リーグ戦終盤 慶大に手堅い一勝/関東大学1部リーグ戦

2021.10.03

 前節から9日空けて迎えた第18節・慶大戦。前半にPKを獲得すると藤原が決め切り、後半にも佐藤恵、西矢がゴールを奪った。しかし、終了間際に自陣でのミスから失点。3-1で勝利を収めるも課題が残る結果となった。

 

 

 「前半は思うように自分たちのサッカーができなかった」(佐藤恵)。ここ2試合では相手に先制点を許し、追い掛ける形となっていた明大。「先に失点しないということをテーマにして試合に臨んだ」(石井主将)。ゴールに迫るも両者守備陣の身体を張ったプレーで試合は平行線のまま進んだ。待望の先制点を挙げられたのは32分。明大のCK(コーナーキック)の際にゴール前でポジション争いをする中、相手がファールしPKを獲得。藤原がきっちりと決め切り先制した。その後も明大ペースが続くが相手DFに阻まれ決定的な場面を作れず、前半は1-0のまま終了。

   (写真:追加点を挙げた佐藤恵)

 

 後半の明大の攻撃は一味違った。「守備と攻撃は分離せず、つながっているという考えを大切にしている」(石井)。前半の大ざっぱなプレーをハーフタイムで修正。積極的にゴールに攻め込み、得点に結び付けた。58分にサイドからのパスを藤原が落とし、佐藤恵が左足を一閃(いっせん)。「お膳立てしてもらうような形だった」(佐藤恵)。追加点を獲得し、勢いに乗る明大。続く79分、岡庭が右サイドで仕掛けてファールを誘発。サイドからのFKでファーサイドへ大きく蹴り上げると村上が頭で落とし、最後は途中出場の西矢が頭で押し込んだ。このまま明大の快勝で終わるかと思われたが、試合終了目前の86分に自陣でのミスからスキを突かれて失点。完封勝利を逃すもったいない失点となった。

   (写真:今シーズン初得点を決めた西矢)

 

 「勝ち点を32にできて、ほっとしている」(栗田大輔監督)。しっかりと勝ち点3を積み上げ首位の座を守った。次戦の相手は明大に続いて2位の法大との一戦。上位同士の直接対決を制することで優勝への道が確実なものとなる。リーグ戦も終盤に差し掛かり、泣いても笑っても残り5試合。一戦一戦、優勝に向けて勝ち星をつかみ取っていく。

 

[正野真由夏]

 

試合後のコメント

栗田監督

――試合を振り返っていかがでしたか。

 「勝ち点を32にできて、これで1部リーグの残留がほぼ見えてほっとしました。今年度は3チームが2部リーグに落ちますから、勝ち点25では怖いですね。やはり、1部で試合をすることで質のいいサッカーができて選手も成長しますし、トーナメントだと下剋上みたいなことは起きますが、リーグ戦においては年間を通して1部でサッカーやるというのが大学サッカーでは醍醐味なのかなと思います。1部でやり続けるのが一つの目標でもあります」

 

――ハーフタイムでどのようなことを選手に伝えましたか。

 「日頃練習でやっていることとこだわりを全く感じないと言いました。前半は自分たちの判断で大ざっぱなサッカーになっていました。我々はもっとボールと人が動くサッカーやるので、特に人との距離感について話しました」

 

石井

――ここ3試合で無失点という試合がありませんがいかがですか。

 「ゴール前で体を張って守るというところはできていると思うので、あとは自陣での自滅の失点をしっかり減らしていくことで、今後無失点の試合も増えてくると思います。また、今よりももっと守備を追求して相手にスキを与えないくらいプレスをかけられるように仕上げていけるといいなと思います」

 

――次戦に向けての意気込みをお願いします。

 「絶対に落としてはいけないゲームだと思うのでそれに全てを懸けて勝ちにいきます」

 

佐藤恵

――試合を振り返っていかがでしたか。

 「試合前から今日の試合が優勝に向けて大事になってくるという話をチーム内でしていたのですが、前半は思うように自分たちのサッカーができなくて、後半から徐々に自分たちのペースをつかんで結果的に3点入っていい形で勝てたのかなと思います」

 

――昨日、U―22日本代表候補への選出が発表されましたがいかがですか。

 「以前も選出させていただいて、非常にそこでいい経験ができたのでまた入りたいなと思ってやってきました。思い切ってプレーして結果を残しつつ、明大に戻って来られるといいなと思っています」