ダブルス2組ファイナルセット制せず インカレを去った/全日本学生選手権6日目(男子)

2021.08.22

 比較的天候が落ち着いている中で迎えたインカレ6日目。男子ダブルス2回戦では北岡志之主将(法4=法政二)・森大地(文4=東海大菅生)組、藤永啓人(営4=長崎海星)・副田温人(営2=四日市工)組が登場する。両試合ともスーパータイブレークに突入し、意地の粘りを見せるも敗北。この結果をもって明大男子勢は敗退となった。

 

◆8・16〜24 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)※無観客で実施

▼8・21

[男子ダブルス2回戦]

  北岡・森組 1{1-6、7-6、9-11}2 田中・矢島組(法大)〇

  藤永・副田組 1{6-7、7-5、5-10}2 田形・中村組(筑波大)〇

 

【男子ダブルス2回戦:藤永・副田組VS田形諒平・中村元(筑波大)組】

 強みを生かすもあと一歩届かなかった。1回戦でファイナルセットまで続く接戦を制し勝ち上がってきた藤永・副田組。2人で前に出た状態から得意なボレーで積極的に攻める。そんな自分たちのプレースタイルを発揮し、着実にサービスゲームはキープする。一方で相手も力強いサーブを武器にサービスエースを決めてくる。両者一歩も譲らずキープは続きゲームカウント6-6でタイブレークに。「勝負どころのリターンが良いところに入ってくる」(藤永)と相手のストロークが揺さぶりをかけてくる。最後には再びサービスエースを決められタイブレークは2-7で取られてしまう。第2セットで巻き返しを図りたいところだが第1セットと全く同じ展開がまたしても。キープ合戦が始まると第11ゲームまで6-5と互いにブレークを許さない状況だ。ブレークしなければ試合が動かない中、藤永・副田がやってみせた。15-40と追い詰められているところで「藤永さんに助けてもらった」(副田)。藤永のリターンを皮切りに一気に流れはこちらのもの。再びのタイブレークを回避しそのままポイントを連取。7-5で第2セットをもぎ取った。ファイナルセットもこの勢いに乗りたいところだが1-4とリードをつけられる。序盤にポイントを離された分「余裕を持って相手にプレーされた」(藤永)。何とかして得意なボレーで攻め込むも相手の方が一枚上手で5-10でファイナルセットは勝ち取れなかった。

 

 個人戦ではダブルスを組むのは最後だった藤永・副田組。「藤永さんと組んで勝ったのは大きな収穫」(副田)。先輩とのペアの中で得られた経験から来年度以降必ずや大きく花を咲かせたい。

 

【男子ダブルス2回戦:北岡・森組VS田中諒弥・矢島淳揮(法大)組】

 勝利は目前に迫っていた。1回戦で明大対決を制した北岡・森組の相手は第12シードの田中・矢島組(法大)。1セット目は相手に主導権を握られ、ミスを修正できないまま1-6で奪われる。続く2セット目は「自分たちのペースでやることを心掛けた」(森)。ボールに緩急をつけ、リズムを崩すことで相手を翻弄(ほんろう)していく。すると流れは変わり、連続でキープに成功。しかし、5ゲーム目にブレークされ2-3となったことで暗雲が立ち込める。その後4-5と「崖っぷちの状態」(北岡)で迎えた10ゲーム目では、プレッシャーがかかった相手が連続でダブルフォールトを献上。ブレークに成功し、一命を取り留めた。互いに譲らずタイブレークに持ち込まれるも「強気でいけた」(北岡)。7-3で取り切り、スーパータイブレークに突入する。序盤の連続失点が響き、7-9と絶体絶命の状態に。負けじと取り返し森のサービスゲームで99。しかし「勝ちたい気持ちが強くなり雑になってしまった」(北岡)。最後はアウトボールにより9-11で惜しくも敗戦となった。「最後の個人戦が終わってしまった」(北岡)。悔しい気持ちをにじませインカレを後にした。

 (最後の個人戦で健闘した森(左)と北岡)

 

 この2組の敗戦をもって明大男子勢は全敗となる。満足のいく結果とはいえないが、成果がなかったわけではない。昨年度の男子勢はシングルス2組、ダブルス1組が出場した。だがどちらも初戦敗退となったため今年度は「すごく成長しているチームといえる」(北岡)。この結果をポジティブに捉え、開催が危ぶまれながらも目前に迫るリーグ戦に向け、チームは歩み続ける。

[金井遥香、出口千乃]

 

試合後のコメント

北岡

――課題は見つかりましたか。

 「やはり競った場面で、もう少し勇気出して自分たちからポイント取りにいくというのができなかったです。どうしてもミスマッチになってしまったため、内容自体は全く悪くないと思うのですが、あと1歩、というところで自分たちから取り切るという作戦をもう少し考えていかなければいけないなと思いました」

 

――主将として男子勢の結果をどう受け止めますか。

 「シングルスが4回戦で、ダブルスも2回戦で終わってしまったので、あまりいい結果とはいえないのですが、昨年度はシングルスもあまり出ていなくて、ダブルスも1ペアが出て1回戦負けという結果でしたので、そういった意味ではすごく成長しているチームだとは思います。満足ではないのですがしっかりそこはポジティブに捉えて、もしリーグ戦が無事に開催されたら今の結果で向かっていきたいなと思います」

 

――ご自身の強みは何ですか。

 「僕はストロークとサーブで押し切って、強気のプレーで点を積み重ねていくというのが強みだったので、その点に関しては終始できたのかなと思います」

 

――ペアのいいところを教えてください。

 「今日、僕がリターンであまり点が取れなかった分をしっかり取ってくれたので、最後ブレークもできましたし、そこの点がすごく助け合えたと思っています」

 

藤永

――試合を振り返ってみていかがですか。

 「いいプレーもできたのですがやはり最後に競ったときに相手のサーブとか勝負どころのリターンが結構良いところに入ってきて勝負どころでの良いプレーにやられた感じです」

 

――良いプレーができたというのはどのような場面で発揮できましたか。

 「サーブが苦手でしたが、今日の試合はファーストサーブの確率がサーブでポイントを取るということをできたので、それが一つ良かったのと、ボレーが得意なのでしっかり今日は前へボレーで決めることができていたかなと思います」

 

副田

――藤永さんとのペアはどのようなプレーをするペアですか。

 「2人とも前にツーアップしてボレーで、硬くボレーしてポイントを取っていくペアなのです。後ろでストロークでやり合うペアとは違ってペアでプレッシャーをかけて前で仕留めていくというのが僕たちのパターンなのでそれが今日できていたと思うのでとても良かったです」

 

――インカレは今日で終わりとなりますが、今大会の結果についてどのように思われますか。

 「昨年度ダブルスは関東の予選で負けていたので、今年度藤永さんと組んでインカレまで出させてもらって勝ったというのは大きな収穫です。来年誰と組むかは分からないですけども引っ張っていけるような選手になっていければなというのは今回感じました」