ついにダブルス始まる 2組が2回戦進出/全日本学生選手権5日目(男子)

2021.08.21

 インカレ5日目。男子シングルスは4回戦に田中瑛士(商4=東京学館新潟)が登場するも、やはりベスト8の壁は高く、ベスト16で敗退が決まる。また男子ダブルス1回戦が度重なる延期の末、ついに行われた。明大からは2組が2回戦へ進む。

 

◆8・16〜24 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)※無観客で実施

▼8・20

[男子シングルス4回戦]

  田中 0{5-7、1-6}2 藤原(慶大)〇

[男子ダブルス1回戦]

 〇北岡・森組 2{6-2、6-7、10-3}1 徳・宮永組

 〇藤永・副田組 2{6-3、2-6、10-5}1 吉田・小高組(駒大)

  藤川・河内組 0{6-7、3-6}2 河野・坂野組(日大)〇

 

【男子ダブルス1回戦:北岡志之主将(法4=法政二)・森大地(文4=東海大菅生)組VS太(営3=法政二)・宮永竜聖(法3=石川県私立金沢)組】

 北岡・森組が明大対決を制した。後輩の徳・宮永組に序盤から一歩リードして試合を進めるも実は「練習試合で勝ったことがない」(森)。日頃から一緒に練習していることもあり相手が硬くなっていることに気付くとミスをすかさず突いていく。第1セットは6-2と難なく勝ち取る。流れを断たず、第2セットも4-2まで進め、勝利は手堅いかと思いきやここから3年生ペアの勢いが止まらない。6-6まで追い付かれタイブレークにもつれ込んだ末、接戦に競り負ける。第2セットを落とし、もう後がない中、ファイナルセットは「気持ちでなんとかしよう」(北岡)。「最後はしっかり気合いを出せた」(森)。最後のインカレに懸ける思い、先輩の意地が10-3と勝利へ押し上げた。2回戦では「お互いに弱点を分かり合っている」(北岡)相手との対戦。今回負けた3年生ペアのためにも2回戦は突破したい。

 

【男子シングルス4回戦:田中VS藤原智也(慶大)】

 「力不足だった」。予選を勝ち上がり、前日の3回戦に勝ちシード勢がひしめくベスト16に名を連ねた田中。4回戦では、全日本ジュニア選手権、JOCジュニアオリンピックカップなど数々の大会を総なめにしてきた藤原が対戦相手となった。朝一番で始まった第1セット。序盤こそ連続ブレークを許し、2-3とリードされるもののブレークバックからのキープに成功する。直後の第8ゲームでは、藤原も負けじと一進一退のデュースに競り勝ち、4-4と肩を並べて迎えた第9ゲーム。「自分の甘い部分が出てしまった」。果敢に攻め込むもミスを連発し、ラブゲームで奪われる。結果5-7で第1セットを落とした。続く第2セットも「相手の方が最後まで集中していた」。勢いづいた藤原を止められず1-6で試合を終えた。

 

 明大男子シングルス勢の最後の砦(とりで)として戦った田中。健闘を見せただけに、収穫も大きかった。「もともとあった課題に光が見えてきた」。悩みの種であったフォアハンドの精度は試合を重ねるごとに改善させ、今試合でも自信を持ってラリーをつないだ。新型コロナウイルスの影響で不透明ではあるが、次の大会である関東大学リーグ戦は目前に迫っている。「全部勝てるように頑張りたい」。課題を力に変え、大学最後の大会で雪辱を果たしてみせる。

 (フォアハンドを決めた田中)

 

 男子シングルスは今日で全員敗退となってしまった明大。残すは男子ダブルスで2回戦進出を決めた2組に託すしかない。明日には2回戦の後に3回戦も控えるハードなスケジュールではあるが、勝ち残りたい大事な試合だ。どこまで明大勢が進出できるのか楽しみだ。

 

[金井遥香、出口千乃]

 

試合後のコメント

北岡

――森選手のプレーで良かった点はありますか。

 「ペアの良かった点は、リターンが良くてリターンから攻めて相手にプレッシャーをかけることができたことです。そのためどちらも『お互い強気でいこう』と、そこはうまく作戦通りにリターンを返してくれたと思います」

 

田中

――収穫はありましたか。

 「フォアハンドが、本当に、初心者みたいな状態でした(笑)。一番武器だったのですが、イップスというか、全然急に打てなくなってしまいました。何にも感覚がなかったのが最後しっかりラリーできるようになってきたので、そこはすごくうれしいなと思います」

 

――第2セットの後半は接戦でしたがプレーしていていかがでしたか。

 「接戦だったのですが、『楽しくやれば取れるかな』みたいな感じで気楽にできていたので変に硬くならずに次にいけたと思います」