
吉田明ベスト8逃す結果に 明大勢全員敗退/全日本学生選手権6日目(女子)
インカレ6日目の女子勢はエース・吉田明日香(政経4=四日市商)が因縁の相手との対決に挑むも無念の4回戦敗退。明大からは残すは女子ダブルスの2組だけになるもどちらの組も勝ち進めず。6日目で明大のインカレは終わった。
◆8・16〜24 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)※無観客で実施
▼8・21
[女子シングルス4回戦]
吉田明 1{3-6、6-2、3-10}2 永田(慶大)〇
[女子ダブルス2回戦]
稲葉・竹本組 0{3-6、6-7}2 堤・今田組(慶大)〇
南口・吉田華組 0{1-6、6-7}2 安井・山﨑組(亜大)〇
【女子シングルス4回戦:吉田明VS永田杏里(慶大)】
またも優勝への道を閉ざされた。「悔し過ぎて試合後は放心状態でした」。勝てるチャンスはあったが、昨年度に続き永田に敗戦。試合は第1セット、先にリードを許す展開も第6ゲームに追い付く。「取り切れていたら、もっと流れが変わっていた」。第7ゲームでは40-0と先行するもそこからブレークを許し、流れのままに3-6で第1セットを落とす。しかしここで終わらないのが明大女子のエース。「第1セットを落として切り替えられた」。序盤こそブレークし合う展開も、その後は吉田明がゲームを支配。自慢のストロークでラリー戦を制し、ポイントを稼いでいく。第6ゲームにはブレークポイントを握られたが、最後は渾身(こんしん)のフォアハンドからウイナーを決め見事にキープ。攻めの姿勢を貫き通し、このセットを6-2で奪い、勝負を決めるスーパータイブレークに突入した。しかし「単発なミスが多くなり、相手の思うつぼだった」。ここまで我慢強く繰り広げたラリー戦で、わずかに粘れない。突き放されてしまい3-10で敗戦。ベスト16で大会を終えることとなった。
【女子ダブルス2回戦:稲葉あす果主将(国際4=野田学園)・竹本萌乃(政経2=高松北)VS堤華蓮・今田穂(慶大)】
大舞台で実力を発揮し切れなかった。強豪・慶大ペアを相手に「チャレンジャーという気持ちで」(稲葉)コートに立つ。第1セットは2-2と互いにキープをしながら試合を進める。第5ゲームで竹本のリターンがうまくはまりブレークに成功。このリードを守り切りたいところで竹本のサーブミスが目立つ。ダブルフォールトが続きブレークバックされてしまう。「サーブからのリズムが崩れラケットを振り切れなかった」(竹本)。立て直していきたいところだが、なかなかブレークまで踏み込めず、3-6で第1セットを落とした。何とかして第2セットを奪うため「プレッシャーのかかるところでボレーでいってくれた」(稲葉)と竹本が前衛で攻める。それでも4-5と相手のマッチポイントまで追いつめられる展開に。「気持ちでいきったろ」(稲葉)と思い切ったプレーで稲葉が決める場面が増える。「あす果さん(稲葉)が頑張ってくれた」(竹本)。6-6まで追い上げ、勝負のタイブレークへ。出だしで相手に流れを握らせるとあっという間に試合は進み0-7で2回戦敗退が決まった。
「もっと上にいきたかった」(稲葉)。個人戦としては最後のプレーとなった稲葉。緊張から硬くなってしまった竹本を先輩としてプレーでも声掛けでも引っ張り続けた。まだ残っている団体戦で有終の美を飾りたい。
(ゲーム間で話し合う稲葉(左)、竹本)
【女子ダブルス2回戦: 南口亜美(国際2=野田学園)・吉田華菜子(法2=仁愛女子)
VS安井愛乃・山﨑郁美(亜大)】
悔しい敗退となった。2回戦の相手はシードで登場した安井・山﨑組(亜大)だ。キープから幸先よいスタートを切るも、2ゲーム目の40 - 40でチャンスボースを失敗してしまい1-1。それを皮切りに相手が勢いづき、1-6で1セット目を終えた。「『内側でどんどん攻めていこう』と話した」(吉田華)。気持ちを切り替え挑んだ2セット目。0-2とリードされるも果敢に攻め込みラブゲームでブレークに成功、キープと続き2-2に追い付いた。その後も2-4、4-4と互いに譲らず、4-5で窮地に追い込まれ迎えた10ゲーム目。相手のスキをついたボールを打ち込み、首の皮一枚つなげる。タイブレークに持ち込んだものの「1、2セット目にはなかった動きが出てきた」(南口)。最後は連続で得点され、3-7で勝ちを譲った。
「自分たちもここで戦えるんだなというのを感じた」(吉田華)。昨年度は関東学生トーナメント(春関)で敗北した2人にとって、インカレ出場は大きな自信につながった。「来年はいい結果を残せるようにやっていきたい」(南口)。この経験を糧に、さらなる上を目指していく。
(笑顔を見せる吉田華(左)、南口)
6日目で男女ともにインカレを立ち去ることとなった明大勢。「負け方というのが敗者の負け方というよりはチャレンジしての負けだった」(上原真吾監督)。昨年度よりは確実に成長の見られる結果だっただけに今後控える大会での活躍にも期待したい。
[田中佑太、金井遥香、出口千乃]
試合後のコメント
稲葉
――今日で明大の選手は全員敗退となりましたが女子部主将として今回のインカレの総括お願いできますか。
「結果はチームとしてもう少し欲を出して上にいきたかったのですが試合内容として最後までファイトする姿を見て、今回はこの結果で全体は終わってしまいましたが、来年、再来年もっと良い結果でつながっていくのではないかなと個人的に思いました」
吉田明
――敗因は何だと思いますか。
「大事なところで先に仕掛けてきていて、相手もミスがありましたが、仕掛けられているなという気持ちがあって、相手の方が少しリスクを負ってきていたかなと思います」
――引き離された要因は。
「自分の方が攻め急いでしまって、単発なミスが増えてしまってラリーをもっと粘り強くいけたら良かったです。すごい単発になって相手の思うつぼという感じのテニスになってしまいました。もうあと2、3本粘り強くいかないといけないです」
竹本
――課題は見つかりましたか。
「テニス自体はすごい良くなってきていると思いますが、本番の試合で気持ちの部分がまだ弱いなと思っています。周りのスタッフや監督にもかなり良いのに自信を持ってできていないというのをよく言われて、確かに自分でやっていても試合を楽しめていないというのがあるので。そこでこれからは自分で試合にも出たりして、練習の中でも試合を意識して、メンタルを強く持って自信を持ってプレーできるようになりたいです」
南口
――ペアの良かったところは。
「ストレートで、ストレートロブとかをたくさん作ってくれて、私が前で出るというのが自分たちのプレースタイルなので、そこを今日はストレートの速いボールとかゆっくりなボールとかを混ぜて、ラリーしてくれたのが良かったのかなと思います」
吉田華
――今回初めてのインカレだったと思いますがやってみていかがでしたか。
「初戦からチャレンジャーという気持ちで入ってやっていたので昨年度はここにも来られなかったのですが、『自分たちもここで戦えるんだな』というのを感じました。さらにここで終わるのではなくて上を目指していかないといけないなと刺激をもらった大会だったなと思います」
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