。だが、そんなミスはものともせず、2本目のトリプルサルコウを決める。そのジャンプは迫力と美しさを兼ねそろえ、GOE(加点)1.41を獲得した。3回転の連続ジャンプは惜しくも2つ目のトリプルループが決まらなかったものの、ロックな曲を楽しんでいるかのようにいきいきと表情を輝かせる。終始、体現し尽くした大島は笑顔でポーズしフィニッシュ。1位との点差が開いているが、FSでの追い上げを図れるか。憧れの『道』へ突き進む。


[守屋沙弥香]