インカレ開幕 3年生男子が躍動!/全日本学生選手権1日目

2021.08.16

 学生王者を懸けたインカレの本選が始まった。悪天候の影響で予選と本選が混在する中で行われた本選開始日。明大からは男子シングルス本選1回戦に予選を勝ち上がった6人が出場した。3年生3人が全員勝ち進むなど4人が2回戦に進出。また男子ダブルスの予選も行われ、男子は3組が本選出場を決めた。

 

◆8・16~24 全日本学生選手権(四日市テニスセンター)※無観客で実施

▼8・16

[男子シングルス1回戦]

  北岡 0{4-6、2-6}2 成(慶大)○

 ○田中 2{6-0、6-2}0 仲川(小樽商大)

 ○河内 2{6-1、6-2}0 堺(兵庫大)

 ○徳  2{6-1、6-2}0 飯田

 ○町田 2{3-6、6-3、10-8}1 星木(中大) 

[男子ダブルス予選]

 ○藤永・副田組 2{6-1、6-2}0 小路・菅谷組(慶大)

 ○徳・宮永組 2{6-1、3-6、10-5}1 天崎・石垣組(日大)

 ○河内・藤川組 2{6-3、7-5}0 原口・太田組(鹿屋体大)

 

【男子シングルス1回戦:徳航太(営3=法政二)VS飯田翔(商1=足利大付)】

 先輩として強さを見せつけた。「後輩なので当たりたくはなかった」(徳)。2年ぶりのインカレ出場となった徳の対戦相手はラッキールーザーで急遽(きゅうきょ)本選出場が決まった2学年後輩の飯田。試合は序盤から徳が一方的にリードする展開に。「焦ることなく相手のミスで楽に点を取れた」。飯田の攻撃的なプレーに上級生らしく落ち着いた対応でミスを誘発していく。試合開始から5連続でゲームを奪い、一度もブレークを許さずに第1セットを6-1でモノにする。続く第2セットも流れは変わらず一気に5-0のゲームカウントとする。「最後は冷静にできたことが良かった」(徳)。飯田に2ゲーム連続で奪われたが、焦ることなく試合を制した。2回戦では春関で負けた相手との再戦が予定されている。1年次に記録した3回戦進出に並ぶべく、まずは因縁の相手との一戦を制したい。

 

【男子シングルス1回戦:町田晴(文3=四日市工)VS星木昇(中大)】

 粘った末の逆転劇だ。「苦手意識があった」。高校時代から一度も勝ったことがない相手に、町田は第1セット序盤に2-0とリードする。だが、中盤で調子が上がった相手に対し、思うように調子を上げられない。「何気ない球に対してミスが多くなってしまった」。納得のいくテニスができないまま、このセットを4-6で落とした。続く第2セットは「ボールを真ん中に集める意識を持って取り組んだ」。出だしはお互いにキープし続ける展開。4-3で迎えた第8ゲームに試合は動く。3度のブレークポイントを握るも、相手の猛追に遭い、40-40となる。一発勝負のノンアドバンテージの中、集中力が相手を上回った。このゲームを取り流れに乗ると、6-3でセットカウント1-1へ。試合は最終セットにもつれ込む。第2セットの勢いは衰えず、タイブレークで一気に8-2までリードする。勝負は決したかと思われたが、流れは途切れる。「吹っ切れたようなプレーをされた」。一挙に9-8と1点差まで迫られる。それでも最後は「強い気持ちで打っていけた」。得意のフォアハンドで相手のミスを誘い、逆転勝利を収めた。次戦も4戦4敗と苦手意識が強い相手だが、思い切ったテニスで着実に勝利を狙う。

 

(試合後にガッツポーズを見せる町田)

【男子ダブルス予選:藤永啓人(営4=長崎海星)・副田温人(営2=四日市工)組VS小路博隆・菅谷拓郎(慶大)】

 高い集中力で勝ち切った。雨での順延を複数回挟んで行われた今試合。第1セット3-1とリードをした展開からゲームは再開した。「気持ちを切らさずにプレーすることを意識した」(副田)。開始直後の第5ゲーム、相手のサービスゲームのブレークに成功。そのまま流れに乗り、3ゲーム連続で奪い第1セットを制する。「副田のサーブがすごく良かった」(藤永)。第2セットは最初のサービスゲームで副田のサーブから流れをつかむ。さらに副田が良いリターンを返せば、藤永がボレーで決める。抜群のコンビネーションで相手にスキを見せず、第2セットを6-2で奪い勝利を収めた。春関では準優勝ペアに悔しい敗戦をした2人。「インカレの本番で優勝を目指して頑張る」(副田)。インカレでは雪辱を果たしたい。

 

(得点後に笑顔を見せる藤永(左)・副田組)

 

 2日目には男子シングルス2回戦の半数と女子シングルス1回戦が行われる。河内健(商3=大分舞鶴)が第1シードの白石(早大)と激突。また女子部主将の稲葉あす果(国際4=野田学園)、インカレ初出場のルーキー鈴木渚左(国際1=野田学園)が出場予定だ。明大勢の上位進出に期待がかかる。

 

[田中佑太、渡辺悠志郎]

 

試合後のコメント

藤永

ーー副田選手のプレーはいかがでしたか。

 「サーブがすごく良くて、リターンも試合の前から良くなってきていて、今日は僕がいつもリターンでポイントを取ることが多いですが、リターンでストレートに抜いてくれたり、サーブリターンとスマッシュがうまくてとても助かりました」


――明大対決となりました。

 「嫌でしたね。後輩だったので、正直なところ当たりたくはない、負けられないなという気持ちがあって、最初は緊張していました。(飯田は)いろいろテンポを変えてテニスをしてきて、ボレーもうまいです。いろいろな形で僕を揺さぶってきてタイミングを変えられたりしてくるトリッキーな印象があって、やりにくい印象がありました」

 

――春関から改善したことはありますか。

 「春関の試合で悔しい負け方をして、インカレに対してのモチベーションが高かったので、今年度はインカレの予選で負けることはない、あり得ないくらいの気持ちでいました。1年生でベスト32、本選で2回勝っていたので、3年生でその記録を越すか同じくらいに行きたいという思いがあります。このインカレは一戦一戦とにかく要所を取って勝ちにいきたいです。春関よりも気持ち、モチベーションを高く持ってできていると思います。目標は1年生の時を超えて、ベスト16、ベスト8に行きたいです」

 

町田

――今日のゲームプランについて教えてください。

 「相手が守備的で、カウンターを狙ってくる感じなので、向こうから展開してくることはないと思っていました。自分の得意なフォアで、どんどん展開し、積極的なプレーで押していくというプランを立てていました」

 

――最終セットで勝ち切れた理由を教えて下さい。

 「最後は押し切るしかなかったです。僕もペースを変えていくのは得意ではないので、自分のテニスで押し通すしかないと思いました。最後は相手のアンフォーストエラーで終わってしまったのですが、そこは自分が強い気持ちで打っていけたことが勝因だと思います」


副田

ーー第2セットの振り返りをお願いします。

 「第1セットでゲームするのが少なかった分、第1セットの気持ちでいこうという話をしていました。サーブをしっかり打ちにいって、藤永さんが前の方で決める展開が僕たちのパターンなのでそこを多めに使いました。相手のリターンをいかに崩せるのかを考えながらやったことがこれくらいのスコアにつながったかなと思います」