女子勢が好調な滑り出し! 稲葉が単複で勝利/全日本学生選手権2日目 

2021.08.17

 インカレ2日目は女子勢が登場。女子シングルスでは、出身校と学部が一緒の稲葉あす果主将(国際4=野田学園)、鈴木渚左(国際1=野田学園)の2人が2回戦へ進む。女子ダブルス1組も本選出場を決め、連日の悪天候の中ようやく今大会の本選出場者が出そろった。

 

◆8・16〜24 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)※無観客で実施

▼8・17

[女子シングルス1回戦]

 ○稲葉 7-6 西川大教大)

 ○鈴木渚 2{6-3、6-2}0 池田(東北大)

[女子ダブルス予選決勝]

 ○稲葉・竹本組 2{6-3、6-3}0 蛸井・山崎組(法大)

 

【女子シングルス1回戦:稲葉VS西川詩月(大教大)】  

 女子部の主将が好発進だ。「サーブが基本的に良かった」。春関後に改善したというサーブが光り、試合開始から稲葉のペースで進んでいく。「スムーズにポイントが取れた」。第1セットのサービスゲームでは2ポイントしか落とさない好調ぶりを見せ、6-0と相手を寄せ付けない。しかし、第2セットは一転し接戦へと変わる。ブレークを許し、ゲームカウント5-6で迎えた12ゲーム目。「相手を崩し、次のボールで動かすことを意識した」。ドロップショットを起点に2度ポイントを奪って、ブレークバックしタイブレークに突入した。最後は稲葉が競り勝ち、7-6で第2セットを獲得。2回戦に進出した。

 

【女子シングルス1回戦:鈴木渚VS池田和香(東北大)】

 最後は積極的な攻めで勝ち切った。悪天候により試合は約4時間遅れで始まる。「体がいつもより動かず重かった」。試合の立ち上がりは緊張もありなかなか思うようなプレーができず、一進一退の展開となる。しかし、途中からタイミングやテンポを変えて「自分から打っていった」。緩急織り交ぜたプレーで相手のミスを誘って差を広げ、6-3で第1セットを制す。続く第2セットは思い切りの良いプレーが目立った。第1セットでは見られなかった攻めの姿勢を心掛け、ネットプレーで相手を圧倒する。バックボレーがさえ渡り、4-0まで引き離す。途中から相手もギアを上げたものの、最後まで攻めの姿勢を崩さずに、6-2でストレート勝ちを収めた。得意のフォアハンドも随所で光ったが理想の形ではなかった。「しっかり踏み込んで打てるようにしたい」。次戦は今までやってきたことを出し切ったプレーを目指していく。


 (インカレ初勝利を収めた鈴木渚)


【女子ダブルス予選決勝:稲葉・竹本萌乃(政経3=高松北)組VS蛸井涼華・山﨑京花組(法大)】

 強気な姿勢を失わなかった。延期によってゲームカウント3-1から再開。「キープできなかったことは予想外だった」(稲葉)。リードした勢いのままに引き離したい展開だったが、硬さからかブレークを許す。そのまま3-3に追い付かれるが、続く竹本のサービスゲームを取り切り、相手に流れを渡さない。その後も竹本がストロークで攻め、稲葉がポーチを決める形で得点を重ね、第1セットを獲得。第2セットも同じ流れで先にリードをするも追い付かれる展開に。「自分から振り切ることを意識した」(竹本)。「(竹本が)大事な所で強気なプレーを出してくれた」(稲葉)。取られても守りに入らないプレーを心掛け、最後まで攻め切った明大ペア。第2セットも6-3で取り、インカレ本選出場を決めた。

(相談し合う稲葉(右)と竹本)

 

 2日目も悪天候が続き、予定されていた男子シングルス2回戦は順延。3日目には男女それぞれのシングルス2回戦が予定されている。明大勢は男子から4人、女子から5人の計9人が出場。吉田明日香(政経4=四日市商)、徳安莉菜(文2=野田学園)、竹本のシード勢も参戦する。3回戦出場を懸けて明大勢の活躍が期待される。

 

[田中佑太、渡辺悠志郎]

 

試合後のコメント

稲葉

ーー順延が多い中で難しさはありますか。

 「やはりこういったことがテニスは多いと思います。試合の有無を学連の人が伝えてくださるので、自分の中で試合が有るからこれくらいの練習にしよう、と調整はうまくできていると思います」

 

ーーシングルスではドロップショットを多用しているように見えました。

 「後ろでラリーをしていても無理だと思ったので、相手を前後に動かそうと思って、ドロップは使っていました。ドロップを打って、相手を崩して次のボールでまた動かすことを意識していて、1発で決めるというよりは考えさせる、プレッシャーのかかる場面で使いました」

 

竹本

ーー自身の良かった点を教えて下さい。

 「左利きのサーブの人に当てるだけで返すようになっていたので、そこを振り切っていけたところです。無理なときはラリーをしていける時に攻めていくことを徹底してできていたかなと思います」

 

ーー鈴木渚選手との対戦についてはいかがですか。

 「すごい部の中でも試合はしたことがあって、お互い知り尽くした選手ですが、強い選手なのでリスペクトして、お互いが全部の力を出し切れて、でもめちゃくちゃ勝ちたいです。シングルスもベスト8には入りたいですが、まずは明日、一戦一戦やっていきたいです」


鈴木渚

ーー第2セットの振り返りをお願いします。

 「第2セットは第1セットで見せなかった前に行くプレーなどを入れて、また違ったプレーをしてギアを上げるように意識していました」

 

ーー今大会の目標を教えて下さい。

 「目標はドローが出る前からベスト8以上に入ろうと思っていて、次は先輩と当たってしまうので、それでも、誰であっても今までやってきたことをやるだけなので、そうしたプレーができるようにしたいです」